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生活者視点の商品開発で、日本のトイレの発展に貢献。
LIXILは衛生陶器事業70周年。これからも快適性の向上に取り組みます。

2015年10月27日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:藤森義明)は、1945年に衛生陶器の製造を開始してから、2015年11月で70周年を迎えます。

LIXIL衛生陶器事業70周年記念ロゴ

国産初の温水洗浄便座「サニタリイナ61」(1967年発売)

LIXILの衛生陶器事業の前身である旧 伊奈製陶・INAXは、1945年11月に手洗器と和風大便器から衛生陶器事業を本格的に開始しました。以降、生活者視点で暮らしの向上を目指して開発した技術で、日本のトイレ空間を長年にわたって牽引してきました。それは、素材の進化、節水技術の進化、快適性の追求の歴史でもあります。

衛生的な素材の陶器にて、簡単な掃除で常に清潔に保てるようにするために、汚れにくい素材への改良に着手。長年の研究・開発を経て1996年に抗菌仕様の陶器『KILAMIC(キラミック)』を発売開始しました。この『KILAMIC』は、素材に銀イオンを混ぜて焼成することで抗菌効果を持たせ、黄ばみなど細菌による汚れを防ぐことに成功しました。この効果が認められ、2001年にはJIS化、2007年には国際基準ISO規格準拠となり、世界にも明確な基準として認められるようになりました。

また1999年には水アカ(シリカ)の固着を防止する『プロガード』を発売。この『プロガード』により、掃除しても落とすことが困難な輪ジミなど水アカが原因の汚れを防止できるようになりました。素材の進化により、清掃性を向上させ常に清潔なトイレを提供できるようになりました。

この素材と共に進化させてきたのが節水技術です。水洗トイレが日本で使われ始めた当初は、洗浄1回あたり20ℓもの水を流していました。しかし、水は限りある資源です。また、下水処理を行うのにCO2が発生します。だから、地球環境への負荷を軽減させるためにも洗浄水量を少なくするべき。そこで、洗浄水を効率的に流せるように節水技術を進化させてきました。2006年に、住宅トイレシリーズのほぼすべてをわずか6ℓで洗浄できる『超節水ECO6(エコシックス)トイレ』にしました。この節水技術は、地球環境の負荷軽減につながるだけではなく、水道料金もお得になる、エコロジーでエコノミーなトイレとなりました。

さらにトイレの快適性の追求において、1967年国産第1号として温水洗浄器付便器「サニタリイナ61」を発売して以来、より便利で快適にお使い頂けるように、1992年便フタが自動で開閉する「フルオート便座」、1995年には自動で洗浄する「フルオート洗浄」を業界で初めて搭載。さらに、2001年にはタンクを無くし、便器サイズをコンパクトにすることで、相対的にトイレ空間が広くなるタンクレストイレ『サティス』を発売。「トイレを応接間にする」とのコンセプトで生まれたこの商品は、同年グッドデザイン賞金賞を受賞し、現在のタンクレストイレ文化を築いて参りました。

LIXILは、これからも素材・機能・デザインなど新たな開発に取り組み、快適な暮らしをサポートするためにトイレ空間の価値向上に努めて参ります。

<参考資料>

■LIXILが衛生陶器事業を開始し今年で70周年

LIXILの衛生陶器事業の前身である旧伊奈製陶が、1945年11月に事業を本格的にスタートさせて今年で70周年になります。土管やタイルなどの建築用陶器といった、日本のセラミックスプロダクツを長年にわたって牽引してきた技術をベースに、革新的な機能とデザインを持つ数々の商品を生み出してきました。

昭和21年当時の製造風景および昭和23年当時のカタログ

■LIXIL(旧伊奈製陶・INAX)の衛生陶器事業の取り組み

1.素材の進化:“水まわりまるごと抗菌計画”や“プロガード”

1996年に、従来品と価格を据え置いたまま、トイレ便器・便座等に銀イオンを含有した業界初の抗菌便器『KILAMIC(キラミック]』発売。これを機に、衛生陶器をはじめ水まわり商品の素材を抗菌化する『水まわりまるごと抗菌計画』をスタートしました。この抗菌陶器は、1999年にJIS認証化。2001年、抗菌性能はそのままに、表面のキズ汚れ防止のため表面硬度を上げ、さらに表面を超平滑にすることでお手入れしやすくなった「HYPER KILAMIC(ハイパーキラミック)」へ進化。 現在LIXILのトイレは、国際標準化機構ISO規格にも認可された日本発の抗菌技術を使った商品として、“KOHKIN”とローマ字表記され、ISOの抗菌マークが記載された抗菌トイレとして出荷されています。

また、水まわりによくある水アカ汚れに対処すべく、『プロガード』の技術を1999年に開始し、日頃のお手入れをしていてもついてしまう輪ジミの原因を立つことで、ラクラクお掃除を実現されました。

1996年に始まった抗菌活動が、日本発の抗菌技術としてISO規格に2007年認可され、
現在LIXILのトイレはすべて抗菌トイレです。

2.節水技術の進化:陶器の進化と環境配慮の意識の高まりから生まれた節水便器

・ 超節水6リットル洗浄「ECO6トイレ」(2006年発売)

LIXIL(旧INAX)では、抗菌や水アカ汚れに対応した陶器の進化および一般ユーザーの環境への意識の高まりから、業界に先駆けて住宅用主力便器に超節水6リットル洗浄の「ECO6トイレ」を発売しました。その後も、高い洗浄力を保ちながら、少ない洗浄水量を実現する技術開発に取り組み、2009年発売の「SATIS」で業界初のECO5を、2011年発売の「SATIS」「アメージュZ」で業界初のECO4を実現しました。

LIXILの節水便器の変遷

3.快適性追求の歴史:温水洗浄便座の普及に貢献

国産初のシャワートイレシートタイプ
「サニタリーナF1」(1976年発売)

国産初の温水洗浄便座「サニタリイナ61」(1967年)は、LIXIL(旧INAX)が国産初の温水洗浄器付便器として1967年に発売開始しました。国産化に伴い、日本人の体格に合わせて開発しました。また1976年には、ほとんどの便器に取り付けができる国産初のシートタイプのシャワートイレ「サニタリーナF1」を発売し、一般家庭での温水洗浄便座の普及に大きく貢献しました。

■生活者視点でLIXILが生み出してきた業界初のトイレ主な機能

業界初「フルオート便座」を搭載した
シャワートイレ「シャワートイレJ」(1992年発売)

・ 業界初「フルオート便座」(1992年)

業界初「フルオート便座」(1992年)「シャワートイレJ」に搭載された「フルオート便座」は、便フタ・便座が自動で開閉する業界初の機能です。ボタンひとつで開閉するので、子どもからご年配の方まで簡単にお使いいただけ、発売後に好評をいただきました。

業界初「フルオート便座」を搭載した
「アメージュM脱臭シャワートイレ」(1995年発売)

・ 業界初「フルオート便器洗浄」(1995年)

1995年に発売された「アメージュM脱臭シャワートイレ」には、業界で初めて、自動で便器洗浄する「フルオート便器洗浄」を搭載しました。腰を曲げて洗浄レバーを引く必要がなく、人にやさしいトイレを実現しました。

グッドデザイン金賞を受賞した
タンクレストイレ「SATIS」(2001年発売)

・ タンクレストイレ「SATIS」(2001年発売)

「トイレを応接間に」「世界最小・満足最大」をキーワードに開発されたタンクレストイレ「SATIS(サティス)」は、機能性とデザイン性の高さから2001年度グッドデザイン金賞をトイレとして初めて受賞しました。
「SATIS」の発売以降、タンクレストイレの普及とともに、便器単体ではなく空間としての快適性が重視されるようになりました。

・ スマートフォンをトイレのリモコンとして使用可能に(2013年2月発売)

2013年に発売されたタンクレストイレ「SATIS Gタイプ」と「SATIS Sタイプ」は、専用アプリ「My SATIS」をダウンロードすることで、お手持ちのスマートフォンをトイレのリモコンとして使える業界初の機能を搭載しました。
さらに、アプリ内には、日々の排便状況を記録することで楽しく健康管理できる「トイレ日記」も搭載しています。時代の変化に合わせた革新的な技術で、トイレの新たな可能性を生み出しました。

タンクレストイレ「SATIS」
(2013年2月発売)

スマートフォンリモコンのTOP画像とトイレ日記イメージ