2015年02月27日
株式会社LIXILが運営する、土とやきものの魅力を伝える文化施設「INAXライブミュージアム」(所在地:愛知県常滑市)では、世界25カ国の装飾タイルを展示する「世界のタイル博物館」において、2015年4月11日(土)から8月25日(火)まで、LIXILギャラリーとの共同企画による展覧会『マカオのアズレージョ※1−ポルトガル生まれのタイルと石畳』を開催します。
ポルトガル語学校のアズレージョと、
カルサーダスで舗装された歩道
撮影:益永研司
ポルトガル学校のアズレージョのアップ
撮影:益永研司
マカオは、面積およそ30平方km、東京の山手線内ほどの広さに60万人が住む中国の特別行政区で、世界遺産の街として知られています。年間3,000万人が訪れる人気の観光地、エンターテインメント・リゾート地として変貌を遂げつつある中、マカオでは、2049年の中国への完全返還を前に、大航海時代に遡るポルトガル由来の文化を、古き良き中国の街並みと共に再生する街づくりが進んでいます。その象徴的な存在が、ポルトガルからもたらされた「アズレージョ」というタイルと、「カルサーダス」※2という石畳です。街角で見る異国情緒は、旧ポルトガル植民地、マカオの歴史と遺伝子を示すこれらのディテールによって育まれています。
※1 アズレージョ:ポルトガルで16世紀頃から作られている装飾タイル。白地に青色単彩のほか多彩色で装飾文様や具象的な図柄が描かれる。
※2 カルサーダス:ポルトガルのリスボンで19世紀より広まった路面舗装。主に5平方cm程度に切った白と黒の石灰岩を用いて道路や広場にはめこみ、波型や幾何学文様、動物、文字などを表現する。マカオではセナド広場、カテドラル広場などの観光名所に多く見られる。
本展では、現地取材を行い撮影した最新の写真や映像を通して、ポルトガルと中国とが交じり合うマカオ独特の文化や街の表情を紹介します。また、「世界のタイル博物館」のコレクションから7組のアズレージョを展示し、おおらかで豊かな装飾タイルの魅力を鑑賞いただきます。
*本展会期終了後は、LIXILギャラリーにて巡回展を開催いたします
INAXライブミュージアム・LIXILギャラリー共同企画展
『マカオのアズレージョ −ポルトガル生まれのタイルと石畳』
Ceramic Tiles and Stone Pavement Originating in Portugal
ほか
民政総署のアズレージョ
撮影:益永研二
左)關前大街のカルサーダス、右)サンフランシスコ公園のカルサーダス
撮影:益永研司
講師:轡田洋子(くつわだ・ようこ)
マカオに30年在住し、マカオ観光局やプレスツアーなど数々のコーディネートを担う。アズレージョに詳しく、自ら絵付けも行う。変化する街の動きと見所、タイルの魅力について語ります。
《図版構成》
オールカラー総22ページ、210×210mm、中綴じ
ポストカード2枚つき、定価 本体760円+税
《主な内容》
LIXILギャラリー(大阪会場)
会期:2015年9月4日(金)〜11月17日(火)予定
所在地:大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪南館 タワーA 12階
LIXILギャラリー
会期:未定
所在地:東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビル LIXIL:GINZA 2F
URL http://www1.lixil.co.jp/gallery/
■INAXライブミュージアム(LIXILグループ)概要
「世界のタイル博物館」「窯のある広場・資料館」「建築陶器のはじまり館」「土・どろんこ館」「陶楽工房」「ものづくり工房」の6館で構成された“体験・体感型ミュージアム”。土からやきものまで、その歴史や文化、美しさや楽しさを伝えています。土と陶の魅力に触れる体験教室や企画展、ワークショップも開催。
所在地:愛知県常滑市奥栄町1‐130
TEL:0569‐34‐8282
休館日:毎月第3水曜日、年末年始
共通入館料:一般600円、高・学生400円、小中学生200円
ホームページ: http://www1.lixil.co.jp/ilm/
LIXIL文化活動Facebook: https://www.facebook.com/LIXIL.culture