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【ニュースレター】 LIXIL 2017年CR活動のご報告
「グローバルな衛生課題」「水の保全と環境保護」「多様性の尊重」3分野に注力

2018年01月15日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:瀬戸欣哉)は、コーポレート・レスポンシビリティ(CR)戦略に則り、2017年も様々な活動を進めてまいりました。

LIXILでは、住まいや職場といった生活環境が、人びとが日々健康に暮らす上で最も大切であると考えています。そのためには、責任ある持続可能なイノベーションを追求し、安全で快適な製品やサービスを開発することで、ビジネスの成長を人びとの暮らしの質の向上に確実に結びつけていくことが重要です。LIXILでは、当社の4つのテクノロジー事業の専門知識や規模を活かし、事業を展開する地域への関連性や緊急性が高い世界の課題の中から3つの分野に焦点をあて、取り組みを進めています。

「グローバルな衛生課題」については、水まわり分野のグローバルリーダーとして、優れた技術力や実績を活用し、衛生問題の解決に取り組んでおり、2020年までに1億人の衛生環境を改善することを目標に、世界で活動を進めています。日本では、衛生面ばかりでなく、教育やジェンダーにも影響を及ぼす深刻な世界のトイレ問題について周知し、理解を深めてもらう活動として2017年4月から9月までの期間、「みんなにトイレをプロジェクト」を実施しました。

「水の保全と環境保護」については、2016年に「環境ビジョン2030」を策定し、2030年までに、製品・サービスによる環境貢献が事業活動による環境負荷を超える「環境負荷ネットゼロ」を目指しています。LIXILは、商品に搭載される全ての照明のLED化推進や、窓サッシやトイレ、太陽光パネルなどの断熱・省エネ・創エネ製品を通じてCO2排出量の削減に貢献しています。2017年10月からは「みんなでスマイルエコプロジェクト」を打ち出し、社員をはじめ関係各社やユーザーの皆さまと一緒になり、行動することの大切さを伝える活動を展開しています。

「多様性の尊重」については、女性活躍推進のみならず、年齢や国籍、障がいの有無、価値観の違いといった多様な人材が能力を最大限発揮できるような環境づくりに積極的に活動を進めています。その取り組みの一環として、社内では性的マイノリティへの理解を促進するための啓発活動を実施しています。また、小学校高学年を対象に「ユニバーサルデザイン〜ひとりにいい、みんなにいい〜」をテーマとする出前授業を全国展開し、社員自らが教壇に立って活動しています。

これらの活動をはじめ、CRに積極的に取り組み、適切な情報開示を進めることで、世界的な社会的責任投資指標であるDow Jones Sustainability Indices(DJSI)のアジア・太平洋地域版「DJSI Asia Pacific Index」構成銘柄に初めて選定されるなど、社外からも評価されています。

LIXILでは今後も、革新的かつ責任ある活動を通して生活の質向上に貢献することで、最も信頼される企業となることを目指します。

<参考資料>

「グローバルな衛生課題」に向けた取り組み

■「世界の衛生環境を改善しよう!みんなにトイレをプロジェクト」

本プロジェクトは、LIXILと国連機関や国際NGOが連携し、トイレが不足するアジアやアフリカの国々に、病気の感染や悪臭を防ぐ簡易式トイレ「SATO」を提供することで、トイレを使うことによるメリットを伝え、適切な衛生習慣を普及させることを目指し、2017年4月から9月まで実施されました。LIXILの全ての一体型シャワートイレ1台のご購入につき、簡易式トイレ「SATO」を1台寄付します。

また同時に、本プロジェクトを通し、世界における衛生問題について日本での理解を高めることも目的としており、全国5都市で行われたリフォームフェア2017で展示を行うなど積極的に活動し、パートナーさまからも高い評価をいただきました。

今後は、寄付することが決まった「SATO」を、安全で衛生的なトイレが不足している地域に順次届けていきます。

「水の保全と環境保護」に向けた取り組み

■「みんなでスマイルエコプロジェクト」

本プロジェクトは、暮らしに関わる様々な商品を通じた「水の保全と環境保護」の取り組みで、社員自らが率先して行動し、パートナーさま、お得意先さま、そしてユーザーの皆さまと一緒に、エコへの意識啓発や行動変容を促す活動です。LIXILのエコ商品を使うとCO2の排出量を削減できるだけでなく、日々のランニングコストも抑えられ、経済的にもお得です。プロジェクトの冊子には、主要商品ごとにCO2排出削減貢献量と年間で節約できる金額も分かりやすく記載しています。

また、本プロジェクトの一つとして実施するマイボトル推進活動では、全国のショールームでLIXILの浄水栓をお見積りいただいた方にマイボトルを配布し、ともに環境を配慮して行動するよう働きかけています。

■「STOP!ヒートショック」活動に参画

近年、社会問題のひとつとして注目されはじめたヒートショックに関する正しい理解の浸透と対策を促進する「STOP!ヒートショック」活動にLIXILは賛同・参画し、理念をともにする複数企業と共同でプロモーションを展開しています。この「STOP!ヒートショック」とは、正しい知識と対策を社会に広めることで、一人でも多くの方に、時には重篤な障害や命の危険にもかかわるヒートショックによるリスクを回避いただくことを目的とする啓発活動です。

