ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承ください。

女性管理職比率、2年半で5.7倍に増加
〜企業文化づくりを牽引する女性社員を紹介〜

2014年12月04日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:藤森義明)は、管理職登用者の30%以上を女性とすることを目標に掲げ、風土改革や諸施策を進めた結果、今年11月、女性管理職(課長職相当以上)が、2012年に比べ、約5.7倍の119名に増加しました。

LIXILグループは、「Diversity(多様性)」「Equal Opportunity(公平な機会)」「Meritocracy(実力主義)」を尊重し実現する企業文化づくりを進めています。2013年1月にはこの3点を柱とする「LIXIL Diversity宣言」を発信しました。2014年8月には女性の活躍に特化した施策「WeDoアクション」を制定し、管理職登用や定期採用の女性比率を高め、リーダーシップ研修参加者の20%以上を女性とするといった目標数値を設定しています。また、勤務・休暇制度等における柔軟な働き方のための環境整備や、ライフイベントを経てもキャリア形成が継続できる施策の検討など、輝く女性の活躍を推進するための取り組みを実践しています。
*WeDoアクション…Women Empowerment in the Diversified Organization (ダイバーシティ組織における女性の活躍推進)

住生活産業のグローバルリーダーを目指すLIXILグループにおいて、女性の能力を生かす場は幅広く、強いチーム作りに欠かせません。今回は、トイレ・洗面GBUのCFOと、サッシ・ドアGBUで経営計画や業績管理を担当する主幹の2名の女性社員をご紹介いたします。この2人のこれまでの経験や今の活動を通して、LIXILグループの「Diversity」「Equal Opportunity」「Meritocracy」についてご理解いただければ幸いです。

【ご紹介する2名】

株式会社LIXIL 経理本部(国内事業担当)SC・BU管理部 BU管理グループ

トイレ・洗面GBU CFO 楠瀬 玲子(くすのせ れいこ)

株式会社LIXIL サッシ・ドアGBU 事業企画グループ 主幹 古藤 照代(ことう てるよ)

<添付資料>
株式会社LIXILにおけるダイバーシティ推進関連データ

■楠瀬 玲子 経理本部 SC・BU管理部 BU管理グループ
トイレ・洗面GBU CFO

BUのCFOとして製造開発の現場を支え、喜びを共有したい

LIXILの製品開発部門は、それぞれの領域での専門性を備えた9つのビジネス戦略ユニット(BU)を中心に事業を展開しています。各BUには業績管理を担当するCFOがおり、楠瀬は「トイレ・洗面GBU」のCFOに加え、全BUのCFOを束ねる役割を担っています。

「トイレ・洗面GBU」は、大便器・小便器、洗面化粧台、洗面器・手洗い器などの開発と生産を行うBUです。楠瀬は、商品戦略会議や開発の現場にも顔を出し、BU長はもちろん、商品部や開発スタッフ、製造部門と連携をとりながら、業績管理や中期計画を策定するほか、経験を活かして海外とのやりとりを行うなど、BU内の業務に積極的に関わっています。「お客さま目線での商品開発だとか、問題の原因は何か、競合に劣る部分はどこかということを話し合ったりもします。スタッフが苦労して開発、製造した商品が、マーケティングやプロモーション、営業とつながって、お客さまに届く。このメーカーとして大事なサイクルが、きちんと回るように支えていくのが私の使命だと考えています」。

タンクレストイレ SATIS

楠瀬は、金融機関や自動車メーカーを経て、2013年にLIXILに入社しました。もともとものづくりの会社が好きで、転職先として開発や製造を数字の面からサポートする仕事を希望していました。「LIXILは、ひとことで建材・設備機器メーカーと言っても、多くの商材を抱える複雑な会社。これを統合し、しかもグローバルで事業を展開していくという力強いメッセージがとても魅力的だと感じました」と入社当時を振り返ります。自身の仕事について、「BUで開発製造した製品が順調に売上を伸ばし、計画を上回った時には、何物にも代えがたい喜びを感じましたね。自分がそこに携われることが、現場に近いところにいることの醍醐味です」と嬉しそうに話します。

仕事に向き合うことの積み重ねがチャンスにつながる

LIXILは管理職登用者の30%以上を女性にする目標を掲げています。女性管理職比率の引き上げについて、「女性を登用するという確固たる意志を感じます。登用される側には戸惑いもあるでしょうが、ステップアップすることで見える世界はきっと変わります。経営陣の考えに触れる機会が増え、多くの情報が入り、会社がどの方向に向かっているかがわかってくる。そうすればさらに自分の仕事が面白くなってくるでしょう。チャンスを与えられたら自らブレーキをかけずに挑戦してほしいですね」と語ります。

LIXILの目指す企業文化に対しては、「まさに変化の最中」とし、「外国籍の人、障がいのある人も含めて、違う価値観を持った人たちが一緒に働くことは、大きな力になります。また、私は、プロフェッショナルとしてどれだけ仕事に真剣に向き合うかの積み重ねが実力だと思っています。私自身は必死にがんばってきたというよりは、目の前の課題を一つずつきちんと解決していくことが、今につながってきました。環境は変化していくので、一生懸命積み重ねたところにチャンスが来たりする。その繰り返しではないでしょうか」と続けます。

