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【ニュースレター】自然の力を有効活用したエクステリアでの省エネ・創エネのご提案
〜太陽光発電システムから自然の風・光・熱をそのまま活用するエクステリアまで〜

2011年07月06日

 電力不足の社会。しかし、それは今夏だけの問題だけではありません。今後も続く、電力不足へ対応するため、各家庭では、省エネ家電・LED照明への買い換え、空調の設定温度の調整、待機電力の削減などが積極的に進められており、“家庭での無駄なエネルギー消費を控える=家庭での省エネ”の意識は非常に高くなっています。一方、省エネ生活の実践とともに、“家庭で消費する電力を各家庭で発電する=家庭での創エネ”についても、官民が一体となって取り組むべき課題となっています。

 このような電力不足の社会に対応するため、LIXILでは、ただ我慢する節電(「苦しいエコ」)ではなく、窓の日射遮蔽や通風など自然の力を上手に利用し、我慢せず快適に過ごす「うれしいエコ」(スマイルエコ)を、商品づくりはもちろんのこと、様々な事業活動を通じて提案し続けています。

 今回は、太陽光発電システムから自然の恵み(風・光・熱)をそのまま活用するエクステリアでの省エネ・創エネをご紹介いたします。


第1章 家庭での創エネの主役「太陽光発電システム」について

1.戸建住宅用太陽光発電システムの現状

 太陽光発電システムは、クリーンエネルギーの主役として戸建住宅、マンション、事業所(ビル・工場)などでの導入が進んでおり、国や自治体からの補助金や余剰電力の売電なども普及に拍車をかけています。

 一方、一般家庭が一年間で消費する電力を太陽光発電システムで全てまかなうためには、一世帯あたりの1年間の消費電力5,650kWh(出典:EDMC/エネルギー・経済統計要覧2006版)を創エネしなければなりません。

 しかし、戸建住宅の太陽光発電パネルの平均的な発電容量は3.7kW(パネル20枚程度)。当社のシミュレーション※1では 年間予測発電量は3,926kWhであり、一世帯あたりの1年間の消費電力の約69%しかカバーできません。
※1シミュレーション条件は次頁をご参照ください。
●太陽電池国内出荷用途別内訳

一般社団法人 太陽光発電協会調べ
 そのため、一世帯あたりの1年間の消費電力5,650kWhを発電するためには、太陽光発電パネルを大幅に増設する必要があります。

2.新たな発電スペースとしてカーポートの屋根を有効活用!

 雨や日光、ほこりから愛車を守るカーポート。戸建住宅の必須アイテムとして幅広く普及しています。このカーポートの屋根は、自動車1台分または2台分の大きなスペースがあり、そして、形状はほぼフラット。さらに戸建住宅の屋根に比べ低いため、施工やメンテナンスが容易です。この大きなスペースを有効活用し、新たな発電スペースとして利用する動きがはじまっています。

太陽光発電システム搭載のカーポート
 また、戸建住宅の中には、屋根形状や強度から太陽光発電パネルを設置できない、美観や保証・品質面から屋根に取り付けたくないなどから、太陽光発電システムの導入をあきらめているケースも見受けられます。カーポートの屋根の有効活用は、この様なお悩みも応えます。

ソラエル ウインスリーポートU

ソラエル スタイルコートL

ソラエル スタイルコートL
ご参考)戸建屋根&カーポート屋根(パネル12枚・発電容量2.2kW)で、年間予測発電量は6,001kWhに!
 当社の試算では、1台用・パネル12枚の発電容量は2.2kWとなります。そのため、住宅屋根とカーポート屋根の組合せると、発電容量は5.9kW。年間予測発電量は、6,001kWhとなり、計算上は、一世帯あたりの1年間の消費電力5,650kWhを上回ることとなります※2
※2 夜間・曇天時などにより発電量が不足する場合は、電力の購入が必要になります。
 <シミュレーション条件>
 ○本シミュレーションは参考値であり、実際の発電量ではありません。
 ○東京地区南面、住宅屋根設置角度は30度、カーポート屋根設置角度は10度。
 ○住宅屋根3.7kW(20枚設定)+スタイルコートL 1台用2.2KW(12枚設定)
 ○上記年間予想発電量は積雪10cm以上の日によるロス、及び天空散乱日射量を考慮しております。
 ○発電量算定式 : 年間発電量(kWh)=太陽電池容量(kW)×東京地区設置真南日射量(kWh/u)×パワーコンディショナ効率×(1−温度損失)×(1−その他の損失)
 ○前提条件 : パワーコンディショナ効率=94.5%、その他の損失(配線・受光面の汚れ、回路ロス等による損失)=8%、モジュール温度上昇による損失
 ○月平均日射量は(財)日本気象協会「日射関連データの作成調査」による。

3.太陽エネルギーで稼働するエクステリア
 カーポートの屋根に本格的な太陽光発電システムを搭載したカーポートに加え、2000年から太陽エネルギーを使用した様々なエクステリアが実用化されています。さらに、外部電源が不要なためAC100Vの配線工事などの必要が無く、施工費の削減が図れます。
●太陽光エネルギーを照明に!

