2011年09月22日
住宅設備機器・建材の総合メーカーである株式会社 LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:藤森義明)が運営する、土とやきものについて学べる“体験・体感型ミュージアム”『INAXライブミュージアム』(所在地:愛知県常滑市)は、2011年秋に“グランドオープン5周年記念事業”として、大幅なリニューアルを行います。
2006年10月にグランドオープンした、土とやきものの魅力を発見し、体感できる『INAXライブミュージアム』は本年10月、5周年を迎えます。INAX創業の地でもあり、大正から昭和にかけ、土管などのやきもの製品の製造で活気付いた往時の『常滑』の面影を残す窯と煙突をそのままの状態でご覧いただけるほか、日本で唯一、世界の装飾タイルコレクションを展示する“タイル博物館”などを常設展示しています。また、独自企画の展覧会、各種体験教室・ワークショップも開催しております。
5周年事業では、5つの展示・体験施設※1の中でシンボル的な存在の「窯のある広場・資料館」を“常滑のやきもの産業の歴史”を紹介する展示館と位置づけ、「日本の近代化を支えた常滑の土管」をテーマに1階をリニューアルし、11月に新装オープンします。ここでは、日本の都市や農業の近代化を支えた土管製造の様子や、『常滑』のやきもの産業の発展の歴史をわかりやすく紹介します。 ※1:「INAXライブミュージアム」は、「世界のタイル博物館」「窯のある広場・資料館」「土・どろんこ館」「陶楽工房」「ものづくり工房」の5つの施設で構成された“体験・体感型ミュージアム”です。 |
![]() 「窯のある広場・資料館」 窯の内部 |
また2012年4月には、これまで「窯のある広場・資料館」で展示してきた大形建築陶器“テラコッタ※2”のコレクションが充実してきたこともあり、日本の近代建築や、やきもの産業の発展に果たした役割について解説する展示施設として、「建築陶器のはじまり・資料館」を新設します。ここでは、『常滑』でつくられたテラコッタで装飾された“帝国ホテル旧本館の柱”を中心に、日本の近代建築が花開いた時代の息吹や、人々のものづくりへの熱意を伝えます。さらに、“テラコッタ”のコレクションを屋外に展示し、来場者が文化遺産に囲まれた空間でくつろげる“テラコッタパーク”も併せて新設します。
※2:建物の外壁に取り付けられた、陶磁器製の装飾建材。明治時代にアメリカ製の既製品が日本に輸入されて使われたのが始まりで、関東大震災以降国産化が進み、昭和の戦前まで鉄筋コンクリート造の洋風建築の装飾用に使われてきた。
今後も『INAXライブミュージアム』では、“観て”“触れて”“感じて”“学び”“創りだす”をテーマに、こどもから大人まで、幅広い層の来館者が楽しめ、共感できる“体験・体感型ミュージアム”として、さまざまな企画を展開していきます。
【グランドオープン5周年記念事業 概要】
1)「窯のある広場・資料館」リニューアル
リニューアルオープン:2011年11月6日(日) 1階常設展示室を全面リニューアル。 日本の都市や農業の近代化に重用な役割を担った「土管」と、その生産を支えた常滑のやきもの産業の歴史を紹介。当時使われた土管の成形機や運搬機、土練機など、土管生産の近代化を支えた機械も展示。こどもにもわかりやすい解説で、市内の小学校との連携授業でも活用していきます。 |
2)「建築陶器のはじまり・資料館」および“テラコッタパーク”新設
オープン: 2012年4月22日(日)予定 場 所: INAXライブミュージアム「陶楽工房」東側(現在の第3駐車場付近) 明治後期から昭和の戦前まで、日本の建築を表情豊かに彩ったテラコッタ。 日本の近代建築文化に大きく貢献した貴重な“テラコッタ”のコレクションを展示、紹介し、それらを手がかりに、鉄筋コンクリート造建築の普及と、それを装飾する建築陶器の生産が始まった時代、その背景を紐解きます。 開放的な芝生の広場で、自然光のもと、文化遺産である“テラコッタ”をゆったりと鑑賞できる“テラコッタパーク”も開設します。 |
![]() 朝日生命館(旧常盤生命館) テラコッタ |
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INAXライブミュージアムは、グランドオープン以来、体験・体感型ミュージアムとして躍動感ある活動を目指し、独自企画による展覧会や体験教室、ワークショップを開催、延べ35万5千人(年間約7万人)の来場者を迎えることができました。オープン当初に比べ、昨今では体験教室の人気が高く、家族連れを中心に幅広い層の来場者が、土と陶によるものづくりを楽しんでいます。また、地域に開かれたミュージアムとして、春の祭礼や秋のイベントに合わせた全館無料解放や、常滑文化を発信する展覧会の開催、地域の小学校との連携授業など、地元常滑とも深く関わりながら活動してきました。 5周年の節目を迎えるにあたり、今までの活動をふまえ、さらに幅広いお客さまに土とやきものの魅力と、ものづくりの伝統やその楽しさを伝え、楽しんでいただけるミュージアムを目指し、更に一歩踏み込んだ活動を展開していきます。 |
■ INAXライブミュージアム概要 ■
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