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2018・6 展覧会のご案内
「クリエイションの未来展」 第16回
隈研吾監修
「KUMA LAB: Weaving 東京大学建築学専攻隈研吾研究室の活動」

2018年06月07日

「クリエイションの未来展」 第16回

隈研吾監修
「KUMA LAB: Weaving 東京大学建築学専攻隈研吾研究室の活動」

会期:2018年7月5日(木)〜9月25日(火)
会場:LIXILギャラリー

オーストラリア、キャンベラ・パビリオン(仮)モックアップ

LIXILギャラリー「クリエイションの未来展」について

LIXILギャラリー企画「クリエイションの未来展」では、2014年9月より日本の建築・美術界を牽引する4人のクリエイター、清水敏男氏(アートディレクター)、宮田亮平氏(金工作家)、伊東豊雄氏(建築家)、隈研吾氏(建築家)を監修者に迎え、それぞれ3ケ月ごとの会期で独自のテーマで現在進行形の考えを具現化した展覧会を開催しています。

│展覧会のみどころ│

オーストラリア、 キャンベラ・パビリオン(仮)の実物大モックアップ

「クリエイションの未来展」の第16回目となる今回は、建築家の隈研吾氏監修のもと「KUMA LAB: Weaving 東京大学建築学専攻隈研吾研究室の活動」を開催します。
「KUMA LAB」=東京大学建築学専攻隈研吾研究室では、世界中から学生が集い、隈研吾氏の建築設計やその理論を実践的に体験しています。そこでは木や石の自然素材からガラスや樹脂まで多種多様な素材を使い、積む、包む、支え合う、編むなどを操作方法の一部として、これまで数多くのプロジェクトに取り組んできました。
今展では、その中から「Weaving (編む)」をキーワードに、KUMA LABの各プロジェクトや研究室活動を映像で紹介する他、2018年秋にオーストラリアのキャンベラに設置予定のパビリオンの実物大モックアップを展示します。
KUMA LABの「Weaving (編む)」という言葉には「モノを編む」、「ヒトを編む」、「フィールドを編む」という意味も含まれます。「建築とは編んで作るものである」と考察する「KUMA LAB」最先端の取り組みをご紹介します。

オーストラリア、キャンベラ・パビリオン(仮)モックアップ

│開催概要│

隈研吾監修
「KUMA LAB: Weaving 東京大学建築学専攻隈研吾研究室の活動」

会 期
2017年7月5日(木)〜9月25日(火)
開館時間
10:00〜18:00
休館日
水曜日、8月11日(土・祝)〜15日(水)、26日(日)
企画制作
株式会社LIXIL
会場
LIXILギャラリー
東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビルLIXIL:GINZA 2F
http://www.livingculture.lixil/topics/gallery/g2-1807/
入場料
無料
協力
東京大学建築学専攻隈研吾研究室 隈研吾建築都市設計事務所

│関連企画│

関連イベントを開催します。決まり次第HPにてご案内します。

http://www.livingculture.lixil/gallery/

Photo
©J.C. Carbonne

「クリエイションの未来展」第16回 の監修者 隈研吾氏について

隈研吾 Kengo Kuma

1954年生。東京大学建築学科大学院修了。1990年、隈研吾建築都市設計事務所設立。現在、東京大学教授。1997年「森舞台/登米市伝統継承館」で日本建築学会賞受賞、その後「水/ガラス」(1995)、「石の美術館」(2000)「馬頭広重美術館」(2000)等の作品に対し、海外からの受賞も数多い。2010年「根津美術館」で毎日芸術賞。近作に浅草文化観光センター(2012)、長岡市役所アオーレ(2012)、「歌舞伎座」(2013)、ブザンソン芸術文化センター(2013)、FRACマルセイユ(2013)等。国立競技場の設計にも携わる。著書に、『自然な建築』(岩波新書 2008)、『小さな建築』(岩波書店 2013)、『日本人はどう住まうべきか?』(養老孟司氏との共著 日経BP社 2012)、『建築家、走る』(新潮社 2013)、『僕の場所』(大和書房 2014)など。

「木霊」パビリオン木組
「Wood Cloud」木組

│監修者からのコメント│

19世紀最高の建築理論家ゴットフリート・ゼンパーは、建築とは編んで作るものだと見抜いていました。彼は世界の集落を見て、そう発見したのです。隈研も、いろいろ編んでいます。今回もオーストラリアのパビリオンを依頼され、やたらに編んでみました。

(隈研吾)

展示イントロダクション

今回の展示では、2009年に始動した東京大学建築学専攻隈研吾研究室の活動を「Weaving(編む)」という言葉を通して見つめてみたいと思います。

「モノを編む」

隈研究室はこれまで多くのプロジェクトに取り組んできましたが、それらはさまざまなモノの編み方の試行であったといえます。 プラスチック棒や木材から金属板、さらには街を形成する道まで、多様な硬さ・スケールをもったモノの編み方を開発することで、新しい素材・形・環境のあり方を追求してきました。

「ヒトを編む」

そんな新しい編み方を生み出すうえで、研究室自体もさまざまなヒトが編まれる場としてあることが重要です。
研究室には、常時40名ほどの学生が在籍していますが、その半数が世界のさまざまな国・地域から来ています。異なる思想・文化をもったヒトがアイディアを出し合い、それらが編みこまれることによって、さらに新しい編み方が生み出されていくような環境を目指しています。

「フィールドを編む」

新しい編み方を考えるうえで、研究室の中だけではなく、外にあるさまざまなフィールドを自分たちに編んでいくことも欠かせません。
構造、コンピューター、ファッションなど、さまざまなフィールドで活躍するヒトたちの知識を、設計プロジェクトや研究室で企画するレクチャーなどを通して、常に研究室に編み込むことを心がけています。

今回の展示では、プラスチックと竹を結束バンドで編み込んだ、オーストラリア・キャンベラに設置予定のパビリオンの実物大のモックアップを中心に、さまざまな形で隈研究室の「Weaving」をギャラリーに張り巡らせます。来場者のみなさんもその中に編みこまれることで、隈研究室の活動を身体をとおして感じていただければと思います。

(平野利樹 東京大学建築学専攻隈研吾研究室 助教)

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