2017年10月10日
会期:2017年11月6日(月)〜12月21日(木)
会場:LIXILギャラリー
「ある女たち」 2017年
左 H375 × W190 × D170mm
中 H410 × W210 × D180mm
右 H345 × W190 × D135mm
LIXILギャラリーでは2017年11月6日 (月)〜12月21日(木)の期間、星野友幸展「人シリーズ」を開催します。
星野友幸氏は一度社会人になり、28歳の時に陶芸家を目指して、京都府立陶工高等技術専門校に入学、修了後は五条坂の陶芸家・猪飼祐一氏に師事しました。そして2013年に独自の技法「練継(ねりつぎ)」による作品にてその年の多くの陶芸賞を受賞し、陶芸家として広く知られることになりました。
その作品は、白地にピンク色の練り込み模様が幾筋ものラインやマーブル模様を描く、優美で凛としたたたずまいの白磁のうつわです。うつわの純粋造形のほかに、女性の動きや肢体のしなやかさをモチーフとした作品も制作しています。
今展では、外形のみならず人間の内面をもテーマにした「人シリーズ」を発表します。新作を含む10点を展示します。
「シナプス」 2017年 220×890×200mm
│開催概要│
星野友幸展 「人」シリーズ
│展覧会の見どころ│
星野友幸氏の作品は、白磁にピンクの練り込み模様が繊細で、凛としたたたずまいの鉢や花入れ、壺などのうつわです。
「練継(ねりつぎ)」いう星野氏独自の技法でつくられています。この言葉も星野氏による造語で、伝統的な技法である「練上(ねりあげ)」と「胴継(どうつぎ)」を組み合わせたものです。「練継(ねりつぎ)」は、磁器土にピンクの顔料を練り込んだパーツと、磁器土のままのパーツをロクロで別々に成形したのち、両方を接続することでつくられています。さらに乾燥後、表面や口縁をカンナで削り出して錬り込み模様に変化をつけ、緊張感あふれるかたちが誕生します。
「足元の練り込み模様から稜線に沿って口縁へ、そして見込(うつわの内側)の練り込み模様へと、見る方の視線の動きを意識して制作」していると星野氏は話します。
星野氏は2013年の1年間に、菊池ビエンナーレ「奨励賞」、日本陶芸展「特別展・茨城県陶芸美術館賞」、東日本伝統工芸展「三越伊勢丹賞」、陶美展「優秀賞・札幌インテリアアクア賞」、日本伝統工芸展「日本工芸会奨励賞」と多くの陶芸賞を受賞して一躍その作品と名前が知られるようになりました。今年2017年も、国際陶磁器展美濃「審査員特別賞」受賞、日本伝統工芸展入選など大きな活躍が続いています。
今春開催された個展「桜の下のロンド」では、ダンスや女性の動きをテーマにした物語性のある展示を行いました。今展ではさらに人間をテーマにした「人シリーズ」を発表します。外形のみならず、人間の内面をも形に表すことを目指した新作を含む10点を展示します。
│作者略歴│
星野友幸(HOSHINO Tomoyuki)