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【お風呂に関するアンケート調査】
− やっぱり日本人は“お風呂好き”、毎日湯船に浸かる人が半数以上! −
− 「カラスの行水」の入浴時間は意外と長い!? −
− 現代人はお風呂で活動する“風呂活”が半数以上! −

2014年11月20日

お風呂は体を洗う場所という本来の機能から、現代ではリラクゼーションや美容、また入浴時間そのものを楽しむなど、その入浴スタイルは変化し、多岐にわたっています。

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:藤森義明)は全国に住む20代から60代の男女520名を対象に、入浴スタイルに関する意識調査を実施しました。

〜 主な調査結果 〜

■全体の78.7%が「お風呂好き」。トップは60代女性で88.5%、最も低かったのは20代女性で67.3%。
お風呂が好きな理由のトップは「さっぱりするから」、次いで「リラックスできるから」。

お風呂が好きかどうか尋ねたところ、全体の78.7%が「好き」または「どちらかと言えば好き」と回答し、日本人のお風呂好きがうかがえる結果となりました。「お風呂が好きな理由」については、「さっぱりする」が88.8%でトップとなり、次いで、「リラックスできる」(68.2%)、「疲れが取れる」64.3%などが理由に挙げられました。

■「カラスの行水派」の冬の入浴時間は、夏は13.7分、冬は18.4分。自身の入浴スタイルを「カラスの行水」 としながらも、入浴時間は比較的長い傾向。半数以上が「週5日以上湯船に入る」と回答

自身の入浴スタイルを「カラスの行水派」か「長風呂派」かについて尋ねたところ、全体の半数以上が入浴時間が短いことを表す「カラスの行水派」と回答したものの、「カラスの行水派」の平均入浴時間は、夏で13.7分、冬で18.4分と浴室にいる時間は比較的長いという結果になりました。また、「カラスの行水派」に湯船に入る頻度について尋ねたところ、夏で47.1%、冬では61.8%が毎日湯船に入ると回答しています。「週5日以上」の回答者と合わせると、夏でも半数以上となる50.2%、冬では69.0%となり、カラスの行水派と自認する層でも季節を問わず半数以上が高い頻度で湯船に入っていることが明らかになりました。

■お風呂で体を洗う以外のことをしている人は全体の56.0%。入浴スタイルは多様化の傾向に。
若い世代ではスマホやゲームなどの電子機器の使用が顕著。女性の約半数は、お風呂に“美容効果”を期待。美容、趣味、仕事など、お風呂での活動 “風呂活”が活発に!

全体の56.0%が体を洗うこと以外にお風呂で何らかの行動をしていることが明らかになりました。特に男女とも20代から30代でいろいろな活動をお風呂で行なっていることがうかがえます。40代以上に比べ、20代から30代はスマートフォン、ゲームなどをお風呂で使用しているのは、電子機器の発達が背景にあるようです。また、「マッサージ」や「美容パック」など“美容関連”が浴室内での行動のトップとなり、特に女性の約半数は、お風呂に美容の効能を期待していることがうかがえる結果となりました。お風呂の中での活動は、美容、仕事、趣味関連と多様化しており、「風呂活」を楽しむ人が増えているようです。

<ご参考:LIXILのシステムバスルーム>
「SPAGE(スパージュ)」〜お風呂を愛する国の、バスルーム〜

“湯を、愉しむ。時を、味わう。”をコンセプトに、高級ホテルのバスルームやスパリゾート施設のような心地よさを自宅で味わえる、[肩湯]や[打たせ湯]などの機能を搭載した新システムバスルームです。

LIXIL「SPAGE」特設サイト:http://www.lixil.co.jp/lineup/bathroom/s/spage/

「全国20代〜60代男女の入浴スタイル」に関するコメント

博士(医学)  温泉療法専門医
大東文化大学 教授
一般財団法人日本健康開発財団温泉医科学研究所 所長
早坂信哉(はやさか しんや)

■我が国の「入浴習慣」についての貴重な研究

入浴は我が国では重要な生活習慣の1つですが、全国的な調査はあまり多くありません。その観点からは本調査は全国の男女、各世代から対象者を集めて幅広く入浴習慣について行われた調査であり、その結果は貴重だと言えるでしょう。

■お風呂好きが明らかに

本調査では全体で79%もの人がお風呂が好きと回答しました。以前から我が国の国民の「お風呂好き」は指摘されておりましたが、その一端が明らかになりました。非常に興味深い結果であるとともに、「お風呂」は全国的にも関心の高いコンテンツであることが示唆されました。

