2012年04月05日
住宅設備機器・建材の総合メーカーである株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:藤森義明)は、4月21日(土)から7月17日(火)まで、INAXライブミュージアム(所在地:愛知県常滑市)の「世界のタイル博物館」企画展示室にて、企画展『ミントンのタイル−千変万化の彩り』を開催します。
19世紀イギリスで花開いたヴィクトリアン・タイルの先駆的な役割を担ったのは、現在もティーカップなどで馴染みのある陶磁器メーカーMINTON(ミントン)です。1793年イギリス窯業の中心地ストーク・オン・トレントに設立されたミントンは、代々新しい技術の開発に積極的で、中世ゴシックの象嵌(ぞうがん)タイル※1を再現したり、色鮮やかな「マジョリカ釉※2」を開発しました。デザインにおいても人気の建築家やデザイナー、美術家を起用して、テーブルウェアからタイルに至るまで、当時最も注目を集めました。
※1 象嵌タイル:ベースの色に異なる色の材料を彫りこんで図柄を表現したタイル
※2 マジョリカ釉:従来の釉薬の艶に色の豊かさが加味された透明あるいは半透明の釉薬(イタリア・スペインで古くからある「マヨリカ」とは技法的に異なる)
象嵌タイル |
19世紀のイギリスは、社会全体が豊かになり、貴族だけでなくより多くの人が自分の"暮らし"に目を向けるようになりました。室内装飾をテーマにした本が人気を呼び、なかには、タイルを使った例を示し機能性と装飾的な魅力を伝えるものも出始めます。こうした社会の動きを見て、ミントンはいち早く多色刷りのタイルカタログの発行を始め、消費者に"選ぶ楽しみ"をもたらしました。また、タイルの流通においては、商店や百貨店、代理店が窓口となって室内空間を提案し、その装飾材としてタイルをカタログや見本で紹介するようになりました。 |
本展では、収蔵のコレクションから、ミントンのタイルをデザイン別にエピソードを交えながら展示し、19世紀の女性を魅了した美しいタイルを紹介します。また、現代にも通じる、タイルがもたらした当時の人びとの新しい暮らし方や住まい方について考えます。19世紀の人たちが心躍りながらカタログをめくりタイルを選んだ感覚をお楽しみください。 |
レリーフタイル(マジョリカ釉) |
■ 展示概要
■ 関連セミナー
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■ 関連書籍『ミントンのタイル −千変万化の彩り』(4月21日発売予定)
【図版構成】 |
■ LIXILグループ『INAXライブミュージアム』概要 ■
「世界のタイル博物館」「窯のある広場・資料館」「建築陶器のはじまり館」(2012年4月新設)「土・どろんこ館」「陶楽工房」「ものづくり工房」の6館で構成された"体験・体感型ミュージアム"。土からやきものまで、その歴史や文化、美しさや楽しさを伝えています。土と陶の魅力に触れる体験教室や企画展、ワークショップも開催。 所在地:愛知県常滑市奥栄町1−130 TEL:0569-34-8282 総面積:15,000平方メートル 総従業員数:29名 開館時間:午前10:00〜午後17:00(入館は16:30まで) 休館日:毎月第3水曜日、年末年始 共通入館料:一般600円、高・学生400円、小中学生200円 ホームページアドレス:http://www1.lixil.co.jp/ilm/ |