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LIXILの新事業モデルについて
〜長期視点での一体運営により、グローバル化を加速します〜

2014年11月04日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長: 藤森義明)は、安定した収益力のある成長を目指して、2015年4月1日より、イノベーションとテクノロジーリーダーシップを重視した新しい事業モデルをスタートする予定です。各事業を世界的な視点で一体運営していくことで、相乗効果の最大化を図ります。

LIXILの基本構造を「LIXIL Water Technology」「LIXIL Housing Technology」「LIXIL Building Technology」「LIXIL Kitchen Technology」という4つのテクノロジーカンパニーと日本の販売・サービスを担う「LIXIL Japan Company」の5つのカンパニーに移行します。新たな事業モデルを効果的に実現するため、日本政策投資銀行(DBJ)との共同出資による持分法適用会社であるGROHE Groupを、当初計画より早め、2015年4月1日にLIXIL連結子会社化することを目指します。関連する社外の承認と社内手続きの完了を待ち、新しい事業モデルが始動します。

新しい事業モデルに移行する目的は、1)グローバル化の加速、2)世界レベルでの人材活用、3)カンパニー間のシナジーによるLIXILの強みの最大化 の3つです。

特徴的なのは、近年のM&Aでグループ入りした北米と欧州の企業と「LIXIL Water Technology(LWT)」を立ち上げることです。現在それぞれ独立性をもって事業展開する日本、中国、その他のアジア地域における水まわり事業、およびGROHE GroupとAmerican Standard Brandsの指揮系統を世界統合し、より速い意思決定、経営の効率化、およびシナジーの加速を目指します。LWTは売上高約6,200億円、営業利益率10%以上を見込み、水まわり事業のグローバルリーダーとして更なる成長を目指します。この事業は、世界で約27,000人の従業員、約150カ国の販売拠点、および約50ヶ所の生産拠点を有します。また、4つの主要ブランドである、GROHE、American Standard、JOYOU、およびLIXIL/ INAXは、世界的な成長ブランドとして存続します。CEOは、David J. Haines(GROHE Group S.à r.l. / Chairman and CEO)が務めます。

「LIXIL Housing Technology(LHT)」は、サッシ・ドア、インテリア、エクステリア、外壁・構造体、タイル、創エネなどを扱い、日本の住宅建材業界のビジネスリーダーとして、売上高約6,000億円、営業利益率約8%を見込みます。LHTは、日本、タイ、ベトナム、そして中国などにある生産拠点の効率的な運営と、アジアに限らず将来性のある地域における事業拡大を図ります。CEOは、井植敏雅(株式会社LIXIL 取締役 副社長執行役員 兼 CMO)です。

「LIXIL Building Technology (LBT)」は、革新的なデザイン力、優れた技術力を軸に、カーテンウォールおよびビルの窓や内装分野におけるグローバルリーダーであり、約3,400億円の売上高と営業利益率約3%を見込みます。LBTは世界50カ国以上でランドマークとなる建築物の建設プロジェクトに携わり、Permasteelisa Group、上海美特幕墻有限公司、日本のビル事業部門で構成されます。CEOは、Nicola Greco (Permasteelisa Group / President and CEO)です。

「LIXIL Kitchen Technology(LKT)」は、日本のキッチン事業でトップシェアを誇り、中国ではハイアールとの合弁会社により事業基盤を整えています。LKTの売上高は、日本と中国を合わせて約1,200億円を見込みます。現時点では収益性の高いビジネスではありませんが、LKTはLIXILの事業ポートフォリオの重要な部分であり、各カンパニーとの強力な相乗効果を発揮します。暫定的に、藤森義明(株式会社LIXILグループ 取締役 代表執行役社長 兼 CEO)が指揮を執り、収益性と市場プレゼンスの向上を図ります。

「LIXIL Japan Company(LJC)」は、現在の構造を継続し、日本の顧客のための「トータルソリューション」戦略を追求していきます。LJCは、リフォーム市場に重点を置きながら、各カンパニーとシナジーを創出し、専門性の強化と製品・サービスのトータルソリューション戦略を軸とした総合化を目指し、売上高約1兆円を見込みます(4つのテクノロジーカンパニー合計の内、日本での売上)。引き続き白井春雄(株式会社LIXIL 取締役 副社長執行役員)がCEOを務めます。

5つのカンパニーのCEOは、損益、バランスシート、資金管理の全責任を担います。また、Global Management Committee (GMC)は、LIXILの長期的な戦略や、短期業績を管理する最高意思決定機関として存続し、2015年4月1日から、5つのカンパニーのCEOに加え、人事、財務、法務、広報、IT、R&D、およびCIG(Corporate Initiative Group:BT-16(Business Transformation。構造改革により抜本的なコスト削減・効率化をはかる)、シックスシグマなど)の責任者で構成します。

LIXILは、企業ステートメントである“Link to Good Living”のもとに、新たな事業モデルで住生活産業におけるグローバルリーダーを目指します。

この新事業モデルは、LIXILがグローバル化するための大きな変革であり、グローバルな相乗効果の活用、テクノロジーリーダーシップとイノベーションへの投資、そして世界レベルでの人材活用に力を入れていきます。