■半数以上が毎日湯船で入浴

「長風呂派」「カラスの行水派」のいずれも夏は約5割、冬は約6割以上の人で「毎日湯船に浸かる」と回答し、多くの人が湯船に浸かって入浴をしていることが分かりました。この結果は我が国の一般市民にとっては、湯船に浸かることは、栄養や睡眠などと同様に、毎日行うという点で大きな意味を持つ生活習慣であることを示唆しています。以前、我々が行った調査では毎日湯船で入浴している人は主観的な「幸福感」が高いことが明らかになっています。本調査でも「毎日湯船に浸かる」と回答した人はその入浴習慣によって高い「幸福感」を享受している可能性があります。

■「リラックス」「疲れを取る」には、ぬるめのお湯にゆっくりと

お風呂が好きな理由のトップは「さっぱりするから」でしたが、次いで「リラックスできる」、「疲れが取れる」が挙がりました。お風呂でリラックスしたり疲れを取るためには、38−40℃のぬるめのお湯にゆっくりと15分程度浸かるのが効果的です。42℃を超えるような熱い湯に浸かると体が興奮して逆効果です。額に汗をかいたら、のぼせないように一度湯船から出るようにするとよいでしょう。また、お風呂に入ると脱水になりますから、お風呂の前後には水分補給も忘れずに。お風呂から出たら30分程度ゆっくりと休憩することも必要です。

■女性はお風呂に美容効果を期待:正しい入浴法の知識が必要

若い世代の女性を中心に、単に清潔を保つだけではなく美容を目的として入浴していることが明らかになりました。入浴中は温熱効果によって全身の血流が改善します。従って、入浴中にマッサージを行うことは美容だけでなく、疲労回復にも非常に効果的と言えるでしょう。38−40℃が効果的な温度です。

ただし、あまり長く湯に浸かっていると、皮膚の保湿成分が溶け出してしまい、美容面では逆効果のこともあります。ぬるい湯でも20分以内とするとよいでしょう。また、汚れを落とそうとゴシゴシと皮膚を強くこすると皮膚の表面にある角質が取れすぎて皮膚を傷めることになります。正しい入浴法を知っておくことが、お風呂の美容への活用には必要です。

■男性も若い世代を中心にお風呂をさまざまな目的に活

男性は女性と比べて入浴時間が短い傾向がありました。しかし、男性も若い世代を中心に、「企画を練る」「歌を歌う」「音楽鑑賞」といったさまざまな目的でお風呂を利用していることが分かりました。これはお風呂の可能性を広げる新しい知見と言えるでしょう。湯船に浸かると浮力により重力から解放されること、加えて、38−40℃程度のぬるい湯に浸かると副交感神経が刺激され、心身はリラックスします。また、浴室は個室であり、誰からも邪魔されない環境にあります。このようなことから、入浴によって新たなアイデアが浮かぶのかもしれません。

また、男性にとっても加齢臭などの体の臭いは気になるものです。40℃前後の湯での入浴は短時間でも臭いの元となる皮脂などを効果的に洗い流してくれます。男性も身だしなみの面でももっとお風呂を活用するとよいでしょう。

■早坂 信哉 氏プロフィール

温泉・入浴による健康増進を主なテーマとして研究を推進。温泉利用や生活習慣としての入浴の健康づくりへの効果を検討し、心と体に良い入浴方法の提案を実施。多数のメディアに出演経験があり、テレビ番組「世界一受けたい授業」では保健体育の先生として最新入浴法について解説。主な著書に『たった1℃が体を変える−ほんとうに健康になる入浴法』(角川フォレスタ)、DVD『お風呂で楽しい健康づくり〜健康入浴法〜』(一般財団法人日本健康開発財団)など。

■調査の概要

調査方法 インターネット調査
対象エリア 全国
調査対象 20代から60代の男女。
サンプル数 520名 (各年代、男女それぞれ52サンプル)
調査実施期間 2014年9月9日(火)
調査実施機関 株式会社マクロミル

■調査結果サマリー

Ⅰ.お風呂の好意度について

Ⅰ-1. 全体の約8割が「お風呂が好き」と回答。60代女性が88.5%とトップで、最も低かったのは20代女性で67.3%。

お風呂が好きかどうかについて尋ねたところ、全体の78.7%が「お風呂が好き」または「どちらかと言えば好き」と回答しており、日本人のお風呂好きがうかがえる結果となりました。性年代別にみると、男性では50代で84.6%、女性では50代で84.6%、60代で88.5%が「お風呂が好き」と回答しており、全世代の中でも最も高い結果となりました。一方、男性40代、女性20代では全体に比べ、やや嫌いな人が多いようです。