「現在、そして将来に渡っても、会社が発展していく方向を理解して、それに貢献していきたいと考えています。また、若手を育てる仕組みを作っていきたい。物事を考える訓練を若い時にどれだけやったかが、人のその後を決めていくと思うので、自分がなぜそれをやるのか、それを選ぶのかということを考えなくてはいけません。そういった意識付けによって、LIXILはもっと強い会社になっていくと思います」。

■古藤 照代 サッシ・ドアGBU 企画事業グループ 主幹

ものづくりに憧れ入社、一貫してサッシに携わる

「サッシ・ドアGBU」は、木造住宅用サッシ、玄関ドアを事業の柱とする一方、ビル、店舗用サッシ・ドアの製造開発も行っています。古藤は、経営計画および業績管理を担当する事業企画グループで、商品の損益や販売の傾向、市場の環境など、サッシに関するデータの収集および分析、また経営計画に対する各活動の進捗状況の取りまとめを担当しています。集めた情報は、経営計画の意思決定における重要な判断材料として、BU内に発信されます。「他部署とも連携して導き出した情報が、信頼できるものとして評価され、それが業績向上、計画策定に役立っていると実感できた時に、大きなやりがいを感じます」と古藤は話します。

高性能樹脂窓 エルスターX

古藤は、学生時代から身近な存在である「住宅」に興味を持ち、自分で商品を生み出す仕事に憧れを持って入社しました。入社後はサッシ開発の部署での新商品企画担当から始まり、一貫して開発関連の部署に携わってきました。なかでも一時期、インテリア、サッシ、エクステリアなどの各開発部門を横串で刺して管理する商品本部での経験は、新しい人脈を作り、視野を大きく広げるきっかけとなりました。長く従事してきたことで得た過去からの情報の蓄積は古藤の財産になっています。「どう分析したら有力な情報が得られるのかを考え、試行錯誤するのも仕事です。今は子育てもあり、どこかに行って学ぶ時間を取りにくいので、書籍やインターネットなどからできる範囲で知識を蓄え、視座を上げていこうと心掛けています」。

意識の変化

LIXILは変化するライフステージのなかで、高いパフォーマンスを発揮し続けられるよう、柔軟な働き方の実現を目指し、環境整備を進めています。仕事と家庭の両立支援策として、育児休業は子が最長で満3歳に達するまで、育児短時間勤務を最大小学校3年生終了までとするなど制度を拡充しています。「従業員にとって働きやすく、会社が成長するために制度が整ってきていますが、制度を使う従業員の意識も変わっていかなくてはいけないと思います。例えば、育児短時間勤務中だったら、夕方の打ち合わせには出られないことに引け目を感じることもあるでしょう。今できる限りの努力をした上で、自分でこれでいいと納得することも大事だと思います」。

多様化するグローバルビジネス環境の中で勝ち抜く強い会社になっていこうと、経営陣が先頭に立って企業文化の浸透を推進していることについて、「この強いメッセージが継続して語り続けられていくことで、私たちも変わっていくでしょう」と話します。

また、LIXILはダイバーシティの推進において女性従業員の活躍は不可欠なものであることから、今後ますます女性活躍の場を広げていきます。「女性が登用されることで、本人だけでなく、周囲や環境も変わります。私も、何かを変えていくことを意識していかなくてはいけないと感じました。経験に固執して、問題を見過してしまわないように気を付けています。

新入社員と接すると、彼ら・彼女らは、女性が仕事をして前に出ていくことや管理職になることに対して何の抵抗もないのだと感じます。入社した時点で考え方がダイバーシティなのです。多様な考え方に毎日刺激されています」。

<添付資料>株式会社LIXILにおけるダイバーシティ推進関連データ

※集計範囲は、株式会社LIXILを原籍とする従業員

■従業員数 2014年3月末現在

全従業員数 男性 女性
16,441名 12,647名 3,794名

■女性管理職の状況

  女性役員
人数
  女性管理職  
合計 うち部長職相当 うち課長職相当
人数 女性比率 人数 女性比率 人数 女性比率
2012年 3月 1名 22名 0.9% 1名 0.2% 21名 1.1%
2013年 3月 1名 47名 2.1% 5名 1.1% 42名 2.4%
2014年 3月 2名 76名 3.3% 10名 1.9% 66名 3.8%
2014年 11月 4名 119名 5.1% 12名 2.2% 107名 5.9%

■採用の状況

新卒(学卒)採用数 合計 ( )内外国人 男性 ( )内外国人 女性( )内外国人 女性比率
2011年4月 167名( 1名) 147名( 1名) 20名( 0名) 12.0%
2012年4月 207名( 3名) 181名( 2名) 26名( 1名) 12.5%
2013年4月 237名( 5名) 191名( 4名) 46名( 1名) 19.4%
2014年4月 281名( 8名) 189名( 4名) 92名( 4名) 32.7%

■人材育成の状況 (2013年度)

リーダー育成研修プログラムの女性参加比率 21.7%