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LIXIL 「森でeこと(もりでいいこと)」 三重 春の活動を実施
従業員やその家族が、地域の人びととともに森林や里山を保全する活動を行っています

2013年04月24日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:藤森義明)は、4月20日(土)三重県伊賀市上阿波地区にて森林保全のためのボランティア活動「森でeこと」を開催し、県内で働く従業員を中心に、129人が間伐や植樹に汗を流しました。

LIXILは、行政やNGO・NPO、森林組合と協働し、三重県・長野県・茨城県の3カ所で、森や里山の環境整備など地域に根ざした活動を継続して行っています。三重県での活動は、2008年に県が進める「企業の森づくり」に参画、伊賀市と森林保全協定を結んでスタートし、今回で通算10回となります。

三重県は、県土の3分の2が森林で占められており、古くから林業が営まれ、人びとは森や林と共生しながら生活してきました。森林は、木材資源ばかりでなく、おいしい水やきれいな空気、憩いの場などさまざまな恩恵をもたらしてくれます。健全な森林づくりのためには、樹種が偏った人工林はもとより、自然の森であっても整備が大変重要ですが、近年、過疎化や高齢化、林業の低迷等により、手入れが不足した荒廃森林が増加しています。間伐などが行われない森は、木々の間隔が狭くなり地表に太陽の光が届かず下草が生えないことから、生態系が保たれないだけでなく、表土が流出する危険があります。2011年9月の記録的な豪雨では、山崩れなどの山地災害や流木による被害などが発生し、改めて災害に強い森林づくりの大切さが認識されました。

一方、LIXILが事業を行う日本の住宅産業は、木材を多く使用し森林資源と深く関わっています。住まいと暮らしの総合住生活企業であるLIXILは、水資源や森林生態系の保全・回復につながる社会貢献活動を積極的に進めており、2008年から三重県の森林保全の取り組みに賛同、上阿波地区の山林を阿波生産森林組合から借り受けました。2014年3月までに約0.76haの敷地に植樹をし、約0.5haの敷地の間伐と枝打ちをする計画です。

「森でeこと」の活動では、これまでに間伐作業、植樹、植樹のための作業道づくりのほか、子どもたちの参加も多いため、環境教育として山の中で見つけた材料を使った木工作なども行ってきました。自然に親しみながら、森や木を育む気持ちを次世代へ伝えています。

■今回の活動内容

10回目となる今回は、総勢129人が活動を行いました。伊賀上野工場、上野緑工場など県下の7事業所から従業員とその家族を中心に70人以上が集まり、5工場の工場長全員が参加しています。ベトナムからの研修生19人も、間伐や植樹、昼食づくりなどを通して、普段とはまた違った親睦を深めました。また、同じ伊賀市に工場をもち、2010年の第6回から一緒に活動しているサラヤ株式会社からは40人が、三重県伊賀農林事務所、阿波生産森林組合からは7人が応援に加わり、県下の「企業の森」活動のなかでも大規模で、バラエティ豊かな交流の場となっています。

活動内容は、植樹、間伐、子どもたちのための環境教育として木を使ったフォトスタンドづくりを行いました。現地に到着すると、それぞれの作業班と炊き出し担当に分かれて作業開始です。

植樹班は、昨年秋に作った作業道を登り、斜面の上部に苗を植えていきました。ひとつずつ穴を掘り、丁寧に木を植えて、鹿や猪の獣害から守るためのネットをかぶせていきます。力のいる地道な作業ですが、二人一組になったり、またはひとりで黙々と進めたりして、2時間かけてクヌギ40本、山栗60本を植えました。広葉樹を樹種取り混ぜて植えていくことで、伊賀の森本来の、多様な生態系を回復させます。

間伐班は、4チームに分かれて、それぞれチームワークで木を倒していきました。森林組合の方の指導に従って木を選定し、木の根元に切り込みをいれてから、上部にロープをかけて2方向から同時に引っ張っていきます。高く育った樹木は、上部の枝葉が引っかかり、なかなか思うように倒れません。チーム全員で声を掛け合い、息を合わせてロープを引いて最後に木が倒れると、大きな歓声が沸きあがりました。こうして1本1本、木を選んでは倒していき、森の地面に光が届くようになりました。

子どもたちの木工作は、小枝をつなげてつくるフォトスタンドです。木をノコギリで切るところからスタートし、それぞれ思いおもいに形を決め、色を塗ったり飾りをつけたりして、カラフルなスタンドができあがりました。工作が早く終わった子どもたちは、山の斜面を駆け上がったり、東屋から炊き出しの準備をする人たちに向かって「やっほー」と声を上げたり、緑に囲まれた心地よい空気のなかでのびのびと過ごしました。

2時間ほどで予定していた作業が完了すると、昼食は炊き出し担当による豚汁とタケノコご飯、ベトナム研修生によるベトナム風シチューが振舞われ、100人前以上の大きな鍋がすぐに空になりました。

■活動を通して

LIXILは、「森でeこと」の活動を通じて、生態系や自然を学び、私たち自身の意識を高めるとともに、地元企業や地域との交流を深めていきます。地球環境の保全と地域社会の発展へ貢献し「きれいな水、うつくしい森、心ゆたかな未来」を子どもたちの世代につなげる活動は、これからも各地で継続していきます。

【活動の様子】

間伐作業には、女性やベトナム人研修生も積極的に参加し、普段なかなかできない体験に興味深く取り組みました。

サラヤ株式会社のみなさんや、三重県の職員の方と、力を合わせて木を植えていきます。

自然のなかでの木工作。子どもも大人も真剣な表情です。

最後は、おいしい食事で疲れを癒しました。また次回参加するのが楽しみです。

2013年春の活動概要

第10回 三重県「森でeこと」 2013年4月20日 9:30〜13:00 晴れ