Q1 お風呂が好きですか?※ここでいうお風呂は入浴もシャワーも含みます。

Ⅰ-2. お風呂が好きな理由のトップは「さっぱりするから」、次いで「リラックスできる」、「疲れが取れる」ほか、20代女性では「美容のため」が過半数に。若い世代ほどスマートフォンやゲームなど、浴室内で電子機器を使用

お風呂が好きな理由については、「さっぱりする」が88.8%でトップとなり、次いで、「リラックスできる」(68.2%)、「疲れが取れる」(64.3%)などの理由が挙げられました。特に女性全体では2割が「美容」をお風呂が好きな理由に挙げており、「体を清潔にする」というお風呂の本来の目的から、現在ではそれ以外の目的を持ってお風呂を活用している人が半数以上いることが判明しました。

Q1-2. お風呂が「好き」と答えた方におうかがいします。お風呂が好きな理由を教えてください。(いくつでも)※ここでいうお風呂は入浴もシャワーも含みます。

Ⅱ.入浴スタイルについて

Ⅱ-1. 「カラスの行水派」の冬の入浴時間は、夏は13.7分、冬は18.4分。自身の入浴スタイルを「カラスの行水」といいながらも、入浴時間は比較的長い傾向。半数以上が「週5日以上湯船に入る」と回答
一方で「長風呂派」は全体の43.7%で、夏の入浴時間は26.6分、冬は36.5分と、「カラスの行水派」のほぼ倍に。

自身の入浴スタイルを「カラスの行水派」か「長風呂派」かについて尋ねたところ、全体の56.3%が、入浴時間が短いことを表す「カラスの行水派」と回答したものの、「カラスの行水派」の平均入浴時間は、夏で13.7分、冬で18.4分と浴室にいる時間は比較的長いという結果になりました。また、「カラスの行水派」に湯船に入る頻度について尋ねたところ、夏で47.1%、冬では61.8%が毎日湯船に入ると回答しています。「週5日以上」の回答者と合わせると、夏でも半数以上となる50.2%、冬では69.0%となり、カラスの行水派と自認する層でも季節を問わず半数以上が高い頻度で湯船に入っていることが明らかになりました。一方で「長風呂派」と回答したのは全体の43.7%で、平均入浴時間は、カラスの行水はほぼ倍となる、夏で26.6分、冬で36.5分となりました。湯船に浸かる頻度も「週5日以上」が夏で62.1%、冬で80.2%と非常に高いことが分かりました。

Q2 あなたは、ご自身で「カラスの行水派」だと思いますか?それとも「長風呂派」だと思いますか?※カラスの行水・・・入浴時間が短いことを指す慣用句
※ここでいう入浴時間は入浴もシャワーも含みます。

Ⅲ.入浴スタイルについて

Ⅲ-1. お風呂で体を洗う以外のことをしている人は全体の56.0%。 若い世代ではスマホやゲームなどの電子機器の使用が顕著。女性の約半数は、お風呂に“美容効果”を期待。

全体の56.0%が体を洗うこと以外にお風呂で何らかの行動をしていることが分かりました。特に男女とも20代から30代でいろいろな活動をお風呂で行なっているようです。40代以上に比べ、20代から30代がスマートフォン、ゲームなどをお風呂で使用しているのには電子機器の発達が背景にあるようです。また、「マッサージ」や「美容パック」など"美容関連"が浴室内での行動のトップとなり、特に女性の約半数は、お風呂に美容の効能を期待していることがうかがえる結果となりました。その他、「企画の構想」や「プレゼンの練習」などの仕事関連から、「読書」や「音楽鑑賞」など趣味関連まで、実にさまざまな行動が見られ、お風呂は単に「体を洗う場所」から「楽しむ場所」へと変化していることがうかがえる結果となりました。

Q3 お風呂ですることがあることについて教えてください。(複数回答可)

Ⅲ-2. お風呂に求める機能は、テレビやオーディオ機能やジャグジー、泡風呂、ミスト機能など、よりバラエティ豊かに。

「カラスの行水派」を対象に、お風呂にどのような機能があれば長く入浴するかについて尋ねたところ、「テレビ付きのお風呂」、「音楽が聴ける機能」などの娯楽機能や、「ジャグジー機能」、「泡風呂」「ミストサウナ」などリラクゼーション機能を求める声が多く挙がりました。「照明が調節できる」「浴槽内のライティング機能」など、浴室の照明にこだわる意見も見受けられました。