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INAXライブミュージアム企画展
「壁のパブリックアート」
Public Art on Walls - Colorful Mosaic Tile Murals of the 1960s
[会期]2014年10月4日(土)〜2015年3月15日(日)
[会場]INAXライブミュージアム「世界のタイル博物館」企画展示室

2014年09月19日

株式会社LIXILが運営する、土とやきものの魅力を伝える文化施設『INAXライブミュージアム』(所在地:愛知県常滑市)では、「世界のタイル博物館」企画展示室において、2014年10月4日(土)から2015年3月15日(日)まで、企画展「壁のパブリックアート」を開催します。

パブリックアートの概念が生まれたのは、第二次世界大戦後のことです。20世紀前半、メキシコやアメリカで隆盛した「壁画運動」をきっかけに、公共空間における美術の役割が認識されはじめ、パブリックアートは世界中に広がりました。なかでも壁画は、一握りのブルジョアが所有する従来の絵画とは違い、だれもが見ることのできるパブリックアートとして、日本でも東京オリンピックから高度経済成長期にかけて公共建築が続々と建設されるなか、岡本太郎をはじめとする数多くのアーティストが制作に挑戦し、壁画の黄金時代を迎えました。

このような時代を背景に、伊奈製陶(後のINAX、現在のLIXIL)は、戦後間もなく、1cm×1cmのタイルを使って絵画のように自在な表現ができる商品「アートモザイック」を発売し、東郷青児や高井貞二、生沢朗、野口弥太郎など、著名な画家と組んで、数々の多彩なモザイク壁画を生み出しました。耐久性に優れ、色彩に富むタイルは、公共の場を飾る壁画にはうってつけの素材でもありました。

本展では、特に1960年代前後のモザイクタイル壁画に焦点をあて、紹介します。東郷青児、加藤金一郎らによるモザイクタイル壁画の現物3点に加え、作品制作の様子が伺える下絵や原画も展示します。なかでも、岡本太郎によるモザイクタイル画「太陽の神話」(1952年)の貴重な個人蔵の原画を初公開します。公共空間に溶け込み、あまりにも身近で、気付かずに通り過ぎてしまう存在でもある壁のパブリックアート。のびのびとおおらかに表現された作品を通して、時代の息吹を感じ、タイル壁画の魅力を再発見してください。

■開催概要

INAXライブミュージアム企画展
「壁のパブリックアート」
Public Art on Walls -
Colorful Mosaic Tile Murals of the 1960s

【会 期】
2014年10月4日(土)〜2015年3月15日(日)
【会 場】
INAXライブミュージアム「世界のタイル博物館」
企画展示室
〒479‐8586 愛知県常滑市奥栄町1‐130
TEL:0569‐34‐8282 FAX:0569‐34‐8283
【休館日】
第3水曜日(祝日の場合、翌日)、年末年始
【観覧料】
共通入館料にて観覧可
(一般:600円、高・大学生:400円、小・中学生:200円)
【企 画】
INAXライブミュージアム企画委員会
【展示デザイン】
UMA/design farm

■展示概要

・イナ アートモザイックカタログ(1950〜53年)

・モザイクタイル壁画作品 3点

(1950年代、イナ アートモザイックタイル)

(1) 加藤金一郎「しまうま」
(2) 東郷青児「裸婦」
(3)「湖畔」

「しまうま」:加藤金一郎
モザイク壁画作品 縦180cm×横120cm

・モザイクタイル壁画原画

岡本太郎「太陽の神話」(個人蔵、1952年制作、本展にて初公開)

・モザイクタイル壁画下絵 5点

・モザイクタイル壁画制作のための道具(張り板)

・パブリックアート(モザイクタイル壁画)写真、スライド等

(1)岡本太郎「ダンス」(株式会社島屋 大阪店、1952年制作、2011年修復)
(2)矢橋六郎「緑の散歩」(東京交通会館、1965年制作)
(3)宮本三郎「より高く」(国立競技場回廊の壁画、1964年制作)
(4)今井兼次 日本二十六聖人殉教記念 資料館外壁(1962年制作)
(5)寺田竹雄 三宅坂ビル外壁(1965年制作)
(6)生沢朗 「平和の女神」(羽田空港ロビー、1947年制作)戦後初のモザイクタイル壁画ほか

イナ アートモザイックカタログ 3号
(1952年発行)

岡本太郎「太陽の神話」(原画、個人蔵)1952年制作
2014年 絵画修復家・吉村絵美留氏により修復。
本展にて初公開

■関連書籍「壁のパブリックアート Public Art on Walls」

2014年10月4日発売予定
天地:210mm×左右210mm/オールカラー総22ページ/中綴じ
定価:760円(税別)
発行:LIXIL出版

【目 次】
  戦後モザイク壁画事始め
  モザイク壁画関連年表
  アートモザイクの誕生
  極小タイルのアート壁画 −−−−−−−竹多 格
  開花するパブリックアート
  私たちの壁画の時代−−−−−−−−−喜井豊治

■INAXライブミュージアム(LIXILグループ)概要

「世界のタイル博物館」「窯のある広場・資料館」「建築陶器のはじまり館」(2012年4月新設)「土・どろんこ館」「陶楽工房」「ものづくり工房」の6館で構成された“体験・体感型ミュージアム”。土からやきものまで、その歴史や文化、美しさや楽しさを伝えています。土と陶の魅力に触れる体験教室や企画展、ワークショップも開催。

所在地:愛知県常滑市奥栄町1‐130
TEL:0569‐34‐8282
休館日:毎月第3水曜日、年末年始
共通入館料:一般600円、高・学生400円、小中学生200円
ホームページ: http://www1.lixil.co.jp/ilm/