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心豊かな暮らし創造のため、住生活の今と未来を発信し続ける
LIXIL文化活動35周年を記念し、
LIXILギャラリーの歩みを振り返る特別展示を開催

2016年10月28日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:瀬戸欣哉)では、1981年開設の「伊奈ギャラリー」(後にINAXギャラリー、現在のLIXILギャラリー)よりスタートした、ギャラリー運営、出版事業、ミュージアム運営などの文化活動が、今年で35周年を迎えました。この節目に際し、これまでの活動を振り返ると共に、改めてLIXILの文化活動を広く知っていただくための特別イベントをLIXIL:GINZA(東京都中央区京橋)で開催します。

「LIVING CULTURE LIXILギャラリーのグラフィック 35年の視点」に展示予定のポスター

LIXIL:GINZA(東京都中央区京橋3-6-18)では、2016年10月29日から11月24日まで、LIXILギャラリー35年の歩みを振り返る展覧会 「LIVING CULTURE LIXILギャラリーのグラフィック 35年の視点」を開催し、LIXILギャラリーが過去35年間、展覧会ごとに制作してきたポスター、案内はがき、LIXIL BOOKLET、リーフレットなどのグラフィック約700点の中から、300余りを展示します。展覧会の内容を反映し、伝達すべきエッセンスを凝縮したグラフィックを通して、過去から未来へと続く、ギャラリーの独自の視点を浮き彫りにします。

また、展覧会とあわせ、10月から12月まで、全国の書店約20店で、LIXIL出版「LIXIL BOOKLET」展を開催しています。LIXILギャラリー「建築とデザインとその周辺をめぐる」巡回企画展(東京・大阪)の関連書籍であるLIXIL BOOKLETは、これまでに162点が発行され、単独の書籍としても専門家から一般の読者まで幅広い層から支持されています。

LIXILの文化活動は、「一番いい場所に文化の場を」という考えから、東京・京橋の「銀座ショールーム」に1981年に開設された「伊奈ギャラリー」を皮切りにスタートしました。ギャラリーでは、建築やデザインにまつわるテーマを独自の視点で発掘するオリジナルの企画展や、前衛的な「現代美術」を広く一般に紹介する展覧会を実施し、観る人に刺激を与え、日々の暮らしに新たな気づきをもたらしました。また、衛生陶器やセラミックタイルのメーカーとして関わりの深い「やきもの」作品の紹介にも積極的に取り組み、国内外の若手陶芸作家の発掘と陶芸振興に大きな役割を果たしています。

1986年には、巡回企画展の関連書籍の発刊を機に出版事業がスタートします。客観的な立場から建築や生活文化を深く掘り下げる質の高い書籍を継続して発刊する同事業は、独自の品ぞろえに定評のある書店「ブックギャラリー」(中央区京橋)と共に、知の愉しみを提供し続けています。他社に先駆けた先進的なこれらの文化活動は社会からも高い評価を得て、1991年には「第1回メセナ大賞・特別賞」を、2001年には「第11回メセナ大賞・企業文化賞」を受賞しています。

さらには、INAXブランド発祥の地、愛知県常滑市でも、やきものづくりの技術や伝統を次世代へ継承する活動として、1986年、大正から昭和に隆盛を極めた土管産業の痕跡を残す産業遺産「窯のある広場・資料館」の公開をはじめとして、「世界のタイル博物館」、「陶楽工房(とうがくこうぼう)」と順次文化施設を開設、2006年に複合文化施設「INAXライブミュージアム」が誕生しました。

2011年、LIXILへの統合を機に、各々の活動は「LIXILギャラリー」「LIXIL出版」「LIXILブックギャラリー」と名称を変更し、その後も時代の潮流に合わせて柔軟に企画をかえながら、社会に求められるテーマに独自のアプローチで迫る斬新な活動を継続しています。2012年には企業博物館「LIXIL資料館」(東京都江東区)を新設したほか、新たにLIXILの一員となった株式会社川島織物セルコンが運営する国内最古の企業博物館「織物文化館」(京都府京都市)も、創業170年を誇る同社の企業史と、織物の伝統、文化を後世に伝えるべく、LIXILの文化活動と歩みを共にしています。

※INAX創業の歴史やものづくりの伝統を継承する「INAXライブミュージアム」は、その意義から名称の変更は行いませんでした。

LIXILは、100年を超える永きにわたって、ライフスタイルや時代の変化と歩みを共にし、人びとの暮らしに寄り添ってきました。私たちが大切にしている「LIVING CULTURE」という信念は、先人の営みによって培われた技術と伝統に根ざしており、LIXILは、心豊かな暮らしのあるべき姿を目指して、誠実にものづくりに取り組んでいます。LIXILはこれからも、ギャラリー、ミュージアム、書籍にまつわる事業を通して、1人ひとりのオーディエンスと真摯に向き合いながら、ものづくりの歴史を継承し、過去の営みから新たな視点や気づきをもたらす文化活動を行っていきます。

LIVING CULTUREについて

LIXILは、創業期のクラフトマンシップを今に語り継ぎ、常に建築家やデザイナーと手を携え、機能性と洗練された美しさの融合を追求してきました。それこそが、私たちが掲げる「LIVING CULTURE」というコンセプトです。私たちはミュージアム、ギャラリー、資料館および出版活動を柱とした文化活動を通して、ものづくりの技と心を次世代に伝え、斬新なアイデアを発信する場を提供し、LIVING CULTURE を表現していきます。LIXILは、ものづくりにこだわり、ライフスタイルや時代に合った美しく機能的な製品を作り続けることで世界中の人びとの豊かで快適な住生活の未来に貢献していきます。

「LIVING CULTURE」シンボルマーク

ピースを組み合わせたモザイクタイルのパターン、
多様な糸が織り重なった織物の絵柄。
それらを模して、LIVING CULTUREの頭文字
LとCを表しました。


<参考資料>

■LIXIL文化活動のあゆみ(年表)

1981年 銀座ショールーム内に「INAXギャラリー(当時伊奈ギャラリー)1・2」を開設。
1984年 大阪ショールーム(四ツ橋)内に「INAXギャラリー大阪」を開設。
1986年 出版事業を開始(現LIXIL出版)。 愛知県常滑市に「窯のある広場・資料館」を開設。
ギャラリー活動に対し、日本デザイン協会「日本文化デザイン賞」受賞。
ショールームで地域密着型の展覧会活動を行う。札幌スペース(1986-2000)、広島スペース(1987-1998)、金沢スペース(1992-2003)、高松スペース(1992-1998)
1988年 名古屋ショールーム内に「INAXギャラリー名古屋」を開設(2012年5月休廊)。
銀座ショールーム1階に「INAXブックギャラリー」を開設。 常滑市に「とこなめトイレパーク」を開設。
1989年 「INAXデザインプライズ」を創設し、ヨーロッパの陶芸家を招聘(-1998年)。
1991年 ギャラリーでの展覧会開催や出版活動が評価され「第1回メセナ大賞・特別賞」受賞。
1993年 ギャラリー1の展示と図録に対し、日本建築協会「第3回日本建築協会賞」受賞。
1994年 新宿ショールーム内に、「INAXガレリア・セラミカ」を開設(2006年京橋に移転)。
「窯のある広場・資料館」が日本産業デザイン振興会「グッドデザイン賞」受賞。
1997年 常滑市に「世界のタイル博物館」を開設。 「窯のある広場・資料館」が「登録有形文化財」に指定。
「世界のタイル博物館」が愛知県「第5回愛知まちなみ建築賞」受賞。
1999年 常滑市に「陶楽工房(とうがくこうぼう)」を開設。
2001年 「世界のタイル博物館」「INAXギャラリー」などの活動に対し、「第11回メセナ大賞・企業文化賞」受賞。
2005年 INAX出版「青木淳 JUN AOKI COMPLETE WORKS1」が「第39回造本装丁コンクール・経済大臣賞」受賞。
2006年 「土・どろんこ館」「ものづくり工房」を新設し5館からなる「INAXライブミュージアム」を常滑市にグランドオープン。
「INAXギャラリー大阪」はショールームの移転に伴い、四ツ橋から本町に移転。
2007年 「世界のタイル博物館」の展示リニューアル。 「窯のある広場・資料館」が経済産業省「近代化産業遺産」に認定。
「INAXライブミュージアム」が、「グッドデザイン賞」、日本サインデザイン協会「第41回SDA賞・地区デザイン賞」受賞。
「土・どろんこ館」が中部建築賞協議会「第39回中部建築賞」、愛知県「第12回人にやさしい街づくり賞」「第15回愛知まちなみ建築賞」受賞。
2008年 「INAXライブミュージアム」の活動がキッズデザイン協議会「第2回キッズデザイン賞/コミュニケーションデザイン部門」受賞。
「ものづくり工房」がジオ・ポンティ設計「聖フランチェスコ教会」のタイル修復に協力、ミラノ副司教から記念プレートを授与。
2009-11年 「窯のある広場・資料館」の常設展示をリニューアル。
2012年 『LIXILギャラリー』『LIXILブックギャラリー』『LIXIL出版』へ名称を変更。
「建築陶器のはじまり館」をINAXライブミュージアムに開設。
生活文化の歩みと企業史を展示する「LIXIL資料館」を東京都江東区に開設。
2013年 「LIXILギャラリー」(大阪)はショールームの移転に伴い、本町からグランフロント大阪(梅田)に移転。
「INAXライブミュージアム」が、テラコッタの継続的な収集・保存・公開等の活動に対し日本建築学会賞(業績)を受賞。
2014年 「やきもの展」の企画リニューアル。美術評論家・日本陶磁協会常任理事 森孝一氏がアドバイザーとなる。
LIXIL出版『食と建築土木』が第5回辻静雄食文化賞を受賞。
「現代美術展」の企画リニューアル。監修者として清水敏男(アートディレクター)、宮田亮平(金工作家)、伊東豊雄(建築家)、隈研吾(建築家)が「クリエイションの未来展」を展開する。

■LIXIL文化活動概要

『LIXILギャラリー』 1981年開設/35周年

所在地(東京) 〒104-0031  東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビルLIXIL:GINZA 2F
TEL 03-5250-6530
所在地(大阪)〒530-0011 大阪府大阪市北区大深町4-20グランフロント大阪南館タワーA 12階
TEL 06-6733-1790
U R L http://www1.lixil.co.jp/gallery

1981年、銀座ショールーム新設にともない「一番良い場所には文化を」という考えから始まったギャラリーは、現在、「建築とデザインとその周辺をめぐる巡回企画展」、「建築・美術展」、「やきもの展」の3本を軸に展開しています。

1)「建築とデザインとその周辺をめぐる巡回企画展」
開設以来「建築とデザインとその周辺」をめぐり、独自の視点でテーマを発掘し、年間4本の企画展を、
東京会場(1981年〜)、大阪会場(1984年〜)で巡回。展示にあわせてLIXIL BOOKLETを編集し、LIXIL出版より発行。

2)「建築・美術展」
2014年9月より「クリエイションの未来展」と題して、日本の建築・美術界を牽引する4人のクリエイター、清水敏男(アートディレクター)、宮田亮平(金工家)、伊東豊雄(建築家)、隈研吾(建築家)を監修者に迎え、独自のテーマで現在進行形の考えを具現化する展覧会を開催。

3)「やきもの展」
2014年4月より「生活とアート」をコンセプトに、美術評論家・日本陶磁協会常任理事 森孝一氏をアドバイザーに迎え、新しい切り口のやきもの展覧会を開催。

『LIXIL出版』 1986年開設/30周年

所在地 〒104-0031 東京都中央区京橋3-6-18東京建物京橋ビル LIXIL:GINZA B1F
TEL 03-5250-6571
U R L http://www1.lixil.co.jp/publish/

建築や住文化をテーマに、都市、建築、デザイン、生活文化を新しい視点で捉え直す書籍を発行しています。
年4冊発行している「LIXIL BOOKLET」のほか、若手建築家の建築思想から建築の方途を探る「現代建築家コンセプト・シリーズ」をはじめ、建築作品集や単行本を刊行し、全国の書店で販売しています。
また、建築や都市のあり方や現代社会の変容について考える「10+1 web site(テンプラスワン・ウェブサイト)」など、WEBでの情報も積極的に配信しています。

『LIXILブックギャラリー』 1988年開設/28周年

所在地 〒104-0031 東京都中央区京橋3-6-18東京建物京橋ビルLIXIL:GINZA 1F
TEL 03-5250-6543
U R L http://www1.lixil.co.jp/bookgallery

LIXILならではの視点で、「暮らしを豊かにする」をテーマに、建築・インテリア・デザイン・やきものを中心とした書籍を1点1点セレクトし販売する書店です。アンテナショップとして、BOOKLETをはじめLIXIL出版の書籍を揃えています。こぢんまりとした店構えではありますが、きめ細かいサービスと独自の品揃えで、じっくりと読みたい本を選んでいただけます。「巡回企画展」会期中には関連書籍を集めたブックフェアを、また2ヶ月に一度展開する「オリジナルブックフェア」ではひとつのテーマに沿って様々なジャンルから読書の楽しみを提案しています。

『INAXライブミュージアム』 2006年グランドオープン/10周年

(「窯のある広場・資料館」は1986年開設/30周年)

所在地 〒479-8586 愛知県常滑市奥栄町1-130
TEL 0569-34-8282
U R L http://www1.lixil.co.jp/ilm

土とやきものの魅力や、ものづくりの心を伝える体験・体感型の文化施設。1986年「窯のある広場・資料館」に始まり、「世界のタイル博物館」(1997年)「陶楽工房」(1999年)を順次開設、2006年には「建築陶器のはじまり館」を開設。高い煙突と大きな窯、世界の装飾タイル、染付古便器などの展示のほか、独自企画の展覧会、体験教室やワークショップの開催など、躍動感あふれる活動を展開しています。

『LIXIL資料館』 2012年開設

所在地 〒136-8535 東京都江東区大島2-1-1 LIXIL WINGビル
TEL 03-3638-6276
U R L http://www.lixil.co.jp/corporate/csr/culture/shiryokan.htm

住生活文化にかかわってきたLIXILグループの統合各社が歩んできた道のりや技術、製品の歴史をたどる資料館。旧個社の創業の歴史や企業理念をわかりやすく紹介すると共に、日本の生活様式の近代化に欠かせないエポックメイキングな製品にまつわる資料などをアーカイブ展示しています。「ミュージアムゾーン」「ライブラリーゾーン」に加え、2013年には過去に起きた不具合事例を展示し、安全な製品使用を促す「安全なくらしのギャラリー」を開設。LIXILへの理解を深めるコミュニケーションの場です。

『川島織物セルコン 織物文化館』

所在地 〒601-1192 京都府京都市左京区静市市原町265
TEL 075-741-4120
U R L http://www.kawashimaselkon.co.jp/bunkakan

1889年に二代川島甚兵衞が建てた洋館「織物参考館」に始まり、翌年1月、帝国博物館の初代総長、九鬼隆一氏に「川島織物博物假館」と命名された国内で最も古い企業博物館。世界各国から収集した染織品約8万点、内外の古書約2万点、創業以来製作してきた製品の試織裂、原画類約6万点、あわせて16万点を収蔵し、これらの史資料を記録整理・研究、修復してテーマごとに展示しています。各種機関と協同研究や学術的なプロジェクトにも参画。