2013年04月10日
住宅・建材産業に関する調査・研究及び、人材育成等の事業に対し助成・支援する公益財団法人LIXIL住生活財団(所在地:東京都江東区、代表:理事長 潮田洋一郎、以下:LIXIL住生活財団)は、次世代のサステナブル住宅の技術を模索・検証し、地球社会にその技術を発信することを目的に開催される「LIXIL国際大学建築コンペ」において、審査委員による厳正な書類審査を終え、世界11カ国・12大学の中から「公開審査会」に進出する3大学を以下の通り決定いたしました。
■公開審査会進出の3大学
<大学名アルファベット順>
作品名 | 大学名 |
Simply Adjustable | Delft University of Technology/デルフト工科大学(オランダ) |
HORIZON HOUSE | Harvard University/ハーバード大学(米国) |
kaze house | National University of Singapore/シンガポール国立大学(シンガポール) |
デルフト工科大学
Simply Adjustable
ハーバード大学
HORIZON HOUSE
シンガポール国立大学
kaze house
第3回となる今回のコンペでは、北海道大樹町にあるメムメドウズの敷地に、“RETREAT IN NATURE(大自然のリトリート)”をテーマとした作品の提案を世界11カ国12校の指名大学から募りました。また今回初となる取り組みとして、参加大学は環境をテーマとした研究やスタディなど、設計段階から竣工に至るまでの過程を、コンペ公式Facebookにて公開していきます。これは風土や文化など背景が異なるさまざまな人びとの環境に対する視点や価値観を共有し合うことで、それぞれのアイデアを発展させ、新たなサステナブル建築の提案へと結びつくことを目的としたものです。
( facebook:http://www.facebook.com/LIXIL.IUAC )
審査委員長は世界的に活躍され、このほど第五期建替工事を終えてオープンした《GINZA KABUKIZA》(※三菱地所設計との共同設計)を手掛けたことでも話題の隈 研吾氏。審査委員には、昨年の第2回コンペに引き続き、工学博士で東京大学教授の野城 智也氏、また第2回コンペで最優秀賞を獲得した慶應義塾大学の作品「BARN HOUSE」で学生の指導教官を務めたダルコ・ラドヴィッチ氏を迎え、今回の最終審査を行ないます。
なお、2013年4月20日(土)に「霞が関ビル プラザホール」(東京都千代田区)で開催される「公開審査会」にて、3大学の中から最優秀作品が決定されます。最優秀案に選ばれた大学は、メムメドウズの敷地にその建設までを行います。
<参考資料>
Aalto University/アアルト大学(フィンランド) Dresden University of Technology/ドレスデン工科大学(ドイツ) ◎Delft University of Technology/デルフト工科大学(オランダ) Swiss Federal Institute of Technology Zurich/スイス連邦工科大学(スイス) The Bartlett School of Architecture, University College London/ロンドン大学バートレット校(イギリス) Vienna University of Technology/ウィーン工科大学(オーストリア) ◎Harvard University/ハーバード大学(米国) Tongji University/同済大学(中国) ◎National University of Singapore/シンガポール国立大学(シンガポール) Hanoi Architectural University/ハノイ建築大学(べトナム) Kyoto University/京都大学(日本) Hokkaido University/北海道大学(日本) |
同コンペは、LIXIL住生活財団が主催する世界の建築系大学研究室を対象にした実施コンペです。北海道大樹町にある研究施設「メム メドウズ」内の敷地に、サステナブル建築の提案を世界各国の指名大学から募り、審査会にて最優秀案に選ばれた大学はその建設までを行います。
省エネルギー、バイオマス、低炭素社会の実現、室内温熱環境のコントロール、耐震構造の検証など実にさまざまです。これら住宅をとりまく多様な実験に取り組める施設として、冬季には外気温が約マイナス30℃に達する気象条件の厳しい大樹町に、環境技術研究機構の「メムメドウズ」を開設しました。牧場跡地にもとから在った住宅や施設を取り壊さず、土地の持つ記憶をそのまま風情として残しながら改修して、資源も有効に活用しています。
北海道大樹町は、冬季は厳しい寒さにも見舞われますが、その反面、季節が美しく移ろう豊饒の大地です。土地の名前「芽武(メム)」には「泉の湧き出るところ」という美しい意味があります。
この地で、住まい手にとって真に快適な住環境とは何かを、利用者の皆さんと一緒に追求していきたいと願っております。