「ポリカソーラーLEDライト」は、安定した発電が得られる薄膜型太陽電池により、外部電力不要のカーポート・駐輪場向けのLED照明。
●太陽光エネルギーを駆動電力に!

電動タイプの「オーバードアS/ワイドオーバードアS」、電動タイプの引戸「エススライド」にソーラー仕様を展開。
●太陽光エネルギーを施錠・解錠用の電源に!

門扉「シャレオR」の電気錠付タイプに、施錠・解錠用の電源として、AC100Vの配線が不要なソーラー仕様を用意。



第2章 自然エネルギー(光や風など)をそのまま活用するエクステリア

 エクステリアは、住まいの外部空間に設置する物。そこは、自然エネルギーの宝庫です。この自然エネルギー(光や風など)の恵みをそのまま利用し、快適な生活を提案することもエクステリアの使命です。

1.夏の冷房効果を高めるオーニング
オーニング(日除け)を設置すると、夏の冷房費は、窓に何も付けない場合と比較して、約1/3まで節約できます。冬は収納できるので、天気の良い日は、暖かい日差しを取り入れられます。

標準3mmガラス

室内付ブラインド
またはカーテン

オーニング

壁付けタイプ
「彩鳥(あやどり)」

2.熱気が自然の涼風に変わるメッシュパネル
 メッシュパネル(ボックスタイプ)の内部に、リサイクル材のガラス発泡ブロックを入れ、このガラス発泡ブロックへ水をかけると、気化熱効果により熱気が自然の心地よい涼風に変わり、夏場など快適なフェンスに変身します。
◇エコリス メッシュパネル

3.植物を絡ませて創れる緑のエコフェンス
 今夏ブームとなっている緑のカーテン。ゴーヤなどを絡ませて、夏の日差しを和らげるともに、収穫し食材としても魅力的です。そのベースとして、柱や壁面に面付けするタイプや、植物を上から絡ませるタイプがあります。
◇エコリス ウォールメッシュパネル&エコリス メッシュパネル

ウォールメッシュパネル

エコリス メッシュパネル

壁面緑化の施工例

4.冬場の太陽光で暖房をサポート
 〜暖房によるエネルギー消費は、冷房の約7倍〜


 一般家庭において最もエネルギーを消費しているのは、クーラーや冷暖房兼用エアコンなどの空調機器であり、2007年度では家庭用エネルギー消費の約1/4を占めています。さらにその中でも、暖房によるエネルギー消費は、冷房の約7倍に達しています。※資源エネルギー庁「エネルギー白書」から

◇太陽熱集熱外壁パネル ソーラースパンドレルU
太陽熱を利用した簡易暖房補助
システム。スパンドレルを利用して、
太陽熱で暖められた空気を室内に
送り込む、シンプルで簡単な構造
です。
太陽エネルギーをそのまま使用
するパッシブソーラーのためロスが
少なく、効率的に室内を暖めることき
ができます。



第3章 電気に依存する暮らしから自然浴生活へ

 エアコンなどの空調機器が家庭に普及する前、夏の夕暮れ時に戸外で涼をとる「夕涼み」を楽しむ方が多くいました。縁台を出して、世間話や花火、冷えたビールなど!そして、うちわと足元の蚊取線香。

 夏の夕暮れ、部屋の電気を消して自宅のお庭など外でくつろぐのも、今夏の省エネ生活の一つです。

1.我が家は自然浴生活のステージ
 自然浴生活とは、私たちの生活環境の中で最も身近な自然…住まいの外部空間で、太陽や風、緑、季節の移り変わりなど、自然界の恵みをふんだんに暮らしの中に取り入れ、健康でやすらぎのある生活を過ごすことです。庭やテラス、ガーデンルーム、ベランダ、屋上ガーデンなどで自然を楽しむ生活は、究極の省エネ生活とも言えます。
2.夏場は縁台のかわりにガーデンルームで夕涼み
 日が落ちてきたらリビングのエアコンを止め、照明を消してガーデンルームに移動。キャンドルを灯し、パネルを全て開けて、自然の風を感じながらの家族で夕食とおしゃべり。リゾートにいるような素敵なナイトライフを自宅で実現できます。

ガーデンルーム NEW暖蘭物語

 夏の虫除けとして、使わない時は
小さくたためる収納網戸も用意
3.ガーデンルームは冬場も大活躍
 ガーデンルームの折戸パネルを全て閉じ、太陽光により暖められた空気層が保温効果を発揮。外気の冷たさを和らげ、暖房効率を高めます。