LIXILでは、室内温度差のない“健やかで快適な住まい”を提案しています。家の中で熱の出入りがもっとも大きい窓の断熱性を高める内窓「インプラス」や、天井・壁・床に保温材を追加することで断熱性能を高めたシステムバスルーム「SPAGE(スパージュ)」など、断熱性能の優れた商品を提供しているほか、家を建てる前に断熱性をはじめとする住宅の基本性能の重要性を理解・実感してもらうため、住宅の快適性を体感していただく施設「住まいStudio」を2017年10月にオープンしました。

■「Science Based Targets」の承認取得

LIXILグループが設定した温室効果ガス中期削減目標が、国際的なイニシアチブである「Science Based Targets(SBT)イニシアチブ」により科学的根拠に基づいた削減目標として承認されました。世界のBuilding Products セクターの企業の中で初めての承認取得となります。

SBTイニシアチブから承認された目標は、「環境ビジョン2030」を実現する上での「事業活動による環境負荷」の削減目標であり、2030年までに2015年度比で、スコープ1、 2※1を30%削減、製品使用によるスコープ3※2を15%削減するものです。

※1 スコープ1、 2:自社で使用した燃料、電気に伴う温室効果ガス排出
※2 スコープ3:調達や製品の使用など、サプライチェーン上での温室効果ガス排出

「多様性の尊重」に向けた取り組み

■出前授業「ユニバーサルデザイン〜ひとりにいい、みんなにいい〜」

2017年4月より、小学校高学年を対象とした出前授業「ユニバーサルデザイン〜ひとりにいい、みんなにいい〜」を全国展開しています。日常生活で見かけるユニバーサルデザインが、どのような人に対しどのような工夫が施されているかを考え、知ることで、年齢、性別、国籍、障がいの有無などの多様性に関する理解を深め、お互いを尊重し合うことの大切さを学ぶ内容となっています。

LIXILでは、2010年より従業員が近隣の小学校に出向き、全国各地の小学校で出前授業を行ってきました。「多様性の尊重」だけでなく、「グローバルな衛生課題の解決」「水の保全と環境保護」に対応するプログラムも展開しています。

■「PRIDE指標2017」において最高位「ゴールド」を受賞

性的マイノリティに関するダイバーシティ・マネジメントの促進と定着を支援する任意団体 work with Prideによる、LGBTなどの性的マイノリティに関する取り組みの評価指標「PRIDE指標」において、最高評価の「ゴールド」を受賞しました。

LIXILでは、LGBTについて正しく理解した上でサポートしたいという意思のある人が「Ally」として登録できる制度をスタートしました。さらにAllyによるコミュニティとして「LIXIL Ally」という社内ネットワークを立ち上げ、そこでさまざまな情報や取り組みを共有するとともに、参加者が意見を伝えられる場を設けています。

加えてAlly登録者には、当社オリジナルのLGBTフレンドリーマークのバッジやシールを配布し、登録者はストラップやPCなどに貼ることでAllyであることを明らかにしています。

全体の取り組み

■LIXIL コミュニティ・デーについて

「LIXILコミュニティ・デー」は、11月の第3〜4週目に、所属するビジネスや地域を問わず、世界各国のLIXILグループの役員と従業員が、勤務時間内(最大1日)で、LIXILグループのCR戦略をテーマに社会貢献活動を行う取り組みです。2017年から始まり、今後毎年開催するLIXILグループ共通の会社行事です。

2017年は11月13日〜24日の2週間で、世界15カ国から約3,500名の従業員が参加。計8,625時間で、地域の公園や河川、寺院、駅などの清掃、一人暮らしの高齢者との交流、ホームレスシェルターや学校の衛生設備の整備など、70件の多様なプロジェクトを展開し、16,000人以上の地域社会の方々に何らかのよい影響を与えることができました。

■日本国内各地の活動について

LIXILの従業員が地域住民の方々と共に、中四国地域の代表的な観光地のトイレを一斉に清掃する「中四国観光地トイレおもてなし一斉清掃」活動が、「観光香川おもてなし大賞」を受賞しました。「観光香川おもてなし運動県民会議」の会員である行政機関、観光施設、経済団体、住民団体、大学、マスコミ等118団体より推薦のあった40数件の「おもてなし活動」から、大賞に選出されました。

また、公益財団法人中部圏社会経済研究所と特定非営利活動法人パートナーシップ・サポートセンター主催の『第2回 中部まちづくりパートナーシップ大賞』においても、NPO法人どんぐりの会とLIXIL 三重支店の協働で実施した出前授業などの子育て支援活動が高く評価されグランプリを受賞しました。

■「Dow Jones Sustainability Index」の構成銘柄に初選定

LIXILグループは、世界的な社会的責任投資指標である「Dow Jones Sustainability Indices(以下DJSI)」のアジア・太平洋地域版「DJSI Asia Pacific Index」の構成銘柄に初めて選定されました。サステナビリティ(持続可能性)を重視し、その要素を事業戦略に組み込むとともに、組織や地域の枠を超えたグローバルでの推進体制を強化してきた継続的な取り組みが、DJSI構成銘柄への選定につながりました。DJSIは、社会的責任投資に関する代表的な指標であり、同分野を専門とする調査・格付け機関であるRobecoSAM社が、年1回、世界の主要企業の持続可能性を評価し、構成銘柄の選定が行われています。