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新興国向け簡易式トイレ「SaTo」
新たな資金助成を受け、グローバル展開を加速
ビル&メリンダ・ゲイツ財団の助成により、2020年までに1億人の衛生環境を改善する目標達成に向けて取組を拡充

2016年10月27日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:瀬戸欣哉)は、安全で衛生的なトイレが不足する新興国向けに、簡易式トイレ「SaTo (Safe Toilet/安全なトイレ)」の提供拡大を進めており、この度、ビル&メリンダ・ゲイツ財団より新たな資金助成を受け、「SaTo」事業のさらなる拡充を図ります。「SaTo」ブランドの製品開発に関して、同財団から資金助成を受けるのは、今回で3度目となります。

ルワンダで「SaTo」を紹介するJim McHale(右上)

「SaTo」ブランドの製品は、排水口に取り付けられた開閉式の弁によって、排泄物からの悪臭や病原菌の媒介となる虫の進入を防ぐことができ、従来の汲み取り式と比べ、安全性と快適性を高めています。また、取り付けが簡単で、途上国の多くの人々が手に届く低価格で販売しています。「SaTo」の初代モデルは、LIXILグループのAmerican Standard Brandsがビル&メリンダ・ゲイツ財団の助成を受けて開発し、現在、フィリピン、インド、ウガンダ、ケニア、ハイチを含む世界14か国以上で累計100万台が使用されています。

株式会社LIXIL社長兼CEOの瀬戸欣哉のコメント
「水まわり分野のグローバルリーダーであるLIXILは、革新的な製品の提供と持続可能なアプローチを通じて、世界の衛生課題の解決に貢献できると考えています。当社は2020年までに1億人の衛生環境の向上を目指しており、この目標達成に向けて『SaTo』の提供拡大は重要な役割を担っています。このソリューションは、サハラ以南のアフリカや南アジアをはじめとする地域の衛生環境の改善において、特に大きな変化をもたらすことができるでしょう」

株式会社LIXIL Social Toilet部SaTo事業開発統括責任者のJim McHaleのコメント
「シンプルな構造で低価格で提供できる『SaTo』は、インフラが未整備で、衛生環境の改善が必要とされる地域のニーズに応え、貧困層の生活の質を向上させることができます。LIXILは、日本や米国をはじめ、世界各地で培った専門知識とノウハウを活用し、『SaTo』事業の拡大を推進しています。ビル&メリンダ・ゲイツ財団の支援に感謝するとともに、途上国のより多くの人々に衛生ソリューションを提供できるよう、今後さらに事業を強化していきます」

ビル&メリンダ・ゲイツ財団の水・衛生プログラム担当ディレクターBrian Arbogast氏のコメント
「衛生環境の未整備によって、何十億人もの貧困層の人々の健康と発展が阻害されており、世界的な緊急課題となっています。LIXILの画期的なソリューションの提供拡大は、世界の最貧困地域において、衛生設備へのアクセス改善と弱い立場に置かれた人々の生活向上につながります。こうした取組のさらなる推進に向けて、LIXILと連携できることを大変光栄に思います」

「SaTo」ブランドの製品は、高価格帯のトイレと同様に、流体力学分析によってスムーズな水洗を追求するなど、度重なる設計変更やフィールドテストを経て開発しており、現在、様々な地域の文化や慣習、規制などに対応した複数モデルを展開しています。LIXILでは、今回のビル&メリンダ・ゲイツ財団からの資金助成を活用し、2020年までに1億人の衛生環境を改善する目標に向け、さらなる「SaTo」事業の拡充を図っていきます。

SaToの仕組み

1.排泄後、水を流します。

2.重みで弁が開き、水と排泄物が流れます。

3.弁が閉じ、虫や悪臭を防ぎます。