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LIXILギャラリー 【やきもの展】のご案内

2015年07月31日

LIXILギャラリーのやきもの展では、森 孝一氏(美術評論家・日本陶磁協会常任理事)をアドバイザーに迎え、「生活とアート」をコンセプトに新しい切り口の展覧会を開催しています。

谷本 景展 -古代から-

会期:2015年8月27日(木)〜10月27日(火)
会場:LIXILギャラリー

「古代から '13」 2013年 H50×W56×D13.5cm

LIXILギャラリーでは2015年8月27日(木)〜10月27日(火)の期間
「谷本 景展 −古代から−」を開催します。
谷本 景氏は三重県伊賀市に生まれ、陶芸を学んだ後に20代でヨーロッパへ渡りパリで銅版画を学びました。1977年に帰国してから現在に至るまで、伝統的な伊賀焼の技術を継承しながら、独自の絵画的要素を取り入れた「現代の伊賀」を創作しています。本展では、2013年より制作されている造形作品「古代から」シリーズより、新作を含む10点を展示します。

「古代から 14-4」 2015年 H60×W35×D14 cm

│開催概要│

「谷本 景展 −古代から−」

会 期
2015年8月27日(木)〜10月27日(火)
★アーティスト・トーク&レセプション
日時:2015年9月11日(金)18:00〜19:30
休館日
水曜日、9月23日(祝)
開館時間
10:00〜18:00
企 画
株式会社LIXIL
会 場
LIXILギャラリー
観覧料
無料
会場写真
http://www1.lixil.co.jp/gallery/
会期開始5日目から会場写真をご覧頂けます。

│展覧会の見どころ│

1.遠く古代からの息吹を表現

本展では谷本 景氏の造形作品の中でも、2013年頃より始まった近作である「古代から」シリーズの中より新作を含む10点を展示します。「古代から」は、古代遺跡から出土した銅鐸をイメージした作品シリーズで、長い歳月の間に土に埋もれ、腐食し朽ちかけたものの美しさと、そこへ馳せる想いを追究して制作された「遠く古代からの息吹」を表現しています。

2.桃山時代からつづく伊賀焼を現代へ

「古代から」シリーズが生まれた背景には、谷本氏が桃山時代から続く伝統の伊賀焼技術の継承者であることが挙げられます。古伊賀の復興を目指していた父・谷本光生氏の許で制作した後、土の持っている素材の面白さを生かし切れていないと感じた谷本氏は、古伊賀の特徴である「火色・焦げ・ビードロ釉」を新たに解釈し直し、その焼き上がりに絵画的要素を取り入れた独自の「現代の伊賀」を創造します。「古代から」シリーズは、現代陶芸では少なかった「土味・焼味」を日本のやきものの本質として再構築するかのようにつくられ、「土と焼きと造形」のバランスが見事に溶けあった作品です。谷本氏は不完全で不調和なものの在り様を美意識の源とし、時が刻む自然の姿を作品に映し出しています。谷本氏の想いを表現した新しい伊賀焼の世界は、同時代を生きる在り方を伝えてきます。

│作者略歴│

谷本 景 (Tanimoto kei)

1948
三重県伊賀市に陶芸家・谷本光生の長男として生まれる
1970
美濃にて日根野作三、加藤仁に師事
1972
伊賀三田窯にて作陶
1973
パリのウィリアム・ヘイターのアトリエ17にて銅版画を学ぶ
1976
パリにて陶芸展(フランス)
1977
ギメ東洋美術館にて陶芸作品によるデモンストレーション(フランス)、
帰国後、三田窯を継承。以後、全国各地で個展開催
1978
個展(三越/池袋)、「伊賀・信楽二人展」(小田急/新宿)
1980
「伊賀・信楽新作展」(松坂屋/静岡)、「景茶陶展」(益田屋/東京)、
「光生・景茶陶展」(大丸/高知)
1981
「光生・景茶陶展」(玉屋/福岡)
1982
「伊賀・信楽二人展」(赤坂グリーン・ギャラリー/東京)、個展(三越/新潟)
1984
「光生・景・洋・三人展」(大丸/福岡)、個展(池袋三越/東京)
1986
親子展(岩田屋/熊本)、「三重の茶・花器展」に出品(三重県立博物館)
個展(野村美術館/京都)
1987
親子展(大丸/福岡)
1988
「陶芸百選展」に出品(島屋/大阪・東京)
1989
「土来花来」展(マスダ・スタジオ/東京)
1990
明治村茶会に出品(犬山・愛知)
1991
「伊賀・信楽展」に出品(香雪美術館/兵庫)、個展(松坂屋/横浜)
1994
「伊賀陶芸会展」に出品(三重県立美術館)、「三重陶芸作家展」に出品(近鉄/四日市)
1996
「三重陶芸作家展」に出品(近鉄/四日市)、「茶の湯と野の花の出合い展」に出品(玉屋/佐賀)
1997
「三重の作家たち展」に出品(三重県文化センター)
1999
個展(島屋/京都)、(近鉄/名張)
2000
「NHK やきもの探訪」に出演
2001
個展(小倉玉屋/北九州)
2002
個展「壺と華」(名鉄百貨店/名古屋)
2003
「工芸家の大正・昭和・平成展」に出品(三重県文化会館)、個展(和光/銀座)
2004
個展(島屋/京都)、現代茶陶展(サン・ギャラリー・住惠/名古屋)に出品
2005
「東海の陶芸」展に出品(名古屋)
2007
個展(大丸/大阪)
2008
個展(大丸/東京)
2011
個展(フランクフルト・ドイツ)
2013
個展(フランクフルト・ドイツ)
2014
個展「古代から 谷本景」(現代美術 艸居/京都)