ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承ください。

LIXILの「破砕・回収型紙オムツ処理による介護負担と環境負荷低減」提案が
「平成30年度 第2回サステナブル建築物等先導事業(次世代住宅型)」に採択
〜高齢者施設における使用済み紙オムツ処理の負担軽減に向けた検証プロジェクト〜

2018年10月23日

株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:瀬戸欣哉)は、この度、国土交通省が募集する「平成30年度 第2回サステナブル建築物等先導事業(次世代住宅型)」に、「破砕・回収型紙オムツ処理による介護負担と環境負荷低減」プロジェクトが採択されました。

※「サステナブル建築物等先導事業(次世代住宅型)」:子育て世帯、高齢者世帯など幅広い世帯のニーズに応える住生活関連の新たなビジネス市場の創出・拡大の促進を図るため、健康・介護、少子高齢化に寄与するIoT技術等を活用した住宅の実用化に向けた課題・効果等の実証を行う事業を募り、支援する国土交通省の公募事業。

本プロジェクト イメージ

社会の高齢化が進み、要介護者認定者の数は増加の一途を辿るなか、使用済み紙オムツの処理に係る高齢者施設の負担増大が新たな社会問題として顕在化しています。肥大化する処理費用はもちろんのこと、多大な量と異臭により建物外で行わなければならない集積管理や、各部屋からの収集の手間など、施設スタッフの負担も大きく、また約8割が水分で構成される紙オムツは、焼却時の環境負荷も高くなっています。

今回採択されたプロジェクトは、高齢者施設に紙オムツ処理機を導入、紙オムツを破砕処理し減容減量させることで、高齢者施設で働く方への負担を軽減すると同時に環境負荷の低減も目指すものです。

高齢者施設に導入を予定している破砕機構付紙オムツ処理機は、破砕装置により紙オムツを3分の1以下に減容減量できるほか、分離回収装置を組み込むことで、破砕されたオムツの廃液をし尿と紙オムツ成分に分離、し尿は下水道、紙オムツ成分はごみとして回収します。

今後、紙オムツの減容減量の効果や、実際の介護者や被介護者へのアンケート調査による介護負担の低減効果等を検証し2018年度中に処理機の制作を行い、2021年度までに実用化のめどを立てる予定です。

LIXILでは、すべての人の暮らしやすさに配慮したユニバーサルデザイン(UD)への取り組みに注力しています。高齢者や障がい者だけでなく、あらゆるエンドユーザーのニーズや好みにこたえることができる新しい製品・サービスの開発を進めていきます。

<参考資料>

「破砕・回収型紙オムツ処理による介護負担と環境負荷低減」プロジェクトについて

1.実証内容

  • 紙オムツを3分の1以下に減容減量する破砕機構付紙オムツ処理機を制作し、高齢者施設に設置します。
  • 本処理機にて、し尿と紙オムツ成分に分離。
    し尿は下水道に排水し、紙オムツ成分はごみとして回収します。
  • 介護者と被介護者を対象に、介護負担軽減効果に関するアンケート調査を実施します。
  • 紙オムツの廃棄量の増減を調査し、介護と環境負荷を検証します。

紙オムツ処理機 設置イメージ

2.実証スケジュール予定

  • 2019年3月まで:破砕機構を持つオムツ処理機を制作し、高齢者施設に設置
  • 2021年3月まで:耐久試験を実施し、実用化のめどを立てる