2011年08月03日
住宅設備機器・建材の総合メーカーである株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:藤森義明)は、全国の35歳以上の女性を対象に、キッチンに対する意識を調査するため、アンケート調査を実施いたしました。
〜 主な調査結果 〜 1.キッチンは幸福感を育む場所−キッチンで『つながる』『つたえる』 2.キッチンをリフォームする時期 –キッチンリフォームに、年齢は関係ない! 3.リフォームの内容(リフォーム箇所と予算)-リフォームは、キッチンから。 4.キッチンをリフォームした理由と評価 –きっかけは、経験者の勧め |
時代と共にライフスタイルもニーズも変化します。生活の中でキッチンの果たしている役割とは何なのか。キッチンとは本来どのような「場」であり、人々はキッチンに何を求めているのだろうかと、私たちはずっと考えていました。そして、昨年キッチン・リフォームに関する調査を実施し、その結果、キッチンを変えると生活意識にまで大きな変化がみられることがわかりました。「キッチンにいる時間が伸びた」「料理のレパートリーが増えた」「家の中が片付いた」といった回答は当然のことですが、多くの女性が「人生が素敵に見える」「長生きしたいと思うようになった」「家族が明るくなった」などと答えています。ライフスタイルや生活意識の変化に加えて人生観までが前向きに変化し、それが家族全体に波及しているのです。「人生」や「家族」の基盤であり幸福感を育む場として、改めてキッチンの重要性と責任ともいうべきものが明らかになりました。
◆キッチン・リフォームで人生観が肯定的、前向きに変化 (図1)
今回の調査では、「キッチンを含むリフォームを行なったグループ」「キッチン以外のリフォームを行なったグループ」「リフォームを全く行なわなかったグループ」の3グループ1,236人の女性を対象にモニター調査を行ないました。その中で、キッチンリフォームをしたことで、回答者の生活意識にどのような変化が起きたか、22の項目について答えてもらいました。“そう思う”の割合全体でみると、4割以上が「ライフスタイルが変わった」(49.0%)、「家の中の荷物が片付くようになった」(47.5%)、「健康でありたいと思うようになった」(43.7%)と答えています。このほか、「価値観が変わった」(31.8%:6位)、「新しい自分になることができた」(23.0%:10位)、「人生が素敵に思えるようになった」(19.4%:11位)など、人生を前向きにとらえる項目の割合が高く、比較的上位に挙がっています。
◆キッチン以外よりもキッチンリフォームの方が、女性にとって心境変化が顕著 (図2)
キッチン以外をリフォームしたグループと比較すると、全ての項目でキッチンをリフォームした人のほうが“そう思う”と答えた割合が高くなっています。キッチンに直接関連した「料理のレパートリー」や「キッチンにいる時間」を別とすると、両者の差は特に「家の中の荷物が片付くようになった」(25.0%〔キッチングループ−キッチン以外〕以下同様)、「ライフスタイルが変わった」(18.2%)、「新しい自分になることができた」(14.5%)、「価値観が変わった」(14.1%)、「人生が素敵に思えるようになった」(12.4%)などで顕著です。このような結果をみると、キッチンのリフォームは女性の人生観や生活の仕方を変える非常によいきっかけになっているようです。
キッチンとは命を育む食の場です。おいしいものをともに食べるという幸せを感じられる場であり、誰かのために働き、喜びや達成感を感じられる場でもあります。調査の回答にあったキッチンを変えると「人生が素敵に思える・新しい自分になった」といった充実感や幸福感は、まさに多くの人々が求めているキッチンの役割を示していました。
また、家族のための料理のレパートリーが増えたり、家族が明るくなったり、積極的にお客様を家に招待したくなったりと、家族や友人との“つながり”を大切にすることが、キッチンリフォームによって顕著に向上していることもみてとれます。今日、キッチンの機能性や省エネの工夫は著しく進歩しています。私たちはそれらハード面のクオリティの追及ばかりでなく、人と人とが“つながる”、そしてさまざまな思いを“つたえる”場としての役割を重視し、日々の暮らしに心身ともに幸せをもたらす『キッチン』を求めて、これからも様々な情報を発信していきます。
図1 キッチンリフォームをして自分がどのように変わったと思うか
図2 リフォームをして自分がどのように変わったと思うか
― キッチングループ/キッチン以外のグループ ―
◆キッチンリフォームをした人の家は築年数25年以上が半数 | |
キッチンリフォームをした人の住居の築年数は「25年以上」が最も多く、半数近くを占めています。20年以上でみると65.7%と2/3にのぼります。 キッチン以外のグループに比べて築年数がかなり長いのが特徴です。 |
図3 現在の住居の築年数 |
