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やきもの展のご案内

2016年06月06日

竹中 浩展 −白磁と色絵−

会期:2016年7月1日(金)〜9月8日(木)
会場:LIXILギャラリー

「白磁面取大壺」
幅35.0cm 高さ41.0cm

LIXILギャラリーでは2016年7月1日(金)〜9月8日(木)の期間「竹中 浩展 −白磁と色絵−」を開催します。
竹中浩氏は京都府無形文化財に認定された現代日本の白磁を代表する作家です。
李朝白磁に憧れて創作を始め、古陶磁への造詣と確かな陶技によって創作される作品は、端正で緊張感があり、格調ある造形美が高い評価を得ています。
また染付、銹絵(さびえ)、色絵、信楽や備前の茶陶などその創作域は幅広く、硯や小さな水滴などの文房具シリーズは広く人気を博しています。
今展では、こうした竹中氏の近年の代表作品の中から「白磁面取大壺」や文房具など約10点を展示します。竹中氏の様々な魅力が凝縮した展示です。

「染付椿文透彫筆筒」
幅10.7 cm 高さ11.5 cm

│開催概要│

「竹中 浩展 −白磁と色絵−」

会 期
2016年7月1日(金)〜9月8日(木)
★アーティスト・トーク&レセプション
日時:2016年7月1日(金)18:30〜19:30
休館日
水曜日、8/10〜17、28
開館時間
10:00〜18:00
企 画
株式会社LIXIL
会 場
LIXILギャラリー
観覧料
無料
会場写真
http://www1.lixil.co.jp/gallery/
会期開始5日目から会場写真をご覧頂けます。

│展覧会の見どころ│

現代日本白磁の粋

竹中浩氏は若き日に出会った李朝白磁の小さな水滴に憧れて、陶芸を志しました。50年を経て、古陶磁への深い造詣と研鑽された確かな陶技は格調ある造形美を生み出し、陶芸の京都府無形文化財に認定されています。 竹中氏は白磁の制作にあたり「かたちは厳しく、釉はやわらかく」をモットーにしています。完全なシンメトリーのかたちを制作し、端正な面取りや鎬文(しのぎもん)を行い、最後にやわらかな釉肌を合わせる独自の表現です。伝統技術の継承と同時代の感性を反映した現代日本白磁の粋をご覧いただきます。

闊達で鮮やかな色絵付けと文房具

竹中氏は、白磁だけでなく、染付、銹絵、色絵、信楽や備前の茶陶など幅広い創作を行います。染付では人間国宝 近藤悠三氏の元で10年間精進しています。絵付けは実物を写生することから始め、温もりのある素朴でやさしい作風が魅力です。
今展では、人気の文房具シリーズも出品します。白磁の硯や水滴、筆架から、赤、黄、緑、青と色艶やかな椿や詩の数々が描かれた筆や尺など、古の文人の世界をほうふつとさせる優雅な作品です。竹中氏の数々の魅力が凝縮した展示となります。

│作者略歴│

竹中 浩 (TAKENAKA Kō)

1941年
東京都千代田区神田に生まれる。すぐに福井県小浜市に転出
1961年
近藤悠三に師事
1966年
第13回「日本伝統工芸展」に<白磁壺>を出品
1973年
東京、黒田陶苑にて個展を開催(75年)
1974年
近畿支部第3回「日本工芸会展」に<白磁角大皿>を出品、松下賞受賞
1978年
東京、壺中居にて個展を開催。以後現在まで続く
1981年
日本陶磁協会賞を受賞
1983年
第12回「日本工芸会近畿支部展」に<白磁面取大壺>を出品、日経奨励賞受賞
「ジャパニーズ・セラミック・トウディ展」 (スミソニアン博物館/ワシントン、
ヴィクトリア&アルバート博物館/ロンドン)に<白磁壺>等を出品
1986年
「白磁の美」展(佐賀県立九州陶磁文化館)に<白磁面取大壺>を出品
1989年
第3期「現代京都の美術・工芸展」(京都文化博物館)に<白磁シノギ大壺>を出品
1990年
「京都工芸の新世代 90年度京の美感」(銀座松屋/東京)に出品
1991年
第6回「現代作家美術展」に<色絵罌粟文四方瓶>を出品。以後同展 毎回出品
1992年
ヴィクトリア&アルバート博物館に<白磁面取壺>が収蔵される
1993年
第19期「現代京都の美術・工芸展」(京都文化博物館)に<染付鉄砂蓮池文面取大壺>を出品
1995年
東京国立近代美術館に白磁、染付、色絵による文房具一式が収蔵される
「ジャパニーズ・スタジオ・クラフト展」(ヴィクトリア&アルバート博物館)に<白磁面取壺>が陳列される
1996年
京都府指定無形文化財「陶芸」保持者として認定される
「磁器の表現展」(東京国立近代美術館)に出品
京都府指定無形文化財保持者による「伝統と創生」展(京都文化博物館)に<白磁面取大壺>など10点を出品
1997年
大英博物館に<色絵落椿文盤>が収蔵される
「竹中浩展」(出羽桜美術館/山形県天童市)を開催
1998年
高麗美術館10周年記念展「現代と李朝の芸術性融合」(京都市国際交流会館)に出品
2000年
京都府指定無形文化財保持者による「伝統と創生」展(京都島屋)に<白磁面取大壺>など約10点を出品
2001年
「竹中浩−やきものの美−」展(茶道資料館/京都)が開催される
福井県小浜市にて「竹中浩・ふるさとからの視点展」を開催
2002年
「白磁・青磁の世界」展(茨城県陶芸美術館)に出品
滋賀県立陶芸の森、招待作家として制作
2004年
滋賀県立陶芸の森 陶芸館にて個展
2005年
「コンテンポラリー・クレイ展」(ボストン美術館)
2006年
京都府文化賞功労賞受賞
2014年
平成26年度夏期特別展「竹中浩作陶展」(福井県陶芸館)