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ビルダーの設計・施工技術を競う住宅施工例コンテスト
「第21回トータルハウジング大賞」決定
〜設計・施工の工夫が光る二世帯住宅「Y様邸」と高性能の平屋に一新された築100年の住宅「O様邸」が大賞を受賞 〜

2011年07月05日

 住宅設備機器・建材の総合メーカーである株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:潮田洋一郎)では、これまでトステム株式会社で実施していた住宅施工例コンテスト『第21回トータルハウジング大賞(TH大賞)』の入賞作品を全国の工務店(ビルダー)様より応募された住宅施工作品(合計1012作品)の中から決定しました。
※表彰式を、7月5日(火)御殿山ガーデン ホテルラフォーレ東京(品川)御殿山ホールで行います。

 『第21回TH大賞』は、地域工務店様の支援を目的として推進する「TH友の会」会員工務店様を対象に、毎年開催している住宅施工例コンテストです。新築住宅を対象とする<新築部門>と、リフォーム住宅を対象とする<リフォーム部門>の2部門構成となっています。
 本コンテストは、地域工務店様の設計・施工力の向上を図っていくことを目的とし、1991年の第1回目から今年で21回目を数え、多数の応募をいただいています。今回は「環境」を特別テーマとし、省エネルギー性が高く居住性や景観への配慮がなされた作品に送られる「エコロジー賞」を各部門で新設しています。
 今回の新築・リフォーム部門の「TH大賞」に選ばれた作品は、以下の作品となります。





 今回の応募は、合計1012作品(新築住宅:783作品、リフォーム:229作品)で、<新築部門>は、「TH大賞」1作品をはじめ、「準TH大賞」1作品、「審査員奨励賞」3作品、「エコロジー賞」6作品、「地域最優秀賞」9作品、「地域優秀賞」21作品の合計41作品が優秀作品として表彰されます。

 また、<リフォーム部門>は、「TH大賞」1作品をはじめ、「準TH大賞」1作品、「審査員奨励賞」3作品、「エコロジー賞」1作品、「地域最優秀賞」9作品、「地域優秀賞」18作品の合計33作品が優秀作品として表彰されます。

 『第21回TH大賞』の審査には、審査委員長に、株式会社第一工房代表・大阪芸術大学名誉教授の建築家 高橋(ていいち)氏、審査委員に、設計組織ADH代表・工学院大学教授の建築家 木下 庸子(ようこ)氏、株式会社清水文夫アーキテクツ代表の建築家 清水 文夫氏の3名を迎え、厳正な審査を行いました。

 株式会社LIXILは、今後も『TH大賞』を通じ、お施主様にとってより快適で住みやすい住宅づくりを支援していきます。


<TH大賞審査評>

 山の自然の傾斜と非常によくなじんだ住宅デザインである。瓦葺と漆喰などの自然材料を使いつつデザインはとてもモダンである。室内空間から見える景色にも配慮されている。大空間でありながら、プランも非常にシンプルで、大きさを持て余していない。構成もとてもダイナミックで気持ちが良い。

<リフォーム大賞審査評>

 減築したうえで、屋根のプロポーションまで変え、見事にリフォームしたエネルギーと決断、そして技術力が素晴らしい。また、住環境においても外張り断熱、ペアガラス樹脂複合サッシを採用するなどしっかり配慮している。デザインも良く、現代の生活にとても合った住空間になっている。



【総評】

<新築部門>

 ミニマムなデザインが増え、狭小住宅はもちろん中規模であってもシンプルでストイックな空間、建築物が目立ちました。そのなかでも、断面方向に段差をつけたり、空気の流れを考えたりといったことがよく検討されているものが増え、三次元の断面構成は間違いなく上手になっているように思います。
 今回受賞した住宅には、大きく分けて2つのタイプがありました。ひとつは都市の中にどうやって快適な住まいを実現するかという課題にチャレンジした住宅。もうひとつは景観的に非常に恵まれた環境の中にあって、それをいかに採り入れているか、またその景観の中に建物がどのように存在すべきかを意識してつくられたものです。そうした課題への解答を目指した作品を選びました。

<リフォーム部門>

 今回、リフォーム部門が設けられて5回目となり、内容的にもレベルが非常に上がってきています。大規模なリフォームはコストもエネルギーもかかるため、取り壊して新築した方がやりやすいかもしれません。しかし、応募作品を見ていると「ストックを活用しよう」という意気込みが感じられました。材料にこだわり、良いものは良いものとして、お金をかけてセレクトして使用するという考え方が見られるなど、今後のリフォームの展開にさらなる期待を抱かせます。
 応募作品は、今回も昭和初期、大正期、明治期といった古くに建てられた住宅のリフォーム作品が多数ありました。その試みは年々レベルアップしており、我々も刺激をうけました。
 リフォームは時代の流れが後押ししてくれています。今後も「昔の良いものがこれだけ良く生きるのか」とびっくりさせてくれるような作品を期待します。