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業界初※1、災害時にはいつものトイレを1L洗浄に切り替えてそのまま使用
INAX災害配慮トイレ「レジリエンストイレ」を新開発
〜いつもと同じみんなのトイレ。災害時の避難所においても快適で使いやすいトイレを提供〜

※1当社調べ。平常時の水洗トイレを、災害時には洗浄水量を切り替えることで、そのまま水洗として使用できるものとして。

2019年03月07日

株式会社LIXILは、平常時も災害時も、いつもと同じ場所・同じ使い方で、子供から高齢者まで誰でも使えるINAX災害配慮トイレ「レジリエンストイレ」開発、4月1日より全国で発売します。

平成の30年間、日本はいくつもの自然災害に見舞われ、避難所での生活を余儀なくされる方々も多くいらっしゃいました。避難所生活における断水下では、トイレが喫緊の問題となり、普段通り水洗トイレが使用できない環境が、衛生面での問題はもちろん、被災者の精神的な負担や健康障害に繋がることも大きな課題となっています。

政府が推進する「国土強靭化(ナショナル・レジリエンス)」のもと、避難所におけるトイレの確保・管理について、自治体も様々な災害用トイレを事前準備するなど、災害への備えを進めていますが、現状は、通常の水洗トイレと災害用トイレを使い分ける形で考えられており、設置の問題や衛生面の確保など、避難者・自治体いずれの視点においてもまだ多くの課題を抱えています。

LIXILはトイレメーカーとして、この災害時のトイレ問題の解決に向けて取り組んでおり、この度、「いつもと同じみんなのトイレ」をコンセプトに、災害時の避難所においても水洗利用できる、快適で使いやすいINAX災害配慮トイレ「レジリエンストイレ」を開発しました。

「レジリエンストイレ」の最大の特長は、災害での断水時でも、いつものトイレをそのまま快適に使用できる点です。一般的なトイレと異なり、「強制開閉弁」を採用することで、平常時は5L、災害時は1Lの水で洗浄可能※2な状態に切り替えられます。

※2:レジリエンストイレのご採用にあたっては、断水時に汚物を下水道まで搬送するため、「手動給水方式」または「汚水循環方式」のいずれかの配管設計をお勧めしています。

災害時、少ない水でトイレが洗浄できるようになることは、衛生的であることはもちろん、トイレ洗浄用の水の確保も比較的簡単になり被災者の負担を減らすことにもつながります。また、平常時と同じ使い方ができることにより、高齢者や、障がいのある方、子どもや女性など誰でも安心して利用いただけるトイレ環境を提供することが可能となります。

LIXILでは、INAX災害配慮トイレ「レジリエンストイレ」の普及を通じて、災害時のトイレの課題や総合的な備えの啓蒙をすすめ、災害時の健康被害や災害関連死が少しでもなくなる世界をつくることに貢献してまいります。

建物内に設置できるトイレの台数には限りがありますので、INAX災害配慮トイレ「レジリエンストイレ」は、すべての避難者の利用をカバーできるわけではありません。災害時に利用される携帯トイレや仮設トイレ、マンホールトイレ等と共存することで防災力を高めることが重要だとLIXILは考えています。

<参考資料>

INAX災害配慮トイレ「レジリエンストイレ」特長

■「いつもと同じみんなのトイレ」−災害時も平常時同様に水洗トイレとして使用

「レジリエンストイレ」は、平常時にはトイレブース内に設置し、本設トイレとして使用。災害時でも平常時と変わらず、同じ場所で使用できます。災害での断水時、いつものトイレをそのまま快適に使用できるようにすることで、被災者のストレス軽減に繋げるとともに、高齢者や、障がいのある方、子どもや女性など誰でも安心して利用いただけるトイレ環境を提供することが可能となります。

・ 通常時は5L、断水時は1Lの水洗に切り替え可能

洗浄ハンドルと開閉弁がロッドで連動し、洗浄ハンドルを回すことで作動する「強制開閉弁」を採用。平常時は5L、洗浄水量1Lでも汚物をスムーズに排出します。切り替えはタンクのフタを外し、内部の止めリングを外すだけの簡単操作です。

トイレ洗浄用に学校などの避難所のプールから水を持ち運ぶのも簡単になり、被災者の負担を減らすことにも繋がります。1L洗浄は、持ち運んだ水をトイレ鉢内にいれるか、タンクに注水するかの2つの方法を用意しており、状況により選択が可能です。

切り替え方法

強制開閉弁

水洗トイレに強制開閉弁を組み合わせる発想で、平常時は水洗トイレとして使用でき、断水時には1Lの洗浄水で汚物を配管に排出します。
開閉弁と溜水の二重防臭構造で嫌な臭いを防ぎます。

※水道まで汚物をしっかり搬送する2種類の配管設計について

断水時の1L洗浄では、汚物が排水横主管内に滞留し下水道まで搬送できません。そのため配管設計まで見直し、1時間ごとにバケツ3杯分ほどの水を最上流のトイレ等から流す「手動給水方式」と、汚水をポンプで循環させる「汚水循環方式」の2種類の配管をおすすめしています。

【レジリエンスについての考え方】

災害時の想定外による破綻を防ぐため、「レジリエンストイレ」のみではなく、複数タイプの災害用トイレを避難者の特性に合わせて準備することが重要です。各避難所へ効果的に設置し、時間とともに変化する避難者のトイレに対するニーズに対応します。

価格:

「レジリエンストイレ」  180,000円

※価格には、消費税及び搬入・取付・設置費等は含まれておりません。

発売日 

2019年4月1日

発売地域

全国