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店舗ファサードの意匠・施工技術を競う「LIXILフロントコンテスト2015」
“ストアフロント日本一”が決定
〜「浜山保育園」(島根県出雲市)がグランプリを受賞〜

2016年05月18日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:瀬戸欣哉)は、 LIXILのフロント製品を使用した店舗ファサードの意匠・施工技術を競う「LIXILフロントコンテスト2015」において、全国の設計事務所さま、建設会社さま、販売店さま、加工店さま、代理店さまからの応募総数1,325点の作品から、優秀作品12点を選出し、グランプリを「浜山保育園」(島根県出雲市)に決定しました。

「浜山保育園」は、カーブを描く外壁と大屋根の形状がフロント材を駆使した開口部のデザインとバランスよく調和しています。さらに、それを引き立てる素材と外装仕上げ材の目地の関係性などにより、美しさと格好よさが両立している点が高い評価を得てグランプリ受賞にいたりました。

▲グランプリ受賞作品「浜山保育園」(島根県出雲市) 

審査では、加工・施工技術、デザイン性、建物全体との調和等を審査基準とし、グランプリのほか、「小規模施設部門」、「大規模・複合施設部門」、「リフォーム・住宅・応用部門」各部門の金賞(3点)、銀賞(3点)、銅賞(5点)を決定しました。また、加工技術の優れた加工店さまに贈られる優秀加工技術賞に20社を選出しました。

<審査委員長 柘植喜治(つげ きはる)氏による総評>

本年度のLIXILフロントコンテスト応募数は昨年を上回り、北海道から沖縄まで多くの作品が寄せられた。小規模・大規模部門ともに応募数は多かった。リフォームやストック活用に今後の可能性を示唆する作品も散見された。その反面新築物件や集合住宅は減少傾向にある。用途的に見ると国の補助等もあり幼稚園や高齢者施設は増えている一方で、商業施設は厳しい傾向にあり応募減に影響していると考えられる。
オリンピックの影響で職人不足。建築資材の高騰や消費税増。プレファブリケーションと解体再利用によるリユース・リサイクルの可能性。コンパクトシティやスマートコミュニティへの都市的ニーズ。大規模部門で顕著であったデザインの簡素化、スリム化の傾向。日本独自の森林資源の有効活用や天然資源とフロント材の関係性。こうした昨今の社会背景や可能性が議論され、その知見を基にフロントコンテストの意義を見直し審査に反映、本年度の傾向として堅実な作品を選出する結果となった。

“グランプリ” 受賞作品
「浜山保育園」(島根県出雲市)

設計事務所/
株式会社 中林建築設計事務所 様
建 設 会 社/
内藤建設工業 株式会社 様
代 理 店 /
福間商事 株式会社 様
加 工 店 /
岡山ビルサッシ工業 株式会社 様

<審査員評価ポイント>
浜山保育園は一言で言えば美しく、格好良いところが他の作品と比較して群を抜いている。特にカーブを描く外壁と大屋根の形状がフロント材を駆使した開口部のデザインと調和してバランスが良く、さらにそれを引き立てる素材、特に縦ルーバーと外装仕上げ材の目地の関係性も美しいと言える。本来建築とは美しく格好良いことが求められるが、ともするとコストや制度など様々な要因からそれを保つ事は極めて難しい。浜山保育園は見事にそうしたマイナス要因を解決しただけでなく、これをプラスに変換しながら美しさを更に高めて格好良いデザインを実現している。美しさと格好良さはデザインのメートル原器のようなもので、審査において最も重要な指標であり、この作品は十分にそれを満たして審査員の審美眼を納得させるものであった。

“小規模施設部門” 金賞 受賞作品
「若月印刷本社」(山形県寒河江市)

設計事務所/
建築設計・藤野事務所 様
建 設 会 社/
株式会社 シェルター 様
販 売 店 /
株式会社 日東軽金 山形支店 様
加 工 店 /
株式会社 日東軽金 製作工事部 様

