2012年11月02日
アールヌーボー風のタイル
1890-1900年代、MINTON CHINA WORKS
住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長: 藤森義明)は、2012年12月26日(水)から2013年1月7日(月)まで、渋谷ヒカリエ(所在地:東京都渋谷区)8階 8/CUBE 1,2,3にて、INAXライブミュージアム「世界のタイル博物館」コレクション『ミントンのタイル−千変万化の彩り』展を開催します。
株式会社LIXILが、やきものの文化拠点として運営する「INAXライブミュージアム」(愛知県常滑市)では、世界25カ国から収集した貴重な装飾タイルのコレクションを展示、公開しています。同ミュージアムで2012年春に開催した企画展『ミントンのタイル−千変万化の彩り』は、19世紀イギリスの陶磁器メーカーMINTON(ミントン)の美しいタイルを紹介し、好評を博しました。
今回は、より多くの皆さまにご覧いただけるよう東京での開催を決定しました。
現在もティーカップなどで馴染みのあるミントンは、1793年イギリス窯業の中心地ストーク・オン・トレントで設立されました。中世ゴシックの象嵌(ぞうがん)タイル※1を再現したり、色鮮やかな「マジョリカ釉」※2を開発するなど、新しい技術の開発に積極的に取り組んだことに加え、デザインにおいても、人気の建築家やデザイナー、美術家を起用したことにより、テーブルウェアからタイルに至るまで、当時最も注目を集めました。
※1 象嵌タイル:ベースの色に異なる色の材料を彫りこんで図柄を表現したタイル
※2 マジョリカ釉:従来の釉薬の艶に色の豊かさが加味された透明あるいは半透明の釉薬(イタリア・スペインで古くからある「マヨリカ」とは技法的に異なる)
19世紀のイギリスでは、社会全体が豊かになり、人びとは“暮らし”に目を向けるようになりました。こうした社会の動きを見て、ミントンはいち早く多色刷りのタイルカタログの発行を始め、消費者に“選ぶ楽しみ”をもたらし、現代のようなタイル流通の仕組みも生み出しました。
本展では、19世紀イギリス、ヴィクトリアンタイルの先駆的な役割を担ったミントンの功績を振り返りながら、美しいタイルの数々をカタログのページに見立てた展示で紹介し、タイルがもたらした、現代にも通じる新しい“暮らし方”や“住まい方”について考えます。
人びとが心躍らせながらカタログをめくり、タイルを選んだ感覚をお楽しみください。
INAXライブミュージアムで開催時の展示風景
※会期中、美しいヴィクトリアンタイルを再現したレプリカや、INAXライブミュージアム限定のオリジナルグッズなども販売します。
ほか
象嵌タイル
レリーフタイル
(マジョリカ釉)
天地:210mm×左右210mm/オールカラー総22ページ/中綴じ
定価:800円(税込、ポストカード3枚つき)
企画:INAXライブミュージアム 制作:株式会社LIXIL
【図版構成】
●19世紀、イギリスの女性を魅了したタイル・・・・吉村典子
*タイル・カタログ
*ミントンの歴史
*裏足
*日本にあるタイル空間
*タイルコレクション◎171種
ゴシック・リヴァイヴァル/クラシック/風景/物語絵/異国趣味/植物/異素材
*コラム◎日本趣味/ピュージンとゴシック/炉床/ウィリアム・ワイズ/「子ども」の空間とタイル/ジョン・モイア・スミスのデザインとサイン/「おしゃれ」のシンボル、向日葵/ドレッサーの植物文様
「世界のタイル博物館」「窯のある広場・資料館」「建築陶器のはじまり館」(2012年4月新設)「土・どろんこ館」「陶楽工房」「ものづくり工房」の6館で構成された“体験・体感型ミュージアム”。土からやきものまで、その歴史や文化、美しさや楽しさを伝えています。土と陶の魅力に触れる体験教室や企画展、ワークショップも開催。
所在地:愛知県常滑市奥栄町1−130
TEL:0569-34-8282
総面積:15,000平方メートル
開館時間:午前10:00〜午後17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎月第3水曜日、年末年始
共通入館料:一般600円、高・学生400円、小中学生200円
ホームページアドレス:http://www1.lixil.co.jp/ilm/