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住宅リフォーム廃材を収集・運搬し、再資源化を推進する
『INAXエコセンター茨城』を開設します
廃材リサイクル事業を通し、住宅リフォーム市場の活性化を図ります

2011年06月08日

住宅設備機器・建材の総合メーカーである株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:杉野正博)は、このたび茨城県つくば市に住宅リフォーム工事に伴う廃材を収集・運搬し、処分を行う『INAXエコセンター茨城』(茨城県の産業廃棄物処分業:許可申請中)を開設します。

住宅リフォーム廃材を収集、リサイクルする事業は、2007年「エコセンター常滑」を開設以来、愛知県常滑市で進めてきましたが、このたび首都圏でも事業を開始します。東京・千葉・埼玉・神奈川・茨城県下の住宅リフォーム店に協力を働きかけながら、シャワートイレや水栓金具など住宅設備機器のリサイクルからスタートします。

『INAXエコセンター茨城』は、住宅リフォームなどで発生した使用済みの商品などの廃材を収集、分解・分別し、再資源化するためのLIXIL住設・建材カンパニー直営の施設です。INAXとして蓄積してきたノウハウを活かし、役目を終えた水まわり設備機器製品をはじめ、さまざまなリフォーム廃材を徹底分解・分別し、マテリアルリサイクル率90%以上を実現し、資源の再利用、循環を推進します。

当面は、シャワートイレの収集・分解・再資源化から着手し、水栓金具、洗面台、キッチン、浴室扉など水まわり設備機器やアルミサッシなどへと拡大していき、今後全ての使用済み住宅設備機器類の収集・リサイクルを目指していきます。

協力いただく住宅リフォーム店には、廃棄物の移動や処理に関する手続きが簡便になる電子マニフェストを導入いただきます。電子記録が残せ、確認もしやすいので、リフォームされるお客さまの安心にもつながります。首都圏の住宅リフォーム店を中心に、廃材を最大限に資源にもどす循環の考え方や、安心できる廃棄物の徹底管理など、エコセンター事業への理解を広げ、リフォーム市場の活性化を支援していきます。


【住宅リフォーム廃材の収集・運搬および処分の流れ】


<添付資料>

■ 『INAXエコセンター茨城』で推進する、廃材リサイクル事業について

1.徹底した分解・分別で、分別品種50種以上、マテリアルリサイクル90%以上を実現

住宅リフォームで発生する廃材のうち、ユニットバスやトイレ、キッチン、洗面台などの住宅設備機器類は、ガラス・陶磁器くず、廃プラスチック類、パーティクルボードなどの木くずとの複合物のため、再資源化が難しいとされています。特に、ガラス・陶磁器くず、廃プラスチック類などは処理困難物としてその多くが埋め立て処分されてきました。

『INAXエコセンター茨城』では、手分解による徹底した分解・分別で50種品種以上に分別し、マテリアルリサイクル率90%以上を維持しています。地球の貴重な資源を、再び社会に戻していきます。

「エコセンター常滑」でのシャワートイレ分解の様子

2.廃材収集のルートを整え、安心で信頼できるリフォーム提案を支援します

平成20年度の廃棄物不法投棄は、年間約20万トンで、その87.5%※1を建設系廃棄物が占めています。廃材処理への法規制は厳しく、マニフェスト管理の徹底が求められています。住宅リフォームの工事現場では、取り壊したり外したりした建材や設備機器など多くの廃材が発生しますが、この廃材の処理もリフォーム工事店の重要な役割です。『INAXエコセンター茨城』では住宅リフォーム廃材の収集から分別、再生まで、一貫した廃材収集循環システムを構築しており、廃材処理のマニフェスト管理を支援します。住宅リフォーム店の順法制確保にも役立ち、お客さまに安心してリフォームをお勧めいただけます。

※1:環境省報道発表資料「産業廃棄物の不法投棄等の状況(平成20年度)について」より(平成22年2月15日発表)
 http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12126

■ 『INAXエコセンター茨城』の特長

1.使用済みシャワートイレの収集・再資源化からスタート

『エコセンター茨城』では、製造場面で培ったノウハウを活かし、まずは、使用済みシャワートイレの収集・リサイクルから開始します。職人による分解・分別を徹底して行い、再資源化を促進していきます。さらに、収集ルートの開拓を進めながら、水栓金具、キッチン、洗面台、アルミサッシなどへ品目を増やし、今後全ての使用済み住宅設備機器類の収集・リサイクルを目指していきます。

2.電子マニフェスト管理の導入

『INAXエコセンター茨城』では、マニフェストの徹底管理を支援するために、加盟店には、電子マニフェスト管理を導入いただきます。廃材収集の受付業務から分別再資源化まで、複雑化するマニフェスト管理を簡便化でき、電子情報としていつでも確認できます。参照データの提示も容易で、実際にリフォームされるお客さまの信頼も高めていきます。

3.協力収集・運搬事業者を拡充し、リフォーム事業を支援

具体的なリフォーム廃材の収集は、協力業者の支援を受け、小口巡回サービスで各地の住宅リフォーム工事店から集めます。

契約店への支援と今後の契約拡大を目指し、まず、東京都や神奈川県を中心に、使用済みシャワートイレを収集する「リフォームでエコ!」キャンペーンなどを計画しています。

4.分解・分別後は、破砕・圧縮し、再生工場へ

『INAXエコセンター茨城』の施設内には、破砕機・圧縮機を備えています。分別した廃プラスチックやガラス・陶器くず、紙などを、細かく粉砕したり、減容したりして、扱いやすい形に変え、リサイクル工場などへ送り、再資源化を進めます。 破砕機への投入
破砕機への投入
破砕された廃プラスチック
破砕された廃プラスチック>

■ 『INAXエコセンター茨城』の概要

所 在 地 : 茨城県つくば市上大島字神明1863番地2
敷地面積 : 建屋部分567m2
処理施設 : 破砕機、圧縮機(県条例指定処理施設)
処理能力 : 破砕施設 4.48t/日(8時間)(ガラス・陶磁器クズを破砕処理時)
圧縮施設 13.20t/日(8時間)(紙くずを圧縮処理時)

■ 『エコセンター事業』のこれまで

2005年4月 リフォーム廃材リサイクルシステムの構築と事業化に向けた取り組みを開始
2006年5月 常滑で愛知県から「産業廃棄物収集運搬業積替え保管の許可」を取得
2007年5月 『INAXエコセンター常滑』開設。社外リフォーム廃材回収を本格的に開始
2007年9月 『INAXエコセンター常滑』愛知県循環型社会形成推進事業に採択
2008年3月 住宅リフォーム廃材回収循環事業が、「エコタウン事業」に承認
2008年7月 愛知県から、「産業廃棄物処分業」の認可を取得
2009年5月 茨城でのエコセンター施設計画について検討を開始
2011年6月 『INAXエコセンター茨城』開設
現在、茨城県に「産業廃棄物処分業」の許可を申請中。(6月認可見込み)