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店舗ファサードの意匠・施工技術を競う「LIXILフロントコンテスト2012」
“ストアフロント日本一”が決定
〜静岡県浜松市の「新東名高速道路NEOPASA浜松上り」がグランプリを受賞〜

2013年02月06日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:藤森義明)では、当社主催の「LIXILフロントコンテスト2012」を開催し、全国の設計事務所、建設会社、販売店、加工店から応募された作品の中から、優秀作品全11点を選出し、グランプリに「新東名高速道路NEOPASA浜松上り」(静岡県浜松市)を決定しました。

応募作品は、加工・施工技術、デザイン性・建物全体との調和を中心に総合的な審査が行われ、グランプリの他、「小規模店舗部門」、「大規模店舗・複合施設部門」、「オフィス・住宅・応用部門」の各部門の金賞、銀賞、銅賞およびLIXIL特別賞を決定しました。

▲グランプリ受賞作品「新東名高速道路NEOPASA浜松上り」

グランプリを受賞した「新東名高速道路NEOPASA浜松上り」は、大きな枠組みで構想されたコンセプトが随所のデザインに見事に反映された点が高い評価を得ました。

LIXILは、今後も商品開発や様々な取り組みを通じて、より快適で暮らしやすい街づくりのお手伝いをしてまいります。

<審査委員長 総評>

本年度の審査を総評すると、第一に近年の傾向として新築物件が減少する一方で、既存ストック利活用が台頭、そのデザインも急速にレベルアップしている。残念ながら昨年は震災の影響で応募が激減する中そうしたものも確認できなかったが、今年は再びそうした作品が散見され、さらに進化したデザインを確認した。第二に今年のもう一つの傾向は高速鉄道や道路網などの社会基盤整備に関連した施設建設が多く、それらの建築にも意欲的なデザインが目立った。第三に若いデザイナーを中心に積極的なデザインの復活の兆しが見える。元気の無い時代だからこそこうした物件も評価した。以上総括するとこれまでのスクラップ&ビルド型社会から既存ストック利活用型社会へ移行する時代背景を反映した審査基準に合致した贈賞が本年度の特徴といえる。

“グランプリ” 受賞作品
「新東名高速道路NEOPASA浜松上り」(静岡県浜松市)

設計事務所/株式会社 東畑建築事務所
建設会社/株式会社 鴻池組 名古屋支店
加工店/トヨハシフロント 株式会社

<審査員評価ポイント>

新東名高速道路が開通した。こうした国土計画や都市インフラ整備は土木工学の分野として評価されることが多く、建築やランドスケープの視点で検討されることは少ない。この作品は大きな枠組みでコンセプトを構想しながら随所のデザインに見事に反映されている点において卓越している。こうした傾向は国外では更に顕著で、中東や南米諸国では国家規模でプロジェクトが動き国際競争が激しさを増し、特に高速鉄道や道路網など社会基盤整備に絡む様々なデザインの重要性が問われている。これは開発や建設分野が益々大きな枠組で捉えられ、そうした構想の中でデザインも展開しなければならないことを意味している。今後世界の開発・建設市場で急拡大が予想される社会資本や基盤整備事業の中で、人間との接点としての建築やそのフロントのデザインのあるべき方向性を示唆しているという視点からこの作品を本年度のグランプリとした。

“小規模店舗部門” 金賞 受賞作品
「(株)ロペライオ セルカユーティリタ」(埼玉県戸田市)

設計事務所/ROUND DESIGN
建設会社/大和工芸 株式会社
加工店/有限会社 アクティブ

<審査員評価ポイント>

三角形という力強い形状によるエネルギーを感じさせるデザインに審査委員の評価が集まった。近年控えめなデザインが主流の中で際立つ作品であり、特に審査資料のCGは設計意図を明確に表現していた。小規模ゆえの可能性と自由なデザインに注力できるという可能性にチャレンジした意欲的な作品だ。低迷する経済、社会状況において意義のあるデザインとして評価したい。沈みがちな都市の風景にこうしたデザインが環境の触媒となって社会にあらたなエネルギーを生むエンジンとして期待される。

