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やきもの展のご案内

2016年10月07日

市野雅彦展 −土のおもむくまま−

会期:2016年11月4日(金)〜12月26日(月)
会場:LIXILギャラリー

「丹波土塊(たんばつちくれ)」
2008年30×18.5×H17cm
写真/ 鈴木静華

LIXILギャラリーでは、2016年11月4日(金)〜12月26日(月)の期間「市野雅彦展 −土のおもむくまま−」を開催します。市野雅彦氏は、古窯丹波焼の茶陶の家に生まれ育ち、最年少で日本陶芸展最優秀作品賞を受賞、丹波焼の伝統的な技術と風土の精神を受け継ぎながら、独自の現代的な造形作品を制作しています。

本展では陶歴35年の多様なスタイルの中から、土の表情や質感をテーマに自然の生命力を感じさせるような造形作品10点を展示します。丹波の日々の暮らしの中から生まれ出てくる、市野氏の心象を映した大らかで温かみがあり、どこかユーモラスな作品をどうぞお楽しみ下さい。

「Untitled」
2016年
13.5×14×24cm

│開催概要│

「市野雅彦展 −土のおもむくまま−」

会 期
2016年11月4日(金)〜12月26日(月)
★アーティスト・トーク&レセプション
日時:2016年11月4日(金)18:30〜19:30
休館日
水曜日、11月27日(日)
開館時間
10:00〜18:00
企 画
株式会社LIXIL
会 場
LIXILギャラリー
観覧料
無料
会場写真
http://www1.lixil.co.jp/gallery/
会期開始5日目から会場写真をご覧頂けます。

│展覧会のみどころ│

「Untitled」(部分)

日々の暮らしの中から生まれる

市野雅彦氏は古窯丹波焼の伝統を受け継ぐ茶陶の家に生まれ、95年には最年少の34歳で日本陶芸展最優秀作品賞を受賞し、35年間にわたり丹波焼のイメージを刷新するような大胆で精緻な造形作品を制作してきました。

市野氏の作品は端正な線刻技法や象眼技法を生かしたシャープなイメージのものから、有機的なかたちの土塊のような作品まで多様なスタイルがあります。いずれの作品にも丹波の土と釉薬、焼成方法、風土に学んだ精神が息づいています。

市野氏は若き日の修行時代に京都で日々土づくりを行った経験から、丹波に帰ってからも土を集め、現在100トンにもなるコレクションがあります。土に宿る自然の生命力を生かし、それぞれの個性、魅力を伝え、日々の暮らの中から生まれてくるようなモノづくりを行いたいと考えています。その造形は大らかで柔らか味があり、どこかユーモラスでチャーミングです。

本展では、丹波中世以来の伝統である焼締めによる「丹波土塊」、心象風景の中の田圃をイメージした「Untitled」など、土の感触を表現した作品10点を展示します。

│作者略歴│

市野雅彦(ICHINO Masahiko)

1961
兵庫県篠山市に生まれる
1981
嵯峨美術短大(現 京都嵯峨芸術大学)陶芸科卒業
今井政之氏、父・信水に師事
1986
国際陶磁器フェスティバル美濃 入選('89)
日展 入選('89、'90、'95)
1988
独立し、大雅窯を築く
1989
陶芸ビエンナーレ89 入選('95)
朝日陶芸展 入選('90、'92、'93、'94)
1992
茶の湯の造形展入選(田部美術館・島根 / '95、'99、'03 入選 / '96、'98、'10 優秀賞 / '04、'05 奨励賞 / '09 大賞)
1993
日本陶芸展入選('97、'99 入選 / '95 大賞・秩父宮賜杯 / '01 推薦出品 / '05、'07招待出品)
1997
NHK・BS2放送「やきもの探訪」放映
1998
NHKやきもの探訪展(日本橋島屋・東京 他)
1999
海外巡回・日本の陶芸展(国際交流基金主催・南米巡回)
日本の工芸〈今〉百選展(三越エトワール・パリ / 日本橋三越本店・東京 他)
2000
茶の湯−現代の造形展(ヘルシンキ市立美術館・フィンランド)
国際陶芸交流展(中国美術館・北京)
兵庫県芸術奨励賞受賞
2001
アジアのアート展(ケイティ ジョーンズ ギャラリー・ロンドン)
2002
アジア国際現代陶芸展(台北県立鶯歌陶芸博物館・台湾)
2003
現代韓日陶芸展(錦湖美術館、ソウル)
2004
COLLECT(V&A美術館、サーチギャラリー・ロンドン '08、'09、'10、'11、'15)
2006
2005年度日本陶磁協会賞受賞(銀座・和光にて記念展)
2007
兵庫の陶芸(兵庫陶芸美術館)
パラミタ陶芸大賞展 準大賞受賞(パラミタミュージアム・三重)
現代陶芸への招待(兵庫陶芸美術館)
神戸市文化奨励賞受賞
2008
光州ビエンナーレ日韓現代陶磁器展(韓国民俗博物館・ソウル)
2009
滋賀県立陶芸の森にて招聘作家として作品制作
未来へのタカラモノ(日本橋高島屋・東京 他)
2010
現代の茶−造形の自由−(菊池寛実記念智美術館・東京)
現代工芸への視点−茶事をめぐって(東京国立近代美術館)
2011
現代陶芸の地平を拓く(兵庫陶芸美術館)
現代工芸アートフェア(東京国際フォーラム)
茶陶・造形と意匠にみる現在性(ギャラリーヴォイス・岐阜)
兵庫県文化賞受賞
2014
アイデンティティとオリジナリティ(兵庫陶芸美術館)
2015
茶−今日のしつらえ(札幌芸術の森工芸館)
近代工芸と茶の湯(東京国立近代美術館工芸館)
市野雅彦−軌跡、丹波にて(兵庫陶芸美術館)
2016
うつろのかたち−市野雅彦・陶展UTUWA(パラミタミュージアム、三重)