◆キッチンリフォームは入居後早くから実施 | |
キッチンリフォームをした人は住み始めてから「5年未満」(24.3%)のうちに実施している割合が最も高く、1/3は10年までにリフォームしています。 キッチン以外のグループと比較すると、リフォームするまでの時期がやや早い傾向がうかがえます。 |
図4 リフォーム時の住居の居住年数 |
◆キッチンリフォームは35歳以上の各年代で幅広く実施 | |
キッチンリフォームをした時の対象者の年齢は、35歳から64歳にかけて25%前後とほぼ同程度です。 キッチン以外のグループに比べて25〜34歳の割合が若干高く、キッチンリフォームは比較的若い年代から行なうことがわかります。 |
図5 リフォーム時の年齢 |
◆キッチンをリフォームすると、 家の他の場所への関心も高くなる キッチンをリフォームした人は、半数以上が他にもトイレ、バス、リビングなどのリフォームを行なっています。これらの実施割合はいずれもキッチン以外のグループを大きく上回っていることから、キッチンに注目することで家の他の場所にも積極的に関心が向けられている様子がうかがえます。 ちなみにキッチン以外のグループでは、約8割が今後「キッチンをリフォームしたい」と考えていました(キッチンをリフォームしたい:たいへんそう思う23.1%、少しそう思う45.6%)。 |
図6 リフォーム箇所(複数回答) |
◆リフォームはキッチンから始まる キッチンリフォームをした人は、6割近くが最初にキッチンをリフォームしています(58.7%)。「2番目」と答えた人を合わせると85.9%を占めることから、リフォームの中にキッチンを含める人は、まずキッチンを変えたいからリフォームを考えたかのように見受けられます。 |
図7 何番目にキッチンをリフォームしたか |
◆予算は7割が「100万円まで」と考え、6割以上が「予算通り」と評価 キッチンリフォームの予算は「50万円未満」36.9%、「50万〜100万円未満」33.5%と、7割が100万円までを予定しています。これはバスやリビングのリフォーム予算とほぼ同様です。(図6) 実際にかかった金額は「予算通りだった」が64.1%と最も多いのですが、1/4は「予算よりも多かった」と答えています。このような評価の傾向もバスやリビングと同様です。(図7) |
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図8 キッチンリフォームの予算 |
図9 実際にかかった金額の評価 |
◆リフォーム前の3大不満は「古い・汚い・レイアウト」 リフォーム前のキッチンについて、使い勝手は「悪かった」が62.4%を占めています。(図10) 不満点は、半数以上が挙げた「古かった」(55.6%)と、「汚かった」(35.2%)、「レイアウトに不満があった」(31.1%)の上位3項目が他の不満を大きく上回っています。(図11) |
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図10 リフォーム前の使い勝手 |
図11 リフォーム前の不満点(複数回答) |
◆きっかけは「他人からの勧め」が1/4 | |
キッチンのリフォームをしたきっかけは「他人からの勧め」が最も多く、27.4%を占めています。 「その他」の主な内容は「転居」「同居」など家屋や世帯の変化に伴うケース、「住宅全体のリフォーム」「コンロなど設備が壊れた/古くなった」などリフォームを余儀なくされたケースが多いのですが、「自分や母親などキッチンを主に使う人が決めた」「家族で決めた」などのケースも少なくありません。 |
図12 キッチンリフォームのきっかけ |
◆キッチンをリフォームしたことへの評価は高く、9割が満足 リフォームを終えてから、予算、完成後のイメージ、施工期間なども含めて総合的にみた時に、事前の計画と「同じだった」と評価しているのは84.7%と大半を占めています。(図13) リフォームしたことについては「たいへん満足」18.0%、「満足」51.9%と高い満足度を示し、“満足”と答えた層全体では90.8%でした。(図14) |
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図13 リフォーム前の計画との一致度 |
図14 キッチンリフォームの満足度 |
データについて |
本レポートで使用したデータは、
全て下記アンケート調査の結果を使用しています。
【調査方法】:インターネット調査/マクロミル 【調査期間】:2010年11月25日(木)〜2010年11月27日(土) 【調査対象・有効回答数】:全国の35歳以上の女性について、 次の3グループ各412名、計1236名 ・10年以内にキッチンを含むリフォームをした方 ・10年以内にキッチン以外のリフォームをした方 ・リフォームをしたことがない方 *対象者の年齢割付
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