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【ニュースレター】三重・長野・茨城の森や里山の自然を守るボランティア活動
「森でeこと(もりでいいこと)」2016年春の活動を実施

2016年06月17日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:瀬戸欣哉)は、地域の豊かな自然を守り地域社会に貢献するため、行政やNPO、森林組合などと協働し、森や里山の環境を保全するボランティア活動「森でeこと」に2016年春も取り組みました。

この活動は、三重県、長野県、茨城県の3カ所を拠点に、春と秋の年2回実施しており、活動の効果は生物多様性、地球温暖化防止だけでなく、地域の水源の保全や、山崩れなどの災害防止にもつながります。今年の春の活動には、LIXIL副社長 八木洋介ほか、各県で働く従業員を中心とした総勢193名が参加し、活動を通して地域と交流しながら身近な自然を守ることの大切さを学びました。

今回の活動では、初めて皮むき間伐を三重県の活動で実施しました。皮むき間伐は木の皮をむき、立ち枯れさせてから切り倒す木の性質を生かした方法です。

通常の間伐作業は長野県の活動でも行ったことがありますが、伐採時の木は沢山の水分を含んでいて非常に重く、運び出すには重労働となります。一方、皮むき間伐は切り倒す前に乾燥させるので伐採時には水分が抜けて軽くなることで作業がしやすいのが特長です。また樹皮を剥がす作業は体力に自信のない子どもや女性も参加することが出来るため、ボランティア活動での間伐作業に適しています。

木から水分がなくなって枝が枯れていくだけでも、森の中は木々の足元にまで光が射し緑が増えていくことが期待できます。

「森でeこと」茨城 集合写真

皮むき作業の様子

現在、そして未来の世界の人びとの暮らしをより豊かで快適なものにしたい」という思いがLIXILの活動すべてにおける原点です。LIXILは、さまざまなステークホルダーと対話を重ね、インテグリティに基づいて事業を行い、社会的責任を果たしていきます。

地域の自然環境を保全する「森でeこと」でも、従業員同士や地域の方々と交流しながら、地域社会の一員として信頼される企業を目指し、持続可能な社会の実現に向け活動を続けていきます。

<参考資料>

■長野県での活動について

長野県の活動では、県の進める「森林(もり)の里親促進事業」で下伊那郡阿智村と出会い、16haの森林区画を対象とした森林保全活動を2009年から行っています。5月21日に実施した長野の活動では、長野県内に勤める従業員だけでなく、名古屋や岐阜など様々な拠点から従業員が集まり、水切り板の制作と設置、炭窯の見学、植樹を行いました。

水切り板とは、作業道に斜めに設置することで水の通り道を作り作業道を保護する、木の板でゴムを挟んだ板です。作業は、2名がペアとなり木の板でゴムを挟み金づちで釘を打ち固定、それをスコップやツルハシを使い、20センチほどの穴を掘り、全部で20か所程埋めました。

午後は、前回の活動で切り出した原木も入っている炭窯の見学を行いました。炭窯を初めて見る参加者も多く興味深く見ていました。

水切り板の設置

木炭を作るための炭窯

■三重県の活動について

三重県には、上野緑工場、伊賀上野工場、名張工場、久居工場といった多くの拠点があり、昨年度からは県内で森林保全活動に取り組む認定NPO法人「森林の風(もりのかぜ)」との協働を開始し、企画・技術指導を受けています。今回は5月28日に春の活動を実施し、パッチディフェンスの設置と枝打ち作業、皮むき間伐を行いました。

パッチディフェンスの設置は、前回の活動で初めて取り組みましたが、設置場所を確認したところ、鹿などが入った様子は見られず、植樹した木がすくすくと成長していました。今回も各々分担し、ポールを立て、ネットを四方にはり、6台設置してフェンスの中に植樹を行いました。

また、皮むき間伐は木の下から10センチほどのところにのこぎりで切り込みを入れ、皮を下からはいでいく作業です。皮を剥くとつるつるとした幹が出てきて、初めての体験に大人も楽しみながら取り組み、予定よりも作業がはかどりました。

作業風景

皮むき作業の様子

■茨城県の活動について

茨城県の活動では、2009年より土浦市宍塚を中心に里山の整備保全活動を展開する認定NPO法人「宍塚の自然と歴史の会」と協働し、里山の生物多様性を保全する活動に取り組んでいます。宍塚の里山は宍塚大池を囲むように約100haにわたって広がる東京から筑波山麓までで最大の里山です。

6月11日に行われた活動では、落葉樹の成長を妨げる常緑樹や雑草を取り除く作業を実施しました。常緑樹が成長すると、一年を通して林床が暗くなり、見られる植物、昆虫が限られ、生物の多様性が失われます。そこで、里山林の再生には、常緑の樹木を取り除くことが必要です。

当日は、八木の従業員を鼓舞するような挨拶から始まりました。生い茂る雑草に驚きながらも、下草を刈ったり、アオキや竹などの常緑樹をのこぎりで切ったり、人の手で樹種を選びながら刈り取っていきました。作業を終えた後は、日光がしっかりと地表まで届くようになり、明るい森に生まれ変わりました。

常緑樹や雑草を取り除く作業の様子

作業を終えた後の風景

2016年春の活動概要

第14回 「森でeこと」長野 2016年5月21日(土) 9:30〜14:30 晴れ

活動場所 長野県下伊那郡阿智村
作業内容 水切り板の制作と設置・植樹・炭窯見学
参加者概要
全27人
社内参加者 18人 駒ヶ根事業所、伊吹工場、可児工場、松本営業所他
社外参加者 9人 社員の家族、阿智村智里西区住民、長野県下伊那地方事務所

第13回 「森でeこと」三重 2016年5月28日(土) 9:00〜14:00 曇りのち雨

活動場所 伊賀市上阿波地区
作業内容 パッチディフェンスの設置・枝打ち・皮むき間伐
参加者概要
全103人
社内参加者 82人 久居工場、上野緑工場、名張工場、伊賀上野工場他
社外参加者 21人 社員の家族、認定NPO法人「森林の風」
三重県伊賀農林事務所

第14回 「森でeこと」茨城 2016年6月11日(土) 9:30〜14:00 晴れ

活動場所 茨城県土浦市宍塚
作業内容 下草刈り
参加者概要
全63人
社内参加者 46人 筑波工場、下妻工場、土浦工場、藤花工場、大和工場他
(グループ会社含む)
社外参加者 17人 社員の家族、認定NPO法人「宍塚の自然と歴史の会」