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LIXILは、深刻な衛生問題に直面している子供たちのために
ユニセフの推進する「WASHプログラム」への支援を約束しました
学校トイレの設置、改修を支援する「ISIS※12018プロジェクト」スタート

2013年11月18日

※1:「ISIS(アイシス)」とは、Improved Sanitation in Schoolsの頭文字をとったもので、学校における衛生設備の改善を推進するLIXILのプロジェクトです。

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長: 藤森義明)は、2013年10月、国際連合児童基金(UNICEF、以下、ユニセフ)と覚書を交わし、ユニセフが推進する「WASHプログラム(WAter Sanitation Hygiene Program)」を支援することを約束しました。

「WASHプログラム」とは、国連ミレニアム開発目標の1つである「安全な飲料水と衛生施設を継続的に利用できない人びとの割合を半減させる」ことを目指すプログラムで、ユニセフが強力に支援し、推進しています。LIXILはこの主旨に賛同し、ユニセフに対し、学校の衛生設備改装のためにトイレや手洗器などの提供や子供たちへの健康・衛生教育への協力を約束しました。あわせてLIXILのCSR推進テーマとして、2018年までに200万人以上の児童に清潔で衛生的なトイレを提供することを目標とした「ISIS 2018プロジェクト」を、2013年11月19日の「世界トイレの日」にスタートさせます。

「ISIS」とは、Improved Sanitation in Schoolsの頭文字をとったもので、学校における衛生設備の改善を推進するLIXILのプロジェクトです。まず、ユニセフの「WASHプログラム」に協力し、フィリピンへの資金支援や中国への設備提供などを予定し、インドネシア、ベトナム、ケニアへと広げていく計画です。フィリピンへは、約22万5,000人の子供たちに歯ブラシや歯みがき粉、石鹸を届け、衛生的な生活習慣を身につける教育のための資金提供として3年間の寄付を実施します。またケニアでは、LIXIL独自の活動として、上下水道のインフラのない地域でも衛生的な暮らしを支えられる水まわりや電力などをパッケージ化した「インフラフリー・ユニット」を、現地で生産、供給できるよう、現地の専門家や設計者と共同で実証試験の準備を進めています。

世界では約25億人※2の人びとが安全で衛生的なトイレのない生活を強いられています。安全でない水や不衛生な環境が原因とされる疾患で、5歳以下の子供たちが220万人以上※3も命を落としており、不衛生な環境に起因する病気のために学校にいけない日数は世界全体で毎年少なくとも2億7,200万日※3にのぼるといわれます。不衛生な環境は、医療費や生産性の損失という形で、経済成長や発展にも深刻な影響を及ぼしており、そのために引き起こされる経済損失は、2,600億ドル※2と推定されています。さらにプライバシーや安全の守られないトイレのために女子生徒が中退することも多く、男女間の不平等も助長されています。

※2:World Bankホームページより ※3:Unicefホームページより

LIXILは、「世界トイレの日」を迎えるにあたり、世界で子供たちが直面している状況を伝える映像も制作し、YouTubeにて公開しています。国連ミレニアム開発目標の掲げる高い目標に貢献していくために「ISIS 2018プロジェクト」に取り組み、「WASHプログラム」を支援していきます。

<参考資料>

■LIXILの「世界トイレの日」についての啓発活動、支援について

LIXILは、世界の衛生問題に目を向け、「世界トイレの日」の活動を広く周知させていくため、「世界で起きている深刻な衛生問題〜世界トイレの日“SANITATION -a critical global issue(World toilet day 2013)”」の映像を作成し、YouTubeで公開しました。この映像では、1年間で、約113万4,000人の5歳以下の子供たちが下痢性疾患で亡くなっていることや、ケニアの深刻なトイレ事情について当事者のインタビューを紹介しています。
また、子会社であるアメリカンスタンダードブランズでは、「Thank You Toilet Contest」を開催し、アメリカを中心に北米から衛生問題についてのエッセーを募集しました。現地時間の2013年11月19日、優秀賞を発表します。なお、同社では、ビルゲイツ財団と国際復興開発銀行の助成を受け、簡易型トイレをバングラディッシュで製造、提供しています。
さらに、LIXIL総合研究所では以前から、上下水道など集中型のインフラに頼らないトイレの研究開発を進めており、ベトナムや徳島県上勝町での実証研究のほか、インドネシアでも循環型無水トイレを利用した保健衛生改善事業に向け、調査を開始しています。この調査は、国際協力機構(JICA)の「協力準備調査(BOPビジネス連携促進)」に採択されています。
手洗いやトイレの衛生環境の整備は急がれています。LIXILは水回り設備機器のグローバルリーダーとして、この問題に真摯に向き合い、解決への努力を行ってまいります。
「世界で起きている深刻な衛生問題」  http://www.youtube.com/watch?v=fr-LzY2fhq4

■国際連合児童基金(United Nations Children's Fund:略称UNICEF)と「WASHプログラム」

ユニセフは、1946年12月11日、国際連合総会の補助機関として設立されたもので、設立時は、国際連合国際児童緊急基金(United Nations International Children's Emergency Fund)と称し、子供を対象とした緊急援助活動を行ってきました。現在はその活動範囲を広げ、1953年に現在の名称に変更されました。開発途上国や戦火の子供たちへの支援のほか、子供の権利条約の普及活動にも注力しています。
ユニセフは、国連ミレニアム開発目標7-C「安全な飲料水と衛生施設を継続的に利用できない人びとの割合を半減させる」ことを強力に推進していく「WASHプログラム」の先頭に立って活動しています。具体的には、88カ国で「安全な水の供給施設と衛生的なトイレ設備の設置・改修」「衛生習慣を身につけるための教育プログラム」と「これらの施設や生活習慣を維持するための体制構築」を行っています。
ユニセフ  http://www.unicef.org/

■世界トイレの日(World Toilet Day)とは?

2013年7月24日国連総会では、下水処理の徹底から屋外排泄の根絶まで多岐にわたる衛生の問題解決ならびに政策化を促進するため、11月19日を「世界トイレの日(World Toilet Day)」と定めました。この11月19日は、世界トイレ機関(WTO:World Toilet Organization)が創設された日で、WTOは、2001年から世界各地で「世界トイレサミット」を開催し、さまざまなイベントを通して、トイレに関する問題提起を続けてきました。
LIXILは10月2〜4日にインドネシアで開催された「世界トイレサミット」で招待講演を行っています。また、LIXILグローバルブランド・CSR部長Victoria Bolamは、シンガポール政府の推薦を受け、11月19日のアメリカ ニューヨークの国連本部での国際会議に招待されています。
世界トイレ機関  http://worldtoilet.org/wto/