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LIXIL 「森でeこと(もりでいいこと)」 茨城
10回目の活動を実施
茨城県内の生産拠点が中心となり、周辺事業所や家族、
地域の人びとと共に、里山保全活動を継続しています。

2013年12月12日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長: 藤森義明)は、2013年12月7日(土)茨城県土浦市宍塚にて、「森でeこと」茨城を開催しました。「森でeこと」は、LIXILが行う森林保全のための自主参加のボランティア活動で、三重県、長野県、茨城県の3ヵ所で展開しています。今回の活動には、茨城県にある工場の従業員を中心に66人が参加し、水田再生のためのあぜ道と水路の復元を行いました。

茨城県内に7つの工場を持つLIXILは、工場敷地内の植樹だけでなく、地域に根ざした活動を展開するため、周辺にお住まいの方々との交流も積極的に行っています。「森でeこと」茨城では、土浦市宍塚を中心とした認定NPO法人「宍塚の自然と歴史の会」の、里山を子どもたちに残すための取り組みに共感し、2007年から活動を始めました。里山は、多様な生物のすみかとして注目されていますが、その保全には定期的な草刈や間伐、不利な耕作条件での稲作支援などの、地道な作業の継続が求められます。今回行ったあぜ道と水路の復元は、50年前に放置された水田再生の一環です。里山の生物多様性を取り戻すために、時間をかけて自然環境を保全していきます。

茨城での活動は10回目を迎え、参加者は累計570人を超えました。参加者は首都圏やグループ会社の従業員にまで広がっています。また、今回は茨城大学農学部の教授や学生も参加し、新たなつながりを感じることができました。今後もLIXILは、定期的な保全活動を継続し、宍塚の自然環境を守っていくと同時に、従業員一人ひとりの環境意識を高めていきます。

「森でeこと」は、環境保全活動としての位置づけだけでなく、従業員同士や地域の方や他社との交流、子どもたちの環境教育活動でもあります。自然に親しみ、森や木を育む気持ちや、活動継続の大切さを次世代へ伝えています。

■今回の活動内容

今回は、青空の下、水田再生の第一歩としてあぜ道と水路の復元を行いました。12月でも、晴れた日の宍塚の里では暖かさを感じます。活動前は寒そうにしていた参加者も、作業場所までの徒歩移動中に体が温まり、午前中からハイペースで作業が進みました。活動は、2つのグループに分かれて、あぜ道と水路の復元を同時に行います。特に、今年の夏は雨不足だったため、里山の大池の水位が下がり、池に生息していた魚が死に、植物も枯れてしまいました。水路を復元することで、大池の水源を確保し生物多様性を取り戻すことができます。

あぜ道の復元を担当したグループは、以前にあったあぜ道の跡を探しながら、枯れた草木を取り除いていきます。NPOの方々や、里山の水田の復元に取り組んでいる茨城大学農学部の黒田教授からアドバイスを貰い、あぜ道の跡を予測しながら切り開いていくのは、とても根気のいる作業です。成人男性の身長を優に超える高さの枯れ草や枯れ木を掻き分けて作業する参加者は、声を掛け合い、協力しながら前進し、短い活動時間内で見事にあぜ道を復元しました。

あぜ道の跡を探し出す

午前中の作業

復元したあぜ道

水路の復元を行ったグループは、ぬかるんだ土地に足をとられながら、膝の上まで泥だらけになって、絡み合った柳やアシを刈り取っていきました。放置された草木は伸び放題で、大きく成長しており、大池への水の流れを阻害していました。草刈り用の道具では太刀打ちできない場合もあり、手で刈り取ることができなかったものは、NPOの方にチェーンソーで伐採をしてもらったあと、小さく切って運び出しました。伐採した後の枝や木は、参加者が一列に並び、バケツリレーの要領で水路の脇まで運びます。作業終了後の湿地は、視界が開けた広々とした空間です。参加者も、これまでにない達成感を味わうことが出来ました。

柳やアシが生い茂る水路

助け合い、作業を進めていく

刈り取った柳の木を運ぶ参加者

■参加者の声

筑波工場 総務課 佐藤大輔さん

回を重ねるたびに、従業員同士のつながりが深まっていくのを感じます。筑波工場から始まった「森でeこと」茨城が、茨城県内の他の工場にも広がり、参加する従業員が増えました。参加した従業員は、それぞれの職場へ経験を持ち帰り、活動継続の大切さを伝えています。話を聞いた従業員が、一人でも多く関心を持ち参加してくれるよう、活動を盛り上げていきます。そして、茨城での里山保全活動を、関東全域に広げていきたいです。

■活動を通して

LIXILは、「森でeこと」を通じて、従業員一人ひとりが生態系や自然を学び、環境への意識を高めています。また、土地特有の恵みや自然の厳しさを感じられる環境を子どもたちの世代に伝えるために、「きれいな水、うつくしい森、心ゆたかな未来」を地域の方々とともに守り続けます。

2013年冬の活動概要

第10回 茨城県「森でeこと」 2013年12月7日 9:30〜15:20 晴れ