“大規模店舗・複合施設部門” 金賞 受賞作品
「出雲医療看護専門学校」(島根県出雲市)

設計事務所/株式会社 中林建築設計事務所
建設会社/今岡工業 株式会社、内藤建設工業 株式会社、株式会社中村組、
        岩崎建設 有限会社、特定建設工事共同企業体
加工店/岡山ビルサッシ工業 株式会社
代理店/福間商事 株式会社

<審査員評価ポイント>

コストや工期など様々な設計条件が厳しさを増すなか、こうした制約を克服する設計が見事だ。ユニット化したファサードは極めて有効な手段であり、しかもダブルスキンのようなファサードデザインが非常に美しい。プレファブリケーション工法にも近い合理性を追求しながらデザインの美しさが際立つ秀逸な設計である。非常に決め細かい美しい収まりを腐心しながらそれをさらりと見せる完成度の高さに驚きの念を禁じ得ない。

“オフィス・住宅・応用部門” 金賞 受賞作品
「氷見市立南部中学校」(富山県氷見市)

設計事務所/株式会社 福見建築設計事務所
建設会社/戸田建設 株式会社 大阪支店
販売店/岸建販 株式会社
加工店/有限会社 中田サッシ工業所

<審査員評価ポイント>

昨今の学校・教育関連施設の設計においても開口やファサードといったビルフロント商品の担う役割は大きい。とりわけその効果、利用者や近隣に及ぼす心理的波及効果は極めて重要である。こうした観点からこの作品は高い評価を得た。新しい工法が開発されて更に難しい設計条件を逆手に取る洗練されたデザインが創作されてきた事が今年の傾向であるがその中でも設計意図を取り込んだ特に優れた作品としてこの物件を評価した。

≪添付資料≫

「LIXILフロントコンテスト2012」募集要領

1.応募資格

当社(トステム・新日軽ブランド)のフロント製品をお取り扱いの設計事務所様、建設会社様、販売店様、加工店様。

2.応募対象物件

2011年10月から2012年8月31日までにトステム・新日軽ブランドのフロント製品を使用した施工物件で、建物全体が完成し、お施主への引き渡しが完了しているもの。

3.応募期間

2012年7月2日(月)〜8月31日(金)

4.募集対象部門

部門 対象物件例
小規模店舗 クリーニング店、コーヒーショップ・小型飲食店・生花店
大規模店舗・複合施設 デパート、スーパー、パチンコ店、カーディーラー、レストラン
オフィス・住宅・応用 美術館などの公共施設・ショールーム・事務所・クラブハウス・ひさし・トップライト・住宅

5.審査

第1次審査:
LIXILの各エリアにより実施
第2次審査:
第1次審査を通過した作品を対象にLIXILの各部門代表者により実施
第3次審査:
第2次審査を通過した作品を対象に審査委員長 柘植 喜治氏(空間プロデューサー、千葉大学大学院教授)、審査副委員長 永井 朔氏((社)商業施設技術者・団体連合会理事)のもとに実施

6.審査委員

審査委員長:
柘植 喜治(つげ きはる)氏:空間プロデューサー、千葉大学大学院教授
審査委員  :
永井 朔(ながい はじめ)氏:デザイナー、(社)商施連 副会長

7.審査方法

加工・施工技術、デザイン性・建物全体との調和を中心に総合的に審査いたします。

8.賞

グランプリ  :
全部門より1点
賞金各10万円(設計事務所様、建設会社様、販売店様、加工店様)
金   賞  :
各部門より1点
賞金各7万円(設計事務所様、建設会社様、販売店様、加工店様)
銀   賞  :
各部門より1点
賞金各5万円(設計事務所様、建設会社様、販売店様、加工店様)
銅   賞  :
各部門より1点
賞金各3万円(設計事務所様、建設会社様、販売店様、加工店様)
LIXIL特別賞:
全部門より1点、賞金3万円(加工店様)
※総表彰数:
11点