<審査員評価ポイント>
昨今の建築計画に於いて環境に配慮することは普遍的なテーマであるが、更にそれを見せることはデザインの重要な機能であり、こうした点も加味して若月印刷本社を選出した。一本のやまぼうしを増幅して、森を作り出すというデザイン手法は非常にわかりやすく、建築関係者だけでなく誰にでも解るデザインとして好ましい。フロント材を巧みに使い増幅された樹形とそれをとりまく空間は、水の映り込みと照明のデザインが効いて解りやすさを一層引き立てている。

“大規模・複合施設部門” 金賞 受賞作品
「和泉市北部リージョンセンター」(大阪府和泉市)

設計事務所/
株式会社 類設計室 様
建 設 会 社/
株式会社 深阪工務店 様
販 売 店 /
和泉トーヨー住器 株式会社 様
加 工 店 /
有限会社 ダイコーアルミ 様

<審査員評価ポイント>
公共建築はそれを使う人々に対して如何に開かれているかが評価の鍵となる。それは機能的に開かれているだけでなく、視覚的にも精神的にも開かれていなくてはならない。和泉市北部リージョンセンターは、フロント材を巧みに使った施設開口部のデザインが先の条件に大きく寄与している点において卓越している。明るく開かれたこの施設は多くの人を招き入れ、地域社会を活性するエンジンとして大きく貢献するであろうことが容易に予見できる。

“リフォーム・住宅・応用部門” 金賞 受賞作品
「(株)マルナマ古清商店 冷蔵庫・水産加工場」(北海道函館市)

設計事務所/
二本柳慶一建築研究所 様
建 設 会 社/
株式会社 森川組 様
販 売 店 /
株式会社 三田商店函館支店 様
加 工 店 /
道南清水サッシ 株式会社 様

<審査員評価ポイント>
大胆な階段のデザインを前面に押し出した明快なデザインを評価した。冷蔵庫や水産加工場といった極めて機能が重視される建築物の諸要素からデザインボキャブラリーとしての階段に着目した精粋なデザイン意図が明快だ。しかし注意深く観察すると踊り場を上手く吸収するなど至る所に細かなディテールデザインが施されている。その結果として力強さが実現、明快な主張が審査員の印象に残った。

LIXILフロントコンテスト2015 受賞一覧

<参考資料>

■ 開催概要

1.応募資格

LIXILのフロントサッシ(店舗用建材)をお取り扱いの設計事務所さま、建設会社さま、販売店さま、加工店さま、代理店さま。

2.応募対象物件

2014年10月1日(水)から2015年12月29日(火)までに、当社のフロントサッシを使用した施工物件で、建物全体が完成し、お施主さまへの引き渡しが完了しているもの。

3.応募期間

2015年11月2日(月)〜12月29日(火)

4.募集対象部門

部門 対象物件例
小規模施設 クリーニング店、コーヒーショップ、小型飲食店、生花店 等
大規模・複合施設 デパート、スーパー、パチンコ店、カーディーラー、大型公共施設
リフォーム・住宅・応用 リフォーム物件、住宅仕様物件、応用作品

5.審査委員

審査委員長 柘植 喜治(つげ きはる)氏:空間プロデューサー、千葉大学大学院教授
審査委員 永井 朔(ながい はじめ)氏:デザイナー、公益社団法人 商施連 相談役

6.審査方法

加工・施工技術、デザイン性、建物全体との調和を中心に総合的に審査いたします。

7.賞

グランプリ:全部門より1点

賞金各10万円(設計事務所さま、建設会社さま、販売店さま、加工店さま、代理店さま)

金賞:各部門より1点

賞金各7万円(設計事務所さま、建設会社さま、販売店さま、加工店さま、代理店さま)

銀賞:各部門より1点

賞金各5万円(設計事務所さま、建設会社さま、販売店さま、加工店さま、代理店さま)

銅賞:小規模施設、リフォーム・住宅・応用部門より各1点、大規模・複合施設部門より3点

賞金各3万円(設計事務所さま、建設会社さま、販売店さま、加工店さま、代理店さま)

優秀加工技術賞:賞金各3万円