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【LIXIL住生活財団】次世代サステナブル住宅の技術を模索・検証する「第5回LIXIL国際大学建築コンペ」
オスロ建築デザイン大学(ノルウェー)「INVERTED HOUSE」が最優秀賞を受賞
〜 受賞作品は北海道大樹町「メム メドウズ」敷地内に2015年11月竣工予定 〜

2015年04月27日

住宅・建材産業に関する調査・研究及び、人材育成等の事業に対し助成・支援する公益財団法人LIXIL住生活財団(所在地:東京都江東区、代表:理事長 潮田洋一郎、以下:LIXIL住生活財団)は、次世代のサステナブル住宅の技術を模索・検証し、社会にその技術を発信することを目的に開催する「第5回LIXIL国際大学建築コンペ」において、2015年4月21日(火)に「経団連会館」(東京都千代田区)で行われた公開審査会にて、世界11カ国・12大学の中から最終審査に進出した上位3大学のプレゼンテーションを行い、最優秀賞にオスロ建築デザイン大学(ノルウェー)の「INVERTED HOUSE」を選出しました。

公開審査会での集合写真

オスロ建築デザイン大学
INVERTED HOUSE

審査会では、審査委員長の隈 研吾氏(建築家、東京大学教授)、審査委員の野城 智也氏(工学博士、東京大学副学長)、デイナ・バントロック氏(建築家、カルフォルニア大学バークレー校環境デザイン学部建築学科教授)によって白熱する議論が行われました。第5回となる今回は、「House for Enjoying the Harsh Cold─厳しい寒さを楽しむ家」をテーマに、冬の北海道大樹町において、美しい水や緑などの大樹町の環境を活用し、自然の寒さや煩わしさまでポジティブに楽しむことができる施設を提案してもらいました。

オスロ建築デザイン大学の「INVERTED HOUSE」は、十字型に配置された壁によって作り出される4つの空間が、季節によってその性格を変えていくというアイデアや、影の作り方、雪の積もり方まで考慮された自然現象に対する高い観察力、さらにチームの皆が個別にデザインした4つの空間を、壁によって区切られた各スペースに配置していくという建築的なアプローチが成功を収めている点などが高く評価され、最優秀賞の受賞となりました。

審査委員長 隈 研吾氏による総評では、「今回のコンペは、“寒さを楽しむ家”というこれまでにない挑戦的なテーマでしたが、最優秀賞を受賞した作品は“北海道でセミアウトドアの暮らしを楽しむ”というさらにチャレンジングな勇気のある提案で、この結果は、世の中に対する強いメッセージを発信できたのではないかと思います」とのコメントをいただきました。表彰式では、最優秀賞を受賞したオスロ建築デザイン大学のLaura Cristea(ラウラ・クリステア)さんは、「この結果を誇りに思います。ここに来るまでのプロセスも非常に楽しかったですが、これからが本当のスタートということでとても楽しみにしています」とコメントしました。

今後、最優秀賞を受賞した「INVERTED HOUSE」は、隈研吾建築都市設計事務所のサポートのもと実施設計を行い、北海道大樹町「メム メドウズ」敷地内に2015年11月に竣工する予定です。コンペ概要は別紙をご参照ください。

≪添付資料≫

■受賞作品一覧(※同賞内五十音順、敬称略)

・最優秀賞(1作品)

オスロ建築デザイン大学(ノルウェー)
INVERTED HOUSE

・優秀賞(2作品)

チュラロンコン大学(タイ)
WEAR-HOUSE

パリ・ラ・ヴィレット建築大学(フランス)
PASSAGE THERMAL DELIGHT

1.参加大学 11カ国・12校 ※◎印3大学が4月21日の公開審査会に進出。

◎Ecole Nationale Supérieure d'Architecture de Paris La Villette/パリ・ラ・ヴィレット建築大学(フランス)

Politecnico of Milan/ミラノ工科大学(イタリア)

◎The Oslo School of Architecture and Design/オスロ建築デザイン大学(ノルウェー)

Superior Technical School of Architecture of Madrid/マドリッド高等建築大学(スペイン)
Istanbul Technical University/イスタンブル工科大学(トルコ)
Yale University /イエール大学(アメリカ)
Universidade de Sao Paulo/サンパウロ大学(ブラジル)
The University of Hong Kong/香港大学(香港)
Seoul National University/ソウル国立大学(韓国)

◎Chulalongkorn University/チュラロンコン大学(タイ)

Tokyo Institute of Technology/東京工業大学(日本)
Tokyo University of Agriculture/東京農業大学(日本)

2.審査方法

寒冷地における次世代型サステナブル住宅の提案を、世界11カ国12大学より招待形式にて募集。一次審査(書類審査)で上位3大学を選出。3大学による公開審査会を実施し最優秀賞を選出する。

3.審査委員

審査委員長:
隈 研吾 氏 〔建築家、東京大学教授〕
審査委員:
野城 やしろ 智也 氏〔工学博士、東京大学副学長〕
デイナ・バントロック 氏〔建築家、カルフォルニア大学バークレー校環境デザイン学部建築学科教授〕

4.表彰

最優秀賞(1点)―――― 15,000USドル(デザイン費を含む)
優秀賞(2点)――――― 3,000USドル
※最優秀作品は、北海道大樹町「メム メドウズ」敷地内に実作として建設される。

■最優秀賞「INVERTED HOUSE」(オスロ建築デザイン大学)建設スケジュール(予定)

2015年5月〜6月  実施設計
2015年7月      見積等
2015年8月      着工
2015年9月〜10月  建築
2015年11月      竣工

■「メム メドウズ」施設概要

所在地:
北海道広尾郡大樹町字芽武158-1
管  理:
公益財団法人LIXIL住生活財団(〒136-8535 東京都江東区大島2-1-1)
敷地面積:
約56,000坪
主要施設:
寒冷地実験住宅「メーム(Même)」、実験住宅「竹の家」、「町まとう家」「BARN HOUSE」「HORIZON HOUSE」「NEST WE GROW」、多目的施設、コンファレンス・センター、住宅1、3号棟(研究者向け宿泊施設)、ログハウス1、2号棟(研究者向け宿泊施設)、運動施設、レストラン、管理棟 など
施設概要:
公益財団法人LIXIL住生活財団が、その設立理念に基づき、北海道大樹町に設立した環境技術研究機構の名称。世界中から様々な分野の人々が集い、豊かな住生活を実現するための研究、議論、実証、学習をする場として「メムメドウズ」は開設されました。
URL:
http://www.lixiljsfound.or.jp/