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【LIXIL住生活財団】次世代サステナブル住宅の技術を模索・検証する「第4回LIXIL国際大学建築コンペ」
カリフォルニア大学バークレー校「NEST WE GROW」が最優秀賞を受賞
〜 受賞作品は北海道大樹町「メム メドウズ」敷地内に2014年11月竣工予定 〜

2014年05月02日

住宅・建材産業に関する調査・研究及び、人材育成等の事業に対し助成・ 支援する公益財団法人LIXIL住生活財団(所在地:東京都江東区、代表:理事長 潮田洋一郎、以下:LIXIL住生活財団)は、 次世代のサステナブル住宅の技術を模索・検証し、社会にその技術を発信することを目的に開催する 「第4回LIXIL国際大学建築コンペ」において、2014年4月25日(金)に「経団連会館」(東京都千代田区) で行われた公開審査会にて、世界9カ国・12大学の中から最終審査に進出した上位3大学のプレゼンテーションを行い、 最優秀賞にカリフォルニア大学バークレー校(米国)の「NEST WE GROW」を選出しました。

審査会では、審査委員長の隈 研吾氏(建築家、東京大学教授)、審査委員の野城 智也氏(工学博士、 東京大学副学長、東京大学生産技術研究所教授)、進士 五十八氏(造園家、農学博士、東京農業大学名誉教授)、小山 薫堂氏(放送作家、脚本家、 東北芸術工科大学教授)によって白熱する議論が行われました。第4回となる今回は、テーマである「プロダクティブ・ ガーデン──大樹町を五感で味わう空間」の解釈とソフト面での実現性、 および大樹町という土地との関わり方が重要視されました。

カリフォルニア大学バークレー校の「NEST WE GROW」は、大樹町の植生を考慮し、 建物の中でプランターによって多様な植物を栽培できるようコンパクトに設計された点や、 北海道のランドスケープを楽しむことができるよう可視性の高いポリカーボネートを外壁に使用するという ユニークなアイデアが高く評価され、最優秀賞の受賞となりました。

審査委員長 隈 研吾氏による総評では、「今回のコンペは、 建築的なインパクトやランドスケープとしてのインパクトが環境にどのような影響を与えるか、 また植物と人間の関係において、見て楽しむ植物と同時に、土と一体化する生き物という、 植物の二面性の問題をどう解くかという哲学的な深いところに踏み込めた面白いコンペになったと思います。 これから大樹町の現実にあわせて、また植物という生き物の本質にあわせて、本当に大樹町の皆さんに喜んでいただける案 にしていくために、今後のプロセスが大事だと思います。エキサイティングなプロセスが待っているでしょう」 とのコメントをいただきました。表彰式では、最優秀賞を受賞したカリフォルニア大学バークレー校のHsiu Wei Chang (シュウ・ウェイ・チャン)さん、Baxter Smith(バクスター・スミス)さんは「最優秀賞を受賞することができ、 非常に興奮しています。この設計が実現し「NEST」が現実のものになるかと思うと非常に楽しみです」とコメントしました。

今後、最優秀賞を受賞した「NEST WE GROW」は、隈研吾建築都市設計事務所のサポートのもと実施設計を行い、 北海道大樹町「メム メドウズ」敷地内に2014年11月に竣工する予定です。コンペ概要は別紙をご参照ください。

≪添付資料≫

■受賞作品一覧(※同賞内五十音順、敬称略)

・最優秀賞(1作品)

カリフォルニア大学バークレー校
NEST WE GROW

・優秀賞(2作品)

オスロ建築デザイン大学
An endless path for five senses

東京農業大学
Smoke Garden

■「第4回LIXIL国際大学建築コンペ」開催概要

1.参加大学

9カ国・12校 ※◎印3大学が4月25日の公開審査会に進出。

◎The Oslo School of Architecture and Design/オスロ建築デザイン大学(ノルウェー)

Delft University of Technology/デルフト工科大学(オランダ)
Politecnico of Milan/ミラノ工科大学(イタリア)
Liebniz University Hannover/ライプニッツ大学ハノーファー(ドイツ)

◎University of California, Berkeley/カリフォルニア大学バークレー校(アメリカ)

The University of Utah/ユタ大学(アメリカ)
Tongji University/同済大学(中国)
National University of Singapore/シンガポール国立大学(シンガポール)
Bandung Insitute of Technology/バンドン工科大学(インドネシア)
The University of Tokyo/東京大学(日本)

◎Tokyo University of Agriculture/東京農業大学(日本)

Hokkaido University/北海道大学(日本)

2.審査方法

寒冷地における次世代型サステナブル住宅の提案を、世界9カ国12大学より招待形式にて募集。 エントリーがあった12大学の作品を一次審査(書類審査)で上位3大学を選出。3大学による公開審査会を実施し最優秀賞を選出する。

3.審査委員

審査委員長:
隈 研吾 氏 〔建築家・東京大学教授〕
審査委員   :
野城(やしろ) 智也 氏〔工学博士、東京大学副学長、東京大学生産技術研究所教授〕
進士(しんじ) 五十八 氏〔造園家、農学博士、東京農業大学名誉教授〕
小山 薫堂 氏〔放送作家、脚本家、東北芸術工科大学教授〕

4.表彰

最優秀賞(1点)―――― 15,000USドル(デザイン費を含む)
優秀賞(2点)――――― 3,000USドル
※最優秀作品は、北海道・大樹町「メム メドウズ」敷地内に実作として建設される。

■「LIXIL国際大学建築コンペ」について

今年のテーマは「プロダクティブ・ガーデン──大樹町を五感で味わう空間」。 寒冷地の過酷な気象条件かつインフラ基盤の弱い北海道大樹町の地域特性を活用して、世界の最先端の技術を導入。 また北の大地特有の冬の雪、春から夏にかけての樹木、農作物の壮大な景観とマッチする次世代サステナブル住宅を建設し、 省エネ効果のデータをもとに、技術的に有効性を検証し、地球社会に情報を発信する。
最優秀賞は、北海道・大樹町「メム メドウズ」敷地内に実作として建設される。

・最優秀賞「NEST WE GROW」(カリフォルニア大学バークレー校)建設スケジュール(予定)

2014年5月〜6月 実施設計
2014年7月 見積等
2014年8月 着工
2014年9月〜10月 建築
2014年11月下旬 竣工

【主催】
公益財団法人LIXIL住生活財団
【共催】
株式会社LIXIL(総合研究所)、北海道大樹町
【後援】
北海道開発局帯広開発建設部、北海道十勝総合振興局、一般社団法人日本建築学会、 公益社団法人日本建築家協会、公益社団法人日本建築士会連合会、株式会社新建築社
【公式サイト】
www.lixiljsfound.or.jp/category/1835715.html
【公式Facebook】
www.facebook.com/LIXIL.IUAC

■「メム メドウズ」施設概要

名称:
「メム メドウズ」
所在地   :
北海道広尾郡大樹町字芽武158-1
※旧「大樹ファーム」跡地
管  理  :
公益財団法人LIXIL住生活財団
〒136-8535 東京都江東区大島2-1-1
敷地面積:
約56,000坪
主要施設:
寒冷地実験住宅「メーム(Même)」(右上写真参照)、実験住宅「竹の家」実験住宅「町まとう家」、 実験住宅「BARN HOUSE」、実験住宅「HORIZON HOUSE」、多目的ホール、ラボ棟、住宅1、2、3号棟(研究者向け宿泊施設)、 ログハウス1、2号棟(研究者向け宿泊施設)、運動棟、レストラン、サウナ施設、管理棟 など
施設概要:
公益財団法人LIXIL住生活財団が、その設立理念に基づき、北海道大樹町に設立した環境技術研究機構の名称。 同機構の中心となるのが、隈研吾建築都市設計事務所が設計した寒冷地実験住宅「Même(メーム)」である。
URL:
http://www.lixil.co.jp/s/taiki-cho/about/