滝口和男 展 −無題からー
会期:2016年5月10日(火)〜6月28日(火)
会場:LIXILギャラリー
「無題」
2016年3月
H35×W35×D27cm
撮影:滝口和男
LIXILギャラリーでは2016年5月10日(火)〜6月28日(火)の期間「滝口和男 展 −無題から−」を開催します。
滝口和男氏は、1980年代より張りのある曲線フォルムをもつ抽象作品「無題」を代表作として数々の賞を受賞してきました。そして2000年頃からは「とうげいずかん」や「ものじてん」など言葉をモチーフとした具象物の小品を制作しています。「無題」と「言葉」は対極にあるようでいて、2つは作家の根幹で繋がっています。そして、この春、滝口氏は新しい作品を制作しました。
本展では、2種類の土を練り合わせたマーブル模様の抽象造形作品「無題」(2016)を発表します。新作を含んだ6点を展示する予定です。
「無題」
2016年3月
H40×W40×D33cm
撮影:滝口和男
「滝口和男 展 −無題から−」
- 会 期
- 2016年5月10日(火)〜6月28日(火)
★アーティスト・トーク&レセプション
日時:2016年5月10日(火)18:30〜19:30
- 休館日
- 水曜日、5月22日(日)
- 開館時間
- 10:00〜18:00
- 企 画
- 株式会社LIXIL
- 会 場
- LIXILギャラリー
- 観覧料
- 無料
- 会場写真
- http://www1.lixil.co.jp/gallery/
会期開始5日目から会場写真をご覧頂けます。
枠組みを越える ものづくりの思想
滝口和男氏は1980年代より代表作「無題」により数々の賞を受賞してきました。「無題」は1枚の土板から板おこし技法によってつくられる張りのある曲線フォルムの抽象作品です。素材としての土ではなく、大地そのものを捉えようとした作家の心象がテーマとなり、タイトルも万象を象徴しています。
その後、滝口氏は海外での英語を中心とした生活体験の中から、それまで「言葉で考え作品を構築していた」ことに気づき、2000年頃より「とうげいずかん」や「ものじてん」など言葉をモチーフとした具象物の小品を制作します。
それらの作品はユニークで懐かしい印象が人気となりました。言葉から掘り起こされた作品もまた、滝口氏の記憶=心象から生まれています。
「無題」と「言葉」は対極にあるようでいて、2つは作家の根幹で繋がっています。陶芸という枠組みを越え、また作品の思想を形づくる言語を越えて、2つの異なる作品を制作したことは、対極から自身を見つめ直す新たな創造の機会となりました。
本展では、2種類の土を練り込んだ陶土を構築することで生まれるマーブル模様の「無題」を展示します。これまでの滝口氏の絵付け装飾とは異なる、最新シリーズとなります。
- 1953
- 京都五条坂に生まれる
- 1974
- 同志社大学経済学部中退
- 1978
- 京都市立芸術大学美術学部中退
- 1985
- 日本陶芸展 外務大臣賞
日本新工芸展 日本新工芸賞
- 1986
- 中日国際陶芸展 準大賞
京都府工芸美術作家協会展 京都府知事賞
個展(赤坂グリーンギャラリー/東京 '88、'90、'94)
- 1989
- MOA美術館岡田茂吉賞展 優秀賞
第1回 陶芸の現在−京都から展(島屋/東京、横浜、大阪、京都 '92)
- 1991
- 五島記念文化賞 美術新人賞
日本陶磁協会 協会賞
- 1992
- ロイヤル・カレッジ・オブ・アート修了
個展(ノースヨークシャー・イギリス)
グループ展「Fruits of Fruits」(ロイヤル・カレッジ・オブ・アート/ロンドン)
- 1993
- 「滝口和男ガラス展」(赤坂グリーンギャラリー/東京)
- 1994
- 個展(五島記念文化財団/東京、マスダスタジオ/東京)
- 1995
- 「記憶1995−滝口和男展」(小原流主催 雨香亭/小田原、比燕荘/京都、エスパスOHARA/東京)
- 1996
- 京都府文化賞 奨励賞
「滝口和男の陶筥」(MIKIMOTOホール/銀座・東京)
- 1997
- 「器展」(京王百貨店美術画廊/東京、寛土里/東京)
個展(メソジスト教会/ニューヨーク、Zetterquist Galleries/ニューヨーク)
- 1999
- 滋賀県大津市坂本に築窯
- 2000
- 「香盒による−ものじてん−滝口和男展」(寛土里/東京)
「因幡の白うさぎ物語展」(ギャラリー栄光舎/鳥取)
「宴の記憶展」(三越/日本橋・東京)
- 2003
- 「現代陶芸の華展」(茨城県陶芸美術館)
「Recovery of Use」清州国際工芸ビエンナーレ(チョンジュ・韓国)
- 2006
- アジアン・セラミック・デルタ展(韓国、台湾、日本)
個展(Zetterquist Galleries/ニューヨーク)
- 2007
- 京畿世界陶磁ビエンナーレ(キョンギ・韓国)
- 2010
- 京都市白川に築窯
日韓交流美術展(釜山市立美術館/韓国)
日仏交流美術展(エスパス・ベルタン・ポワレ/パリ)
- 2012
- 個展(Hidden Space/ソウル、Gallery Nanoom/ソウル)
- 2013
- 京都府文化賞 功労賞
五島美術館庭園展(東京)
「陶・滝口和男博覧会」(和光ホール/銀座・東京)
- 2015
- イギリス遊学
二人展「陵辱の森」(世沙弥/大阪)