星野暁 展 始まりのかたち−螺旋 '17
会期:2017年9月15日(金)〜10月24日(火)
会場:LIXILギャラリー
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「土、水、火 / 地、雲、風」(部分)
2010年 ヴァロリス国際ビエンナーレ
250×2200×350cm 黒陶
LIXILギャラリーでは2017年9月15日(金)〜10月24日(火)の期間、星野
暁
展「始まりのかたち−螺旋 '17」を開催します。
星野暁氏は1974年に前衛陶芸集団 「走泥社」の同人となり、陶芸による作品の制作をスタートしました。今日に至るまでおもに黒陶によるオブジェやモニュメント、インスタレーションなどジャンルにとらわれない幅広い作品を制作しています。
本展では、小さな黒陶の陶片 約1000個をギャラリーの壁一面に設置するインスタレーション作品「始まりのかたち― 螺旋」シリーズ1点を展示します。
このシリーズは1989年頃より制作されている星野氏の代表的な壁面インスタレーション作品で、自然への畏怖と畏敬の念をテーマに、展示空間に合わせて黒陶の陶片が自然のみならず宇宙生成の原初的なかたちである螺旋や渦巻き状に設置されるダイナミックな作品です。
今展は、近年関西や海外での発表が中心となっている星野氏の18年ぶりの東京での個展開催となります。
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「土、水、火 / 地、雲、風」 (部分)
2010年 250×2200×350cm 黒陶
星野暁展 「始まりのかたち−螺旋 '17」
- 会 期
- 017年9月15日(金)〜10月24日(火)
★アーティスト・トーク
日時:2017年9月15日(金)18:00〜18:30
- 休館日
- 水曜日
- 開館時間
- 10:00〜18:00
- 企 画
- 株式会社LIXIL
- 会 場
- LIXILギャラリー
- 観覧料
- 無料
- 会場写真
- http://www1.lixil.co.jp/gallery/
原初的な自然のエネルギー 黒陶のインスタレーション
星野暁氏は1970年代初頭に、京都で前衛陶芸集団「走泥社」を代表するメンバーの八木一夫の黒陶の作品に出会って深く心を揺さぶられ、作陶を自らの仕事と定めて1974年走泥社の同人となり発表をスタートします。星野氏にとって黒陶のモノトーンの世界は生まれ育った北国の雪景に似て、また土の感触は子供時代に田圃で野球の球を拾った日々に近いものでした。
1979年には作品「表層・深層Ⅱ」によって第5回日本陶芸展文部大臣賞を受賞します。
その後1986年にアトリエを土砂崩れで失うという自然の猛威を体験したことから、土は単に作品を作る素材ではなく、自然そのものであり、生命とエネルギーの備わった、人が共存、共生する存在として認識するようになります。
1989年には「古代緑地」シリーズが、続いて「始まりのかたち― 螺旋」シリーズが誕生します。この二つのシリーズは身体感覚に基づき、指や掌などの痕跡を残した約1000個の黒陶の陶片を、世界の生成の原初的な法則のひとつである螺旋や渦巻のかたちに壁面に設置するダイナミックなインスタレーション作品です。
今展は星野氏の18年ぶりの東京での発表となり、会場の空間に合わせた「始まりのかたち― 螺旋 '17」が新たに制作されます。
- 1945
- 新潟県見附市に生まれる
- 1971
- 立命館大学卒業
- 1971〜73
- 藤平陶芸にて陶芸技術を修得
- 1973
- 京都府八幡市にアトリエをもつ
- 1974〜80
- 「走泥社」会員、「走泥社展」(京都市美術館/京都、伊勢丹百貨店/東京)
- 1975
- 個展(ギャラリー射手座/京都 '77, '79, '80)
- 1977
- 京都府相楽郡和束町にアトリエを移す
- 1979
- 第5回日本陶芸展 文部大臣賞(大丸百貨店/東京、大阪他巡回)
- 1980
- 個展(赤坂グリーンギャラリー/東京 '84, '91, '99)
個展(番画廊/大阪 '82, '85, '90, '93, '97)
- 1983
- イースト・シドニー・テクニカル・カレッジで客員准教授(オーストラリア)
- 1984
- 「コンストラクション」三人展(クラフトカウンシルセンター/シドニー・オーストラリア)
- 1984〜91
- 成安女子短期大学非常勤講師
- 1985
- 個展(ウエストベスギャラリーコヅカ/名古屋 '90, '93, '96, '03)
- 1986
- 集中豪雨により裏山が崩れ、和束町のアトリエを失う
- 1987
- キャンベラ・スクール・オブ・アートで客員准教授(オーストラリア)
- 1989
- 滋賀県滋賀郡志賀町北浜にアトリエを移す
- 1990
- スキドモア・カレッジに滞在制作 《出現》(ニューヨーク州・アメリカ)
- 1991
- 大阪産業大学工学部環境デザイン学科助教授(1998年同教授)
個展(福岡県立美術館+ライフギャラリー点/福岡)
- 1993
- 新潟県見附市文化ホール「アルカディア」ホワイエに陶壁作品を委嘱制作
- 1994
- キャンベラ・スクール・オブ・アート滞在制作 《古代緑地Ⅳ》(オーストラリア)
- 1995
- 「庄司達、星野暁―現代日本の彫刻」(ANUドリルホールギャラリー/キャンベラ・オーストラリア)
- 1996
- 岐阜市神田町にモニュメント作品委嘱制作
大阪府泉佐野市立文化会館エブノ泉の森ホールに水中モニュメント作品を委嘱制作
第6回国際陶芸キャンプ岡山を企画運営
- 1998
- EKWC(ヨーロピアン・セラミック・ワーク・センター/オランダ)招聘制作 《再生 /コペルニカス以前の泥Ⅱ》
「サントリー美術館大賞展'98−挑むかたち」佐治奨励賞受賞
- 1999
- 滋賀県立陶芸の森 招聘制作 《古代緑地の雨》
個展「再生/コペルニカス以前の泥Ⅱ」(アリアナ美術館/ジュネーブ・スイス)
- 2000
- 滋賀県滋賀郡志賀町八屋戸にアトリエを移す
個展「古代緑地」(西フランドル州立近代美術館/オステンド・ベルギー)
- 2001
- 個展「古代緑地の雨」+パフォーマンス(V&A美術館/ロンドン)
- 2002
- 滋賀の現代作家展「星野暁 黒陶 出現する形象」(滋賀県立近代美術館/大津)
個展「泡の誕生」(ギャラリー・デ・ビット・フット/アムステルダム '04, '09)
- 2008
- 個展「春の雪」(フランク・ロイド・ギャラリー/サンタモニカ・アメリカ)
個展「開始之形'08」(台北県立鶯歌陶瓷博物館/台湾)
- 2010
- 台湾陶瓷ビエンナーレ「コーレロ」(台北県立鶯歌陶瓷博物館/台湾)
第21回ヴァロリス国際ビエンナーレ(マニエリ美術館、陶芸博物館/ヴァロリス・フランス)
- 2011
- 「テラコッタ、プリミティヴ フューチャー」(クレイアーク金海美術館/韓国)
- 2015
- 個展「Black Horse in the Dark −始原の知覚」(アートコートギャラリー/大阪)
- 2016
- 個展「表層・深層」1978−80、2016(アートコートギャラリー/大阪)