2011年09月07日
住宅設備機器・建材の総合メーカーである株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:藤森義明)は、2011年9月20日から9月24日までイタリアのボローニャで開催されるタイル・住宅設備機器の国際展示会「チェルサイエ」に出展します。
「チェルサイエ」は、約18万uの展示スペースに、ヨーロッパを中心に約30カ国から1000社以上のメーカーが出展するタイル・住宅設備機器の国際展示会で、今年で29回目を迎えます。LIXILは、日本からの唯一の出展企業であり、2004年に当時のINAXが出展して以来、8年連続の出展となります。
今年の展示テーマは「NAGOMI−Recover Your Nature−」。現代社会では、心が安らぎ穏やかな気持ちになれる場所が減りつつあり、和みを得ることは容易ではありません。日本のテクノロジーとヨーロッパのデザインがミックスしたNAGOMI空間を、新商品を含めた27種類のタイルで表現します。
空間の中心となるのは、深さのある形状で空間に陰影感を織り成すデザインタイル「デントキューブ」です。「デントキューブ」は、INAXブランドが培ってきたクラフト(手づくり)感を追及したシリーズで、新たにガラスモザイクを組み合わせることで異素材との調和に挑戦し、寛容性の高い世界観を表現したNAGOMI空間になっています。
ヨーロッパでは、LIXILの子会社であるINAX Italia s.r.l.(所在地:イタリア ミラノ)が各国の代理店を通じてタイルの販売を行っています。世界最先端のデザインやトレンドが発信されるこの展示会に出展することで、INAXブランドの認知を高め、ヨーロッパにおける販売網の開拓と整備を進めていきます。
<デントキューブとガラスモザイク>
【出展の概要】
■展示テーマ 「NAGOMI-Recover Your Nature-」
NAGOMIとは、日本語で気持ちがやわらいで、落ち着くさまをいいます。 人はみな誰しも、心が安らぎ穏やかな気持ちになれる時や場所やものを持っています。しかし、現代社会では、“人と人”、“人と自然”の絆が崩れかけており、安らぎを得ることは容易ではありません。私たちは、自分自身の内なる心と向き合い、変化や異質なものを寛容し調和していくことが、NAGOMIに繋がると考え、ユニークなテクノロジーと斬新なデザインで、NAGOMI空間を提案します。 例えば、家族で穏やかに過ごすリビング空間や、友人を招いて楽しいひと時を過ごすテラス空間。 そんなどこにでもある普遍的な空間にINAXタイルを飾ることで、心に変化が起き、きっと新しい安らぎをもたらすでしょう。 |
<「NAGOMI」ブースイメージ> |
■出展の目的
LIXILが考える美しい日本のタイル様式を、イル文化の集積地である欧州はもとより、世界に向けて発信し、INAXブランドのプレゼンスを高める。 |
■展示の概要
・展示場所:Pavilion 25、Stand B46 ・展示面積:約120m2 ・展示商品:海外専用の商品を含む内外装タイル 27種類(内、海外における新商品6種類) ・設計・デザイン:一級建築士・イタリア政府公認建築家 安田光男氏 ・出展情報サイト(英語): http://global.lixil.co.jp/news/cersaie/ |
【参考:チェルサイエ2011の概要】
イタリアのボローニャで毎年開催されるタイル・住宅設備機器の国際展示会。イタリアをはじめ世界各国のタイル・住宅設備機器メーカーが最新のデザインを取り入れた新商品や人気商品を発表し、そのトレンドを求め、建築家・デザイナー・ディーラーなどが、世界各国から来場します。
|
【参考資料:イタリアでの活動】
【「ミラノサローネ」初出展〜展示テーマ「FURO-DISCOVER YOUR NATURE」〜】
2011年度ミラノサローネに初出展し、日本発の新しいライフスタイルを提案しました。『人・技術・自然〜人と自然をINAXブランドが長年培った経験と最新の技術によってつなぎ、心豊かなライフスタイルを実現する』というコンセプトから生まれたバスタブのコンセプトモデル(喜多俊之氏デザイン)を発表し、その流麗なデザインのみならず、今までにないきめ細かいクリーム状の「泡」で身体を包み込み、体と心を癒す入浴スタイルが、欧州各国だけでなくアジアも含む世界中の業界関係者から注目されました。 ※ ミラノサローネ・・・ミラノで毎年4月に開催される世界最大級の国際家具見本市。50回目を迎えた 今年の来場者数は約32万人でした。 |
【聖フランチェスコ教会の外壁タイル修復】
ミラノにある「聖フランチェスコ教会」は1963年に建造されました。イタリアを代表する建築家でありデザイナーであるジオ・ポンティ氏の設計で、外壁を飾るタイルも氏のデザインです。INAX(当時)は、年月を経て老朽化した外壁タイルの修復に関する相談を受け、貴重な建築財産の修復は当社の果たすべき役割と判断し、外壁タイルを復元製造し提供しました。工事は2008年9月に完了し、完成記念式典は、在ミラノ日本国総領事、ジオ・ポンティ氏の親族などのほか、建築関係者らも招かれた盛大なもので、ミラノ副司教エルミニオ・デ・スカルツィ氏から記念のプレートと感謝の言葉をいただきました。 ※ 聖フランチェスコ教会 chiesa di S.Francesco al Fopponino ,Via Paolo Giovio 41 |
写真撮影 佐藤タダシ(STYLEBOOK) |
【ジオ・ポンティ デザインのタイル意匠のライセンス取得】
ソレントのホテル「パルコ・ディ・プリンチビ(1961)」のためにジオ・ポンティがデザインしたタイル(24柄)のライセンスを、ジオ・ポンティ・アーカイブスから2010年9月に取得しました。 ※ ジオ・ポンティ・アーカイブス http://www.giopontiarchives.org/ |
上記の他、イタリアに本社があるPermasteelisa S.p.A.の全株式を、欧州系プライベート・エクイティ・ファーム(Investindustrial及びAlpha)が間接的に支配するCima Claddings S.A.より、取得することについて2011年8月4日に合意し、株式譲渡契約を締結しています。