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【ジャパンホームシールド】市場ニーズから生まれた次世代の地盤調査試験法
「SDS試験」の実績が累計5万件を突破
〜 液状化のリスクまでを「低コスト」「短納期」で判定可能 〜

2013年10月10日

戸建住宅の地盤調査、地盤補強工事を手掛けるジャパンホームシールド株式会社(所在地:東京都墨田区、代表取締役社長:斉藤 武司)は、当社が業界に先駆けて2010年10月より提供開始した次世代の地盤調査試験法「スクリュードライバーサウンディング試験(以下、SDS試験)」の実施件数が約3年間で累計5万件を突破しました。

当社が実施するSDS試験は、土質を加味して地盤を評価することで不同沈下のリスクが低減でき、さらに、不必要な地盤補強工事の削減にもつながります。

SDS試験で用いる機材は、現在主流の「スウェーデン式サウンディング試験(以下、SWS試験)」の機材に専用のユニットを装着するだけなので、従来のSWS試験並みの低コストでありながら、ボーリング調査に匹敵する高精度な土質判断が可能です。また地下水位測定を地盤調査と併せて行うことで液状化の簡易判定も可能※1です。

最近では、住宅だけでなく河川堤防や防災緑地などの公共事業にも取り入れられており、コストの高いボーリング調査において、その実施箇所の間を補完できる調査として、液状化や軟弱地盤などの解析に採用されています。市場のニーズから生まれたSDS試験は、大手ハウスメーカーを始めとする多くの事業者より高い支持を受け2013年3月に地盤調査実績累計3万件、その後 6ヶ月で累計5万件の突破と急激に採用されています。

さらに、SDS試験を用いた低コストで効率的な液状化判定システムの開発は、国土交通省より 平成24年度、25年度と連続して建設技術研究開発助成制度※2の新規課題として採択されており、当社では、SDS試験のさらなる開発を進めていく体制も整備しています。

今後もジャパンホームシールドでは、当社実施の地盤調査におけるSDS試験の比率を現在の35.2%から2014年度中に50%まで高めていくことで、精度の高い地盤調査を普及させ地盤から安心の住まいつくりをサポートすることを目指していきます。

※1:液状化の影響度は、土質・土の締まり具合・地下水位の高さで判定されます。
(小規模建築物基礎設計指針簡易判定法より)

※2:建設技術研究開発助成制度(震災対応型技術対策)とは、東日本大震災からの復旧・復興に向け、特に 緊急性・重要性の高い「液状化対策」及び「がれき処理対策」に係る技術研究開発課題に対する公募であり、 先進的・革新的な成果により、効率的・効果的な復旧・復興を目指すものです。

<参考資料>

■ 液状化の簡易判定

■ SDS試験(スクリュードライバーサウンディング試験)の概要

現在主流のSWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)では、「砂」や「粘土」といった地盤の性質を示す「土質」について、地盤調査測定時の感触や音から『想定』していますが、次世代の地盤調査方法であるSDS試験は、従来の測定データに加え回転トルク値等のデータを『分析』することで土質を判別します。関東ローム層や腐植土といった土質毎の特徴(下記【参考】)を加味して地盤を評価する試験法です。

(写真:SDS試験機)

■ 【参考】土質とその特徴

<関東ローム層>

富士山や箱根火山から供給された火山灰を主とする地層で、土粒子が細かいわりに透水性が良く、粒子間の結合力が強いので支持力の大きい地盤を形成します。

<腐植土>

水性植物などの有機物が分解して土壌と混じり合ってできた土のことで、一般に含水比が高く圧縮性が非常に高いため支持力が小さく、不同沈下の要因の一つとなっています。

<砂質土>

径が0.075mmよりも大きな土粒子の粒が主体となって構成されている土のことをいいます。水の透水性は良く、地盤の支持力は比較的大きいです。

<粘性土>

径が0.075mmよりも小さな土粒子の粒が主体となって構成されている土のことをいいます。透水性は小さく、一般に地盤の支持力は小さいです。

※参考図書:「地盤調査の方法と解説−二分冊の1−」(公益社団法人地盤工学会 平成25年3月発行)