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【ニュースレター】“地域支え合いセンター”の機能を備え、被災者のコミュニティづくりを支援する
『益城町テクノ本格型みんなの家』に製品を提供しました
〜LIXILは「みんなの家」への支援を通じて熊本を応援しています〜

2016年12月07日

住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:瀬戸欣哉)は、「熊本地震で被災された方々の痛みを最小化し、少しでも安らぎを感じていただきたい」という想いのもと、熊本県・くまもとアートポリス(以下、KAP)が進める「みんなの家」プロジェクトの趣旨に賛同し、本年12月、益城町テクノ仮設団地内に完成した県内最大規模となる『益城町テクノ本格型みんなの家』の建設に協力、窓やトイレ、キッチンなどのLIXIL製品を提供しました。

みんなの家 外観

みんなの家 内観

KAP事業ではこれまでも、東日本大震災や熊本広域水害などに際し、コミッショナーである伊東豊雄氏のもと、被災者の方々が憩い、復興について語り合う拠点として「みんなの家」を各地で建設してきました。

これらの経験を活かし、熊本地震後、16市町村110団地に4千戸を超える仮設住宅を建設している熊本県においても、被災者の孤立等を防ぎコミュニティづくりにつながるような施設として、各団地に60㎡の集会所や40㎡の談話室といった規格型「みんなの家」の建設が進められています。12月7日現在で、熊本地震によって整備される「みんなの家」全84棟(予定)のうち、76棟が完成しています。

益城町テクノ団地では11棟目となる、今回の『益城町テクノ本格型みんなの家』は、従来の規格型とは異なり、仮設住宅入居後、入居者との話し合いの上で計画されたもので、アンケート形式で利用方法などについて意見を募り、設計者である岡野道子氏がそれを反映していく形で設計が進められました。 入居者が集うための"集会スペース"と、福祉環境の充実に向けた地域支え合いセンター事業の"運営スペース"を備えた約100㎡の施設は、熊本地震によって整備される「みんなの家」の中で最大規模となります。

12月3日に行われた完成式では、益城町の西村博則町長をはじめ、KAPコミッショナーの伊東豊雄氏、設計者である岡野道子氏らが参加し、「みんなの家」表札設置式や有明高専吹奏楽部による演奏会などが行われました。また岡野道子氏が設計に携わり2013年7月に完成した宮城県岩沼市「岩沼みんなの家」より入居者の皆さんへ約1トンのお米が贈呈されました。

LIXILでは、これまでも仙台市宮城野区、岩沼市、釜石市商店街、陸前高田市をはじめとした「みんなの家」において、製品を提供することで被災地域の復興支援を行ってまいりました。これからも引き続き「みんなの家」への協力を通じて、熊本を応援していきます。

<参考資料>

『益城町テクノ本格型みんなの家』について

1. 建設場所
益城町テクノ仮設団地内
2. 規模・構造
木造平屋建て 床面積約100㎡ (集会スペース約75㎡ 、運営スペース約25㎡ )
3. 設計者
岡野道子氏(岡野道子建築設計事務所[東京都])
4. 建設着手
2016年10月11日
5. 備考
運営スペースには平日、職員が常駐し、事業を実施する予定。

LIXIL提供商材:

トイレ

キッチン

『益城町テクノ本格型みんな家』完成式について

12月3日(土)益城町テクノ仮設団地内にて完成式が行われました。事業主である熊本県土木部建築住宅局長の田邉肇氏、くまもとアートポリスコミッショナーである伊東豊雄氏、設計者である岡野道子氏らの挨拶のあと、「みんなの家」表札設置式、有明高専吹奏楽部による演奏会が行われました。演奏会にはくまモンも登場し、大きな歓声を浴びていました。最後には、同じく岡野道子氏が設計に携わった「岩沼みんなの家」より入居者の皆さんへお米が配られました。
また、翌12月4日(日)は雨の中、桜贈呈式が開催され、花壇には芝桜も植えられました。

伊東豊雄氏のコメント
「『みんなの家』は皆さまが大変な生活の中で、少しでも気持ちを安らげていただければという思いでつくっています。大切にしていることは、まず皆さまのご意見を伺いながら作っていくこと、また皆さまと力を合わせて一緒に作っていくこと、そして今後の暮らしについて話し合っていただけるような場所になって欲しいという趣旨で取り組んでいます。今回はKASEI※の学生が机や花壇の制作などに協力してくださいました。今後もここでの催しにKASEIの学生がお手伝いをしてくれますので、大変な暮らしの中で少しでも楽しんでいただけたらと思います」

岡野道子氏のコメント
「益城町テクノ仮設団地は非常に大きな規模ですが、すでに敷地内に散歩道が出来ていたので、この散歩道の途中に、屋外の集まりやすい場所を作れたらいいのではないかと考え、大きなテラスを作りました。誰でも気軽に入って集まれる場所になっていますので、日常的に使ってもらえればと思っています。またこれで終わりではなく、KASEIの学生と協力しながら、引き続き一緒にコミュニケーションをとって楽しい場所づくりをみんなと続けていきたいと考えています」

※KASEI プロジェクト(Kyushu Architecture Student Supporters for Environmental Improvement project)は、九州山口の大学を中心に建築系大学大学生が協力して熊本地震の被災地に建設された仮設住宅地の環境改善を行っている活動です。

完成式の様子

表札設置式の様子

演奏会の様子

岩沼からのお米配布の様子

桜贈呈式の様子

花壇へ芝桜